- Amazon.co.jp ・本 (327ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062705615
感想・レビュー・書評
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主人公ヨウちゃんと隣に住む真鍋さんとの友情物語。町で起きた殺人事件の謎と透明人間。最後に明かされる真鍋さんの正体。切なすぎるラストまで一気に読ませてもらった。島田荘司氏の作品はこれが初めてで他の作品も読みたいと思った。心にしみる。
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かつて子どもだったあなたと 少年少女のためのミステリ-ランド〟と銘打った講談社出版の本書は、タイトルから想像する児童向けの世界観を見事に覆される超面白本でした。人間の細胞を透明にするという未知のウイルス説に端を発した物語は、透明人間でしか成し得ぬ密室誘拐から殺人事件へと発展し、北朝鮮強制収容所の地獄の様相や日本人拉致被害者、脱北者の足どりにまで及ぶ奇抜なスト-リ-展開に、時を忘れて読みふけってしまう、読み易さとタイトルに騙されてはいけない社会派ミステリです。
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最初に読んだ当時小学生だったのだけれど、打ちのめされた。
ヤングアダルトでこんなに重々しいお話があるとは…
ただ、こういうお話も読まなきゃだめだよな、と思った。
単なるミステリーではなく、いろいろ考えさせられるところがあった。 -
少年少女向けのミステリーシリーズ。
幼い頃、隣りに住んでいた印刷工場のおじさん。彼と過ごす事は少年にとって救いの時間だった。
北の海辺の町に起きたある女の失踪事件は、その難解さからマスコミの注目の的となり、少年の周りもざわざわし始めるが。
以上粗筋からも分かる通り、著者は内容も語り口も容赦がない。視点は少年本人なので、温和な語り口だけれど、彼の目にする事理解する事感じる事はヒリヒリと彼だけでなく読者も痛みを感じると思う。
凄い。改めて著者の凄さを感じました。
ミステリーの皮を被った獣という名の社会を、子供達はどう乗り越えるのだろう。 -
なんだか、つじつま合わせに多少の強引さを感じた。。
そうそう、女ってこんなもんだよねーと、共感できるところもあった。 -
密室からの人間消失について、本格推理と思って読む進めると、最後は山崎豊子のような社会派で終わる。あの3人に戸籍がないなら事件発覚同時に公安マターで、あんなのんびりした捜査にならない。もし戸籍があるなら、事前に身寄りのない日本人3人を見つけ、どうにかしていたことになる(全然心優しい隣人じゃない)。そもそも、精巧な×××はあんな小さな機械で作れない。というように、社会派推理小説と考えれば,細部の詰めが甘い。
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最初はなんとなく読みつつ、途中から面白いかも…と
読み続け最後なるほど、とオチました。
児童・学生?用シリーズなので、読み手の年齢によっては
細部は理解できないかもしれないけど、わりと面白い本だと思う。
もっとも子供が読むのを微妙に思う親がいるかもしれない。
悪い設定じゃないんだけどな。