新装版 避暑地の猫 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
3.51
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本棚登録 : 329
レビュー : 38
  • Amazon.co.jp ・本 (288ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062757959

作品紹介・あらすじ

修平の両親が番人として雇われた別荘には秘密の地下室があった。別荘の主、布施金次郎と両親たちとの密約の存在を知った17歳の修平は、軽井沢にたちこめる霧のなかで狂気への傾斜を深めていく。15年の沈黙を破って彼が語り始めたひと夏の出来事とは? 人間の心の奥に潜む「魔」を描ききった傑作長篇小説。

感想・レビュー・書評

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  • う~む。マジで誰か解説してほしい。主要人物の心情や言動の脈絡がわからないというか、矛盾を感じるというか、最後は???の連続でした。期間をおいて読んだので、理解が足りなかったか。
    ・株買い取りは秘密裏のはずが、地下室を暴露するとはどういう料簡?
    ・父はいつ知った?知った後の心の変化の軌跡は?あと無口になった理由も理解できず。
    ・母の真意は?最後の驚愕の事実との関連性は?二重取り?(これ一番のなぞ)猫?
    ・主人公は少し激しすぎやしないか?(笑)
    ・姉をそそのかしたのは?自ら?正体は猫?蛇?
    ・刑事はなぜわかったのか?勘?(笑)
    などなど、他にもありますが・・・、ネタバレにならないように奥歯に挟まった言い方になりました。すみません。
    最初は昼メロ調で、少し萎え気味になったが、3章の出来事からミステリー調となり俄然面白くなって猛烈に読み進めたが、ミステリーとしては失速した結果だったように思う。そのまんまだったから。小説としてエロス的表現にはぞくぞくきました。(笑)
    情感あふれる記述とテンポの良い展開はとても良かったが、肝心なところでミステリーでありがちな直截的でない描写の手法がそのまま放置されてしまった感があり、説明不足の思いを強くしてしまった。そのため「狂気」「魔」を描いたとはいえ、現実感のなさが目立ったような気がする。
    これはひょっとして作品としては失敗作なのでは・・・という感が強い現在です。自分の理解不足もあるので、暫定、星3つです。

  • 終始、修平目線で描かれていて、他人の心の内は本当に分からないことだらけなのだなと実感した。
    謎だらけで終わったのも、今後の人生、腑に落ちないことばかりだと思うし、貴子の今後のことの願いとかの描写が良かった。
    きっと誰も、他人の思考なんぞ思い込みでしかないんでしょうね。

  • 内容(「BOOK」データベースより)
    修平の両親が番人として雇われた別荘には秘密の地下室があった。別荘の主、布施金次郎と両親たちとの密約の存在を知った17歳の修平は、軽井沢にたちこめる霧のなかで狂気への傾斜を深めていく。15年の沈黙を破って彼が語り始めたひと夏の出来事とは?人間の心の奥に潜む「魔」を描ききった傑作長篇小説。

  • 修平の人生は何だったのか…
    軽井沢は小説の舞台に適している
    実家に「地下室」があったりして…

  • 宮本輝さんの本は、わたし的に
    上下巻になっているものの方が面白いかなー。

    「避暑地の猫」…和やかな地域でまどろむ優雅な猫の
    姿が目に浮かぶような、かわいい題名の割に
    …内容が陰惨(汗

    退院間近の風変わりな患者の、ミステリアスな回顧録(?)
    を聞いて、なぜ医者は軽井沢を目指したのか?
    うーん、心境が理解できないー。
    私だったらいかないわ。こえー…

    昭和の昼ドラマみたい。登場人物の一切がどこか
    欠落したままの人格を持て余しているような。

    人生、金じゃ無いぞ。

  • 青春時代のダークサイド
    宮本輝氏の描き出した青春時代のテーマでは
    一様に健気な男が奮闘しているイメージがありますが。
    こういうダークサイドも妙に印象に残っているんですよね。
    宮本氏の宗教を作品の評価に持ち込むのはやめるべきだと
    思います。見かける場合ちらほらあるんすが。
    ええもんはええと。それだけで評価せんと。

  • うーん、凄い。強烈でした。友人に声高には勧められない小説ですね。。
    爽やかな作品を読みたいと思い、タイトルと作家名だけ見て購入したのですが、物語の中盤から何度も脳天にパンチをくらい、読了後はパンチドランカーのような気分でした。
    宮本輝さんの作品は蛍川・泥の河に続いて二冊目。泥の河では人の闇を婉曲的に描いていましたが、本作ではより直接的に表現していて心に刺さりますね…。
    今後軽井沢に行くたびに、この作品を思い出しそうです。

  • 久しぶりの宮本作品。
    何とも恐ろしい物語でした。
    最初はプロローグがあって、ある無口な男性が入院することになったのですが、突然過去のことを医師に打ち明けるところから始まります。
    軽井沢の別荘とその番人家族の物語なのですが、何もかもが異常な世界で、人間てこんなにも冷酷になれるのかと衝撃でした。

  • 図書館
    主人公の姉がすごく気になる人物。

  • 宮本作品らしからぬ、避暑地で読むと、涼しくなるような作品

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著者プロフィール

宮本 輝(みやもと てる)
1947年、兵庫県神戸市生まれ。1977年『泥の河』で、第13回太宰治賞を受賞してデビュー。1978年『螢川』で第78回芥川賞を受賞。『優駿』で吉川英治文学賞、1987年初代JRA賞馬事文化賞、2009年『骸骨ビルの庭』で第12回司馬遼太郎賞を受賞。2010年、紫綬褒章受章。
主な代表作として、2018年に完結した自伝的小説『流転の海』シリーズ作のほか、『蛍川』、『優駿』、『彗星物語』がある。

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