虚空の逆マトリクス(INVERSE OF VOID MATRIX) (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
3.40
  • (55)
  • (147)
  • (375)
  • (15)
  • (1)
本棚登録 : 1801
感想 : 124
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (392ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062754613

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み

  • 短編集4弾。最後の「いつ入れ替わった?」では身代金の受け渡しの謎について萌絵達が議論。犀川のプロポーズ的な場面も。S&M、Vシリーズの番外としては面白い。トロイの木馬は、PCウイルスの話だが、観念的な要素もあり難しい。赤いドレスのメアリィでは、横浜のメリーさんを思い出すエピソード。ゲームの国2弾では、回文のオンパレード。長文の回文がすごい。

  • 短編集4冊の感想。
    S&Mシリーズについては8編を立て続けに読むと外伝を読んでるみたいだった。
    シリーズを読み終えて意外だったのは、萌絵ちゃんは犀川先生の引き立て役だと思っていたけど、必ずしもそうではないらしいということかな、、、。

  • 7つの短編。
    ゲームの国回文のレベルが凄すぎて驚く。これ、森さんが自分で考えたものなんだろうね。凄いわ。回文を作るコツってあるのかしら?

    でも、なんといっても一番好きなのは犀川&萌絵が登場する「いつ入れ替わった?」でしょう。
    S&Mファンにはたまらないシチュエーションに、もう手足をバタバタするほど萌えまくり。
    あ〜、読んでるこっちまで赤面です。

  • S&Mシリーズ目当て。
    ひゃー犀川先生やりますね!
    謎もトリックも良かったけどそれを上回る衝撃でした。
    読むごとに2人の仲が発展していくのいいですね。

  • 3+

  • 再読。短編集。覚えていた話と忘れていた話が半々ぐらいかな。犀川先生と萌絵ちゃんが出る話も収録。収録されている話の中で一番長い「トロイの木馬」がとても森先生らしい話だと感じられて好み。そして「いつ入れ替わった?」の犀川先生と萌絵ちゃんの可愛らしさといったら…。キャラ萌えにはたまらんねぇ。

  • トロイの木馬は良かったけど、その他はありふれている

  • ミステリ短編集。ちょっとSFとホラーも入っているか。ほかの短編集で読んだ話(赤いドレスのメアリィと探偵の孤影)が2本入っていた。短編集に何度も同じ話入れるのやめてほしい…
    トロイの木馬は発想として面白かったけど、前半が小難しくてちょっと疲れた。不良探偵はなんというか切ない。主人公はひどいと言えばひどいが、一番ひどいのは善人のシンちゃんを利用した真由子。話好きのタクシードライバーは落ちが微妙。ゲームの国はとにかく回文がすごい。こんなのどうやって考えているんだろう。いつ入れ替わった?は犀川&萌絵シリーズ。一番まともなミステリ。

  •  虚空の逆マトリクス(INVERSE OF VOID MATRIX) >> 『εに誓って』も途中なのに読み始めてしまった『虚空のマトリクス』断然、こっちの方が、私好みだぁ~

     Gシリーズを『φは壊れたね』『θ(シータ)は遊んでくれたよ』『τになるまで待って』と読み進め、『εに誓って』にちょっとだけ触れたところで脱線して、手に取った『虚空の逆マトリクス』…タイトルの通り、読者が語り手に連れられて彷徨う世界は、まるで映画マトリクスのような虚空でした…これが現実になったら、経済活動はどうなるのだろう?と、疑問を浮かべながら、森先生ならではなの物語を味わいます。

     この「少ない情報というピースを嵌めながら自分なりに背景を組み立てて行かなければならない」という不安な作業を、好きになれるか、好きになれないかが、森先生の作品を読み続けることができるか、できないかの境目なのだと思います。

     この『虚空の逆マトリクス』のノベルズ版が発行されたのは、2003年、映画マトリックスが日本で公開されたのは、1999年ですから、やはり「トロイの木馬」は、映画マトリックスから影響を受けているのでしょうね。

  •  短編集の4作目。
    ずっとこのところ短編集を読んでいるけれど、結局何だったのかわからない話が多くて、ちょっともういいかなという気持ちだったところに、この4作目の流れ。
    もう心憎いとしか言いようがない。
    『トロイの木馬』は少し用語が難しくて、途中嫌になったりしたけれど、その他の作品は好み!!
    話のテイストが偏ってないところが良かったのかも。
    ということで、面白いじゃないか、森博嗣さんの短編集!という思いが、ここにきてめでたく復活。
    もう、完全に手玉にとられている気がする。
    次も、ワクワク感を維持しながら読めそう。

     S&Mシリーズファンとしては、『いつ入れ替わった?』にはもう、萌えるしかない。萌え要素満載。こんな犀川先生見たことないし、レアすぎるし、とにかくブラボー!と叫びたくなる。
    そして『赤いドレスのメアリィ』は、ありがちな設定ながらもやっぱり好きだし、『話好きのタクシードライバ』は臨場感たっぷりにいかにもありがちで可笑しいし、『ゲームの国(リリおばさんの事件簿1)』の回文たちには度肝を抜かれた。回文の魅力にはまってしまいそう。『探偵の孤影』は、映画『シックス・センス』みたいなオチがちょっと懐かしかった。

著者プロフィール

工学博士。1996年『すべてがFになる』で第1回メフィスト賞を受賞しデビュー。怜悧で知的な作風で人気を博する。「S&Mシリーズ」「Vシリーズ」(ともに講談社文庫)などのミステリィのほか「Wシリーズ」(講談社タイガ)や『スカイ・クロラ』(中公文庫)などのSF作品、エッセィ、新書も多数刊行。

「2023年 『馬鹿と嘘の弓 Fool Lie Bow』 で使われていた紹介文から引用しています。」

森博嗣の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×