若獅子家康 (講談社文庫 た 82-1)

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  • Amazon.co.jp ・本 (368ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062649575

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  • 義元健在の今川家に従属している未来の徳川家康こと松平次郎三郎が、里帰りした岡崎で松平家の総領として先々代からの因縁に立ち向かう様をミステリ仕立てで描く。主人公が死なないのはわかっているのに先が気になって一気に読んだ。祖父清康と父広忠がしっかり描かれているので、旧題の『最後の総領』が内容的にしっくりくる。関ヶ原以降の老獪さは微塵もなく、三方ヶ原の時にみせた熱さが爆発するような権現様は若獅子ぼいけれど。戦国好きな人にはぜひオススメしたい。

  • 今川家に保護されていた元信が本拠のある三河に里帰りをした際の話とその時に語られた、松平家の血塗られた過去について、描かれています。

    とはいえ、ほとんどが元信についての話ではなく、4代前の松平長親から父広忠までの松平家の歴史についてが多く、それを踏まえて、現在命を狙われる元信の話へと、話が広がっていきます。

    そういう意味では、元信が家督を継いだとはいえ、今川義元の保護下にあり、松平家がいかに弱い立場であったが、この話を通じて、感じることができました。

    ↓ ブログも書いています。
    http://fuji2000.cocolog-nifty.com/blog/2008/02/post_25a0.html

  • 駿府・今川義元の庇護下で元服した松平次郎三郎(後の徳川家康)は故郷・岡崎へ戻る。戦国武将・松平家総領としての勇猛果敢な日々が始まる。だが松平家当主二代にわたる非業の死の真実が明かされ、次郎三郎にも危機が…。若き家康の凄烈な行動を描く長編歴史サスペンス。

    2010.4.9読了

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著者プロフィール

(たかはし・なおき)1960~。東京都生まれ。1992年「尼子秘話」で第72回オール讀物新人賞を受賞。1994年、「悲刃」で第1回松本清張賞候補。1995年、上記作品収録の『闇の松明』が山本周五郎賞候補となる。1996年、「異形の寵児」が直木賞候補になり、1997年、同作及び「非命に斃る」収録の『鎌倉擾乱』で第5回中山義秀文学賞を受賞するなど、本格的な歴史作家として活躍している。著書に、『日輪を狙う者』、『山中鹿之助』、『大友二階崩れ』、『虚空伝説』、『異形武夫』、『湖賊の風』、『裏返しお旦那博徒』、『平将門 射止めよ、武者の天下』、『霊鬼頼朝』、『天皇の刺客』などがある。

「2021年 『小説集 北条義時』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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