ぼくが探偵だった夏 (ミステリーランド)

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本棚登録 : 213
感想 : 35
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  • Amazon.co.jp ・本 (292ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062705868

感想・レビュー・書評

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  • ミステリーランドシリーズの中では成功している本。
    (子供向きという事を作家が意識しすぎている本もあったので)
    今時のポップな軽さはないけれど、手堅くするする読める
    安定感はあります。

  • 「うん、大きな電車だ。賑やかな連中が大勢乗っていてね。笑ったり泣いたり、時には喧嘩したりしながら走っている。それぞれ切符を持っているのだが、誰も行き先を知らない。そしてある時、停まった駅にぼく一人だけが降りるんだ。ほかの皆は一瞬、ぼくを振り返るけれど、すぐにまた、笑ったり泣いたり喧嘩したりしながら、走り去ってゆく。もうその電車にはぼくはいない。人が死ぬっていうのは、そういうことだと思う。」

    実は初内田康夫だったりするのだけれど、
    今まで、テレビで何度も眺めているから全く違和感なし。
    するするーーっと物語に入っていけた。

    そして、物語は、ミステリーというか、謎、な部分もあるのだけれど、
    光彦少年は、そんなに大活躍とかじゃなくって、
    その一夏に起こったことによって、
    彼が少し大人になっていくさまが心地よかった。

    それは、光彦少年のその後を分かっているからなのかなぁ。
    爽やかな物語だった。

    そして、彼女の祖父、が、今の内田康夫さんなのかなぁ
    なんてことも考えさせられた。
    戦争を体験してきた人が、後世に伝えられること。
    そういうものも、実は、散りばめられた1作なのだと思う。

    【3/3読了・初読・市立図書館】

  • 浅見光彦小学5年生の夏の出来事のようです。
    軽井沢の別荘で過ごす中、とある別荘が掘った深い穴からどんどん想像を膨らませ、ついには事件解決の糸口をつかみます。
    まだこの頃には浅見の父も存命中、母は後の厳しい姿よりもやや甘く、お手伝いはすみちゃんではなく、あの人はまだルポライターだったりします。
    ひと夏の出来事にふさわしい爽やかささえも感じる作品でした。

  • なにも知らずに読みはじめましたが、浅見光彦シリーズでした。
    彼が小学生のとき、別荘のある軽井沢で遭遇した事件。
    のんびりと読めました。

    じつは、ミステリ好きにはあるまじきことかもですが、浅見光彦シリーズはまったく読んでません。
    テレビドラマも含めて初めて触れます。
    あ、新聞連載で一部分だけ読んだことはありますか。

    これが最初になったねは幸いなのかどうかは不明ですが、シリーズを知らない人でも問題なく読めるでしょう。
    古い少年向け探偵小説といった感じでした。

  • 浅見光彦の子供時代の話。ミステリーランドにしては珍しく爽やかで(笑)、安心して読めた。小さい頃から探偵としての観察眼をもちあわせていたのだなと感心しつつ、その好奇心がとてもきらきらしていて微笑ましく思った。

  • 図書館で借りました。
    内田康夫氏がミステリーランドで執筆していることは意外でした。どうしても二時間ドラマの印象が・・・と思っていたら、これも浅見光彦シリーズなのですね(苦笑)その時点で、児童向けミステリだと言い聞かせても、大人になった光彦とか陽一郎さんが出てきてしまい、素直に楽しむことができませんでした。
    どうせ書くなら、光彦シリーズとまったく違うものにしてほしかったというのが正直な感想です。

    がしかし、あとがきで内田氏の「子供のころの光彦を書くチャンスがめぐってきた」という気持ちも否定できなかった(普段のシリーズだと子供時代は出しにくいだろうと思う)ので、仕方ないかなという気持ちもあります。

    ただし『ミステリランド』という括りで考えたら「ちょっとないなぁ」と思ったため、星は2つです。

  • 普通に面白かったけど、浅見シリーズ読んでる人にはお馴染みの人ばかりでもっと楽しめると思う。

  • 浅見光彦、初の少年時代の物語!

    光彦・小学校5年生の夏。クラスに軽井沢からの転校生・本島衣理がやって来た。初対面の印象は最悪!それなのに隣の席だなんて、女という生き物が苦手な光彦には辛い毎日だ。でも、待ちに待った夏休み、光彦は今年も恒例の軽井沢の別荘へ……。そこで、夏の友だち・峰男くんから偶然、衣理を紹介され再会する。話をするうちに光彦は、最近、軽井沢で行方不明になった女の人がいるという話を聞き、3人で現場に行くことに。すると、怪しげな「緑の館」の庭で大きな穴を掘り、何かを埋めようとしている男の姿が!その直後から不穏な空気が光彦の周囲に漂いはじめる。埋められた物は何だったのか?平和な軽井沢でいったい何が起こっているのだろうか!?
    「浅見光彦シリーズ」でお馴染みの“あの人”たちも登場!
    「浅見光彦」はテレビドラマでしか知らなかったけど、小説を読みたくなった。
    2010/07/22

  • 小学5年生の浅見光彦は、夏休みを軽井沢の別荘で過ごしていた。
    夏の間の友達、峰男くんに紹介された「夏休みにおじいちゃんのトコにきている転校しちゃった友達」は、なんと光彦の隣の席の衣理だった。
    その軽井沢で女性の行方不明事件が起きたという話を聞きつけ、3人は事件の起きた「妖精の森」へ出かけていくと、森の近くの「緑の館」で、大きな穴を掘る男を見かけた。
    死体を埋める穴を掘ったのではないか、そう思った光彦は、警察にそのことを話した。
    一旦は解決したように見えたが、光彦の周りに不穏な空気が漂い始める……。

    現在刊行済のミステリーランド最後の1冊をやっと読むことができました。
    内田康夫作品です。
    それもあの浅見光彦の少年時代のお話。
    これは浅見光彦シリーズのファンにはたまりませんね。
    現在の浅見家を思い浮かべながら読むと、なるほど~と思わずニヤリとしてしまったりします。
    大人も十分楽しめる、ドキドキワクワクのお話でした。

  • 浅見光彦、初の少年時代の物語!

    光彦・小学校5年生の夏。クラスに軽井沢からの転校生・本島衣理がやって来た。初対面の印象は最悪!それなのに隣の席だなんて、女という生き物が苦手な光彦には辛い毎日だ。でも、待ちに待った夏休み、光彦は今年も恒例の軽井沢の別荘へ……。そこで、夏の友だち・峰男くんから偶然、衣理を紹介され再会する。話をするうちに光彦は、最近、軽井沢で行方不明になった女の人がいるという話を聞き、3人で現場に行くことに。すると、怪しげな「緑の館」の庭で大きな穴を掘り、何かを埋めようとしている男の姿が!その直後から不穏な空気が光彦の周囲に漂いはじめる。埋められた物は何だったのか?平和な軽井沢でいったい何が起こっているのだろうか!?
    「浅見光彦シリーズ」でお馴染みの“あの人”たちも登場!

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著者プロフィール

1934年東京都北区生まれ。1980年に自費出版した『死者の木霊』で衝撃的デビュー。主人公の信濃のコロンボこと竹村警部が活躍する作品に加え、1982年に刊行された『後鳥羽伝説殺人事件』で初登場した浅見光彦を主人公にしたミステリー作品は大ベストセラーに。映像化作品も多数。2018年逝去。

「2022年 『箸墓幻想』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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