新装版 天璋院篤姫(下) (講談社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (424ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062756853

感想・レビュー・書評

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  • 2
    大奥から激動の日本が移り行く様を切り取る視点は斬新。いや、私が知らないだけか。
    重厚な読み応えにも関わらず、一気に読んでしまった。
    初めての宮尾作品だっだが、別著も読んでみたいと思った。

  • 下巻は、14代将軍の御台所として京から大勢の女中を連れ江戸城に入った和宮との嫁姑の確執に徳川幕府の末期の雰囲気が加わり、この姫は幸せだったのかと思わずにはいられない。しかし、大奥という組織を良く統べた姫であることは間違いないと思う。

  • 途中ダウンしそうだったけど、読み終えた。
    ドラマの再放送があったら、今回は観られるかな。

  •  大河ドラマのDVDと合わせて読んでいたけれど、本の方が詳しくて面白かったので、DVDより先に読み終えてしまいました。う〜ん、女性は強い!笑 「草食男子」の流行っている(?)今に通じるものを感じました。

  • いや~~長かったです。
    でもけっこうおもしろかったですよ。マリーアントワネットよりは。
    そもそも歴史って苦手なんです。

    時代背景も言葉も読み方もわかりにくくって理解しがたい。

    で、この天璋院篤姫さんは来年2008の大河ドラマなんです。
    宮崎あおいが主演だそうで。



    この篤姫さんは比較的現代に近い実在の人物らしき人で、この小説を書いた宮尾登美子さんは念入りな取材、準備を当然行って書かれたわけなんですが、小説は小説。

    もちろん、本人が生きてない以上、事実のことなんて実際にはわかりえないわけですもんね。
    ってことで、これはあくまでも歴史『小説』ってわけ。



    歴史に疎いワタシは、当然篤姫なんて知らなかったし、篤姫さんに相対して天皇家の血筋の和宮さんがいらっしゃるわけなんですが、もちろんその辺の事情すらたぶん習ったのだとは思いますが知識としてはありませんでした。。。
    で、この物語は大奥を中心としておハナシが進んでいきます。
    大奥といえば!


    そう。あの大奥です。
    御代所、実成院、滝山・・・などなどなじみのある言葉がそれはそれは出てくるんです。

    なのでこの小説を読んでると、大奥のドラマをまた見たくなりました~~(;´∀`)


    で、もちろん主役は篤姫さんなんですが、最初のほうからこの篤姫さんは格別の扱いからはじまります。
    もちろん主人公なんでそれはいいんですけど、そうすると、イチ読者としてはものすっごい期待するわけなんですよ。


    ああ、この篤姫さんはきっとものすごい活躍をするんだろうな。((ワクワク、ワクワク))


    この期待の中読みすすめて行けども行けども。
    ちっとも期待通りの活躍の場面て出てこない。。。

    (小さい場面場面でのプチ活躍みたいなのはあったけど)


    大河ってそうなんですよね。
    仲間ゆきえちゃんの功名が辻もしかり。
    実際の人生の中で考えるとすごいのかもしれませんが、ドラマですよ。ドラマ。
    もっともっと大げさに活躍してもいいじゃないですか((((;゚Д゚)))・・・・!!
    見ててイライラしました。



    なのでこの篤姫さんも同じようになるのかなと。
    期待しすぎはいけません。

  • 下巻はほとんどといっていいくらい和宮様とのさまざまなやりとりが書かれていたので驚きました。

    篤姫にとって和宮は嫁にあたります。
    結婚してからも家定とは夫婦の関係が一度も無く、当然子供もいなかった篤姫ですが、家定亡き後、家茂という養子の義母となります。
    その家茂のもとに嫁いできたのが和宮ですが、将軍である夫、家茂にも先に頭を下げさせるなど気位の高さを見せつけます。
    和宮が嫁いですぐに篤姫に出した手紙には「篤姫」と呼び捨てにされていたことからも、いくら篤姫が御息所であろうと天皇の妹である自分の方が位が上という思いがみてとれます。
    そういった宮に反発をおぼえる周りの者に篤姫は「耐えよ」と言います。
    しかし大奥の中でますます和宮のおつきの女官は増長していき、大奥の風習をバカにし、京都・公家のやり方を通そうとします。
    そしてとうとう、西の丸が火事にあった際、本宮に戻ろうとする篤姫に仮宮に移れとの指示があります。
    それはつまり本丸に戻るなという宮の意思。
    これには篤姫もとうとう怒りをあらわにし、二の丸へ住居をうつします。
    その後いくら宮から本宮に帰って来てくれと言われても頑として受け入れませんでした。

    聡明な篤姫ですが、ついに感情というものをコントロールできなくなり、それから自分自身の世界を狭くしていったような気がします。
    もちろん、それも耐えに耐えてのことだったので無理はないけど。

    それと宮が言ったこと、したこと、本当に宮自身の言動だったのか?という気がします。
    いくら天皇の妹とは言え、ただ高慢なだけの宮を家茂もここまで尊重し大切にするだろうか。
    宮自身、家茂のためにお百度参りを踏むなどいじらしい面がある。
    もしかして、篤姫に出した手紙もおつきの者が代わって書いたのでは?という気さえします。
    あと宮の顔が浅黒いと表現されているのに違和感がありました。
    ほとんど外に出ないお姫様の顔が浅黒い?
    「和宮様御留」では実は和宮は替え玉だったとういお話だったけど・・・。
    家茂の草履が自分の履物より下に置かれてるのを見て、宮が足袋のまま庭に飛び降りるという場面がありますが、高貴な人がそんな振る舞いをするものかな?
    それも替え玉疑惑の一つになってるようです。

  • 読んでいると宮崎あおいの顔がチラチラします。
    滝山役は稲森いずみさんでしたが、本のイメージとは違いますね…
    田渕シナリオとNHKキャストに少し疑問を感じましたが、わかりやすい本ですね。

  • 上巻では、政争の道具とされた養父斉彬への不信感や体の弱い夫家定に対する不安、また徳川の女になりきらない嫁・和宮への苛立ちなど、篤姫の苦悩ばかりが前面に出されていましたが、下巻の余生では和宮と和解し、家達の養育に尽力をつくす様は爽やかな読後感に導いてくれました。徳川家の繁栄のために尽くした篤姫の半生は、潔い侠気に満ちていた様に思えます。

  • 歴史もの

    篤姫の生涯を書いた一冊。長編で読んでいるのが苦痛な上下巻でしたが、終盤で今までの自分の認識とは違う視点からの江戸城無血開城であったり、大政奉還であったりととても新鮮でした。最終章は読んで良かった!と思える終了。

    しんどいけど読了の価値ありの一冊です

  • 漢字が難しかったけど(笑)面白かった。
    時代小説はあまり読みなれないけれど、いいものだな。幕末で、今度は別の立場からの本を読みたい。

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著者プロフィール

1926年高知県生まれ。『櫂』で太宰治賞、『寒椿』で女流文学賞、『一絃の琴』で直木賞、『序の舞』で吉川英治文学賞受賞。おもな著作に『陽暉楼』『錦』など。2014年没。

「2016年 『まるまる、フルーツ おいしい文藝』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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