- Amazon.co.jp ・本 (354ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062756600
作品紹介・あらすじ
十五歳で著者の祖母は軍閥将軍の妾になる。中国全土で軍閥が勢力をぶつけあう一九二四年のことであった。続く満州国の成立。直前に生まれた母は、新しい支配者日本の過酷な占領政策を体験する。戦後、夫とともに共産党で昇進する母。そして中華人民共和国の成立後、反革命鎮圧運動の只中で著者は誕生する。
感想・レビュー・書評
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本書を読んでいる間、ずっと険しい顔になってしまう。纏足のことは知っていたが、詳細な描写は読むに耐えない。戦争中とはいえ、日本人の残虐さが酷すぎる。張作霖氏の名前が少し出てきたのには驚いた。浅田次郎氏の「マンチュリアンリポート」以来である。
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本書との出会いは4年前。私の中国熱を上げた要因の一つとして”ワイルドスワン”はなくてはならなかった。と、今になって思う。
時間ができたら必ず読み返したい。 -
30年近くぶりに再読。3代に渡る近現代中国における庶民の生活が豊かに描かれている。
住民同士を監視させ合う手法はナチスドイツ、東ドイツやソ連などと共通しており、人間の本質的を利用した恐怖支配というのを改めて認識。
また、どんな環境下にあっても、多くの人は知識と本を求めているのだと感じた。 -
下巻参照
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19/11/28読了
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1900年初頭から1960年代までの激動の中国で生きた女性たち。共産党の思想と、理想とは裏腹な現実の狭間で苦しむ官僚の姿がありありと書かれている。その時々の文化、市井の人たちの考え、政治のあり方が赤裸々に描かれていて、現代の中国を見るに当たってとっても参考になる。