- Amazon.co.jp ・本 (560ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062732093
感想・レビュー・書評
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まずまずでしたね。この時代、特に道三・信長・秀吉といえば司馬遼太郎さんの独壇場。読者(私)にはしっかり司馬ワールドが刷り込まれてしまっていて、そこから外れると違和感を覚えてしまうのが普通。でも、それとは違う信長・秀吉観でも、無理なく読めるのはストーリーの運びがうまいのでしょう。
しかし・・・。逆に小六像は希薄に感じましたね。文中にも裏表紙にも”調略・外交をことごとく成功させ”とか”まっすぐな生き方を全うした”とかあるのですが、そういった活躍の場面や、行動について十分に書き込まれているとは思えません。説明が無くても、そういうことが伝わって来るようなら、物語として面白いのでしょうが
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自分の事を侮辱する信長にどうしても仕える事が出来ない時秀吉に出会う事で自分の力を存分に発揮出来る場所を得る。しかし本能寺の変で信長が倒れると秀吉は謀略を使い主家を追い落とす。信雄の母が野武士時代に親しくしていた生駒家の出だったので弓を引く事に躊躇うがもう小六には残された時間は僅かしか無かった。武功夜話を元にかかれた作品です。
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蜂須賀小六が主役
武功夜話から忠実に話を紡ぎだした名作です
戦国武将の生き様、生活が感じられますよ♪ -
樓岸は石山本願寺の近くにある地名のようで、石山本願寺の戦いで蜂須賀小六が槍一番の活躍を見せ、織田信長に賞賛された場所でもあり、大阪城築城の後、小六の屋敷があった場所でもあります。
小六のイメージで言うと、夜盗あがりの武士というイメージがあるかもしれませんが、この作品では事務処理も無難にこなす理知的なイメージで描かれています。
信長に対する気持ちの変化↑と、秀吉に対する気持ちの変化↓がよく対比されています。
↓ ブログも書いています。
http://fuji2000.cocolog-nifty.com/blog/2007/12/post_1068.html -
初版本
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蜂須賀彦右衛門正勝の生涯を書いた長篇。
楼岸(ろうのきし)とは石山本願寺が砦を築いた場所で、ここから一万の門徒が天王寺砦に押し寄せたために、佐久間信盛・明智光秀・原田直政が窮地に陥り、見かねた織田信長が諸将の引止めを振り切って救援に向かい門徒を追った場所。
ここで蜂須賀彦右衛門は先陣を切って突っ込み、鬼神のごとき働きをして敵の首を最もあげたことから、「楼岸一番の首」と褒め称えられた。
晩年に楼岸に屋敷を建てて住み、己の一生を懐古するところからタイトルが付けられたのか。
2006.04.10読了
<strong>関連リンク→<a href="http://kazusanosukede.gozaru.jp/" target="_blank">上総介 戦国書店</a></strong>