- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062764254
感想・レビュー・書評
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2023年6月14日読了。江戸で懸命に働いて生きる7人の年端もゆかぬ男子たちの葛藤を描く短編集。読みやすいしどのお話もグッとくるものがある。たぶん、このお話しに出てくる男の子たちは周囲に厳しいとはいえよき理解者がいて、働いて食べて生きていけるだけまだましで、戦禍に遭ったり事故・病気・栄養失調その他でそもそも生きていけない人々も大勢いたのだろうな…と想像する。実際のところ、飢えや貧困の撲滅という意味では世界はいまだ不十分であっても、良くなってきている、と言えるのだろうな。
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何とも骨太な物語。がつんとくる。
児童文学ということで、少年少女が主人公の時代小説短編集。
どんなに辛い環境にあっても、子ども達は逞しく生きる。そこにそっと手を差し伸べる、そっと見守る大人がいる。
大人も必死で生きているからこそ、いい人なんかではなく、厳しく突き放す。でも、それこそが子どもに大きな成長をもたらすところがいい。
そして成長した子どもを前に、大人は太刀打ちできない。
生きることに意味なんて求めなくても、強く生きる意志を持てるというのは素晴らしい事だと思う。 -
すらすらと読める少し泣ける児童文学です。なんかかわいいです登場人物。短編集です。おもしろいです。たぶん実際にあったのかなと思えます。想像力が伸びます。江戸の時代が懐かしいです。
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まったく聞いたことも、チラッとでも見たこともない未知の作者です。たまたま文庫の新刊の中にあって、ペラペラとめくっていたら、ゾクゾクと来るものがありました。読もうと思っていますが、帯を見て気がつきましたけれど、あさのあつこの推薦文が載っていました、どうしよう、読むのやめようかな、その口車に乗ったと言われるのもしゃくだから、というくらいへそ曲りなの私は。