ひまわりの祝祭 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
3.52
  • (78)
  • (148)
  • (243)
  • (28)
  • (6)
本棚登録 : 1207
感想 : 117
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (544ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062648981

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 主人公が達観しすぎていて、あまりのめりこめず。
    動じなさすぎるのは、魅力を感じないのかも…。かっこいいけど!

  • 奥さんが自殺してから銀座の古いお家で牛乳とドーナツを食べながらボーっと生活していたアラフォーの元優秀なデザイナーのおじさんが、学芸員だった奥さんの自殺の理由と彼女の実家にあったファン・ゴッホさんの幻の『ひまわり』を焼失させるまでのお話。

    たぶんおじさん向けの本なんだと思う。
    出てくる女性たちが全然生きていないもん。
    男性たちはバリエーションがあって、みんな人間っぽい血が通っているんだけど、女性たちは理想化されてるっていうか地に足がついていない感じ。

    男性読者にはススメるけど、らじはなんだかイマイチでした。
    ファン・ゴッホさんの『ひまわり』も小道具って程度だしね~。

  • オチがもったいない!
    と読了後にがくっとした。
    …が、静かで動きの少ない序盤を乗り越えたらもう目まぐるしく躍動感ある展開にのめり込む。
    何より登場人物の描写が上手で頭の中で想像しやすい。これは魅力的な要素。
    結末さえ何とかなれば…と願わざるを得ないが、読む価値は十分にある。

  • よかったけどワイの好きないおりん三部作に
    比べるとどうしても見劣りしてまう。主人公
    の魅力がもひとつヒマワリなんですよね(?)

  • 『この時代にだって、多くはないだろうけど少数の人間はたしかに誠実によって動く。あるいは動かされる。

    だけどいま、はじめてこう思った。そんなものにはもうカビがはえている。ひとり誠実であろうとするだけなら、はた迷惑なだけかもしれない。人をうんざりさせるだけかもしれない。

    そういう質のわるい、始末におえない誠実さというのもある。うさんくさくて、気分がわるくなってくる。』

    良かった。『テロリストのパラソル』のような疾走感はなかったけど、緊張感と切迫感漲る作品だった。非常に気に入ったので『てのひらの闇』『名残り火』『シリウスの道』も購入。

  • 現実離れとご都合主義のオンパレードに感じてしまい、私にはチョット合わなかったですね

    今まで知られていなかったゴッホの絵が存在し、それをめぐるミステリーという骨組みは問題無いのですが、主人公のキャラが「こんな人いないよな」という感じ
    それがハードボイルドというヤツなのか

    他のキャラクタも考え方とか何かおかしい気がした
    少し気にし始めると「こんなストーリー現実にはあり得ないよな」等、他の部分も気になって物語にのめりこめなかった

    イヤ、それがフィクションの小説というモノなんですがね
    分かっているんですけどね
    どうにも私には合わなかったのです。。。

  • 短いセンテンスをつなぐ散文的な文体は、文章に力強さと躍動感を感じさせるのですが、如何せん自分視点の一人称なので、弱さと甘えがにじみ出てなんとも言えない気分になります。個人的に「厨二」っぽく感じます。「テロリスト~」もそうだったので、完全に藤原先生の作風かと思われます。

    内容では京都での「8枚目のひまわり」の謎解き部分がピークかなと思います。その部分は本当に興味深くグイグイ引き込まれました。
    最後の銃撃戦の部分は、大袈裟すぎて不謹慎ですがちょっと笑いました(特に麻里が死ぬ場面など)。ハードボイルドがあまり性に合わないのかもしれません。

    気になった点は、作中に登場する若者のセリフです。ものすごく苦労してしゃべらせてる感が伝わってきてかなり痛いです。
    義弟の宏も見張りの新聞配達の若者も、オネエみたいな話し方になってるし。。。それと、イチローが活躍しポケットに収まる携帯がすでに普及している時代に「パーペキ」「ファンキー」「炸裂的」などと言ってる若者はいなかったのではないだろうか…(「チョベリバ」世代?)。…察しろよ、ということでしょうか?

    最後に、ゴッホはファン・ゴッホと呼ぶのが普通ということが分かったのはためになった。gimp2のエフェクトにも「ファン・ゴッホ風」みたいのがあったし。

  • 2014/04/03購入
    2014/04/14読了

  • 覚えてない

  • 本書をもって藤原作品の再読も終了。
    やっぱり亡くなったのが残念でなりません。

全117件中 21 - 30件を表示

著者プロフィール

1948年大阪府生まれ。東京大学仏文科卒。85年「ダックスフントのワープ」ですばる文学賞を受賞。95年「テロリストのパラソル」で江戸川乱歩賞、同作品で翌年直木賞を受賞。洗練されたハードボイルドの書き手として多くの読者を惹きつけた。2007年5月17日逝去。

「2023年 『ダナエ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

藤原伊織の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×