中国ニセモノ社会事情 「ひ弱な途上国」の仮面を剥ぐ (講談社+α新書)
- 講談社 (2008年12月19日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062725309
感想・レビュー・書評
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サブタイトルが「ひ弱な途上国」の仮面を剥ぐとあるように、中国は「ニセモノ」がビジネスチャンスを生む金の卵になっているのでなかなか減らない。
著者によるとニセモノがなくなる日はやってこないと述べている。その理由は、中国人自身にニセモノが悪いと思っていないし、ニセモノで潤っている共産党の地方幹部がおいしい思いをしている限りニセモノをなくそうなど夢のまた夢だからだ。
ゴッホやピカソの贋作は言うまでもなく、果てはレンタル恋人や人工処女膜などというものまで登場している。ニセモノビジネスに陰りがみられる気配がない。
ニセモノビジネスがどの程度の経済規模なのか気になるが、なかなか表に出てはこないだろうなあ。 -
著作権完全無視の海賊版王国の実態。その凄まじさに顎は外れまくり。彼らの言い訳は「発展途上国」。いまや世界一の外貨準備高を誇る超大国にあるまじき発言。どこまで読んでもこの国に蔓延している甘え意識に救いは見出せない。
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読み物としてはおもしろかったですが・・・。
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模倣製造品についてではなく、中国人のもうけようとする根性が描かれている。ニセモノの病院、レンタル彼女、偽造留学生など日本人からすると考えられない事象が多く載っている。そこまでやるか、という感じである。
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[ 内容 ]
贋作名画、ニセ救急車、人造美女…驚愕の実態!
NHK『激流中国』も描かなかった金儲け思考!
新・超大国に跋扈する偽装商品の数々…背景にあるのはアメリカ顔負けの競争社会だった。
[ 目次 ]
第1章 スケールがケタ違い、ニセモノ国家プロジェクト(五輪も月面写真も宇宙遊泳も… 党&政府主導の“国家的偽装ラッシュ”;二一世紀も、あの方の「ブランド力」は別格! “毛沢東もどき”ビジネスの悲喜交々 ほか)
第2章 本家争いは続くよ、どこまでも―(「世界三大贋作村」はぜーんぶ中国にあった! ゴッホもピカソも手描きで一枚七五〇円!!;「ご主人様」よりコスプレしている自分に夢中 チャイニーズ「メイド喫茶」三都物語 ほか)
第3章 ニセモノだって、愛は愛でしょ(これも「和諧社会」PRの一環!? 性転換して人生謳歌、驚きの一家円満物語;中華版「アパートの鍵貸します」 サクッと愛を育める「即席ラブホ」が大繁盛! ほか)
第4章 医学界も生物学界もニセモノに揺れる(本家激怒「ニセ“協和医院”を駆逐せよ!」 オマケに「軍医院」のニセモノまで百花繚乱;病院前で客引き勧誘? それは設備豪華な「ニセ救急車」だった! ほか)
第5章 なりふり構わぬエリート教育サバイバル(“現代の科挙”に懸ける中国人たち 大学入試の「ニセ成績」を手に入れたい!;越境入学した生徒の住所は「公衆便所」 受験サバイバルを勝ち抜くために「ニセ華僑」! ほか)
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取り立てて目新しい話題ではないですが、著者はよく調べていますし現地にも足を運んで聞き込んでいますね。