大江戸釣客伝(上) (講談社文庫)

  • 講談社 (2013年5月15日発売)
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Amazon.co.jp ・本 (432ページ) / ISBN・EAN: 9784062775540

作品紹介・あらすじ

時は元禄。旗本、津軽采女は小普請組という閑職がゆえ、釣り三昧の日々を送っている。やがて、義父・吉良上野介の計らいで「生類憐れみの令」を発布した、将軍綱吉に仕えることになるが・・・。同じ頃、絵師朝湖と俳人基角は江戸湾で土左衛門を釣り上げた。果たしてその正体は? 釣りの泥沼から覗く元禄時代。(講談社文庫)


「こうやって、竿を出していれば、陸でのあれもこれもみんな夢見てえなもんだ。」釣り船禁止令でお咎めを受けた朝湖は三宅島へ島流しに。その間赤穂浪士の討ち入りがあり。采女は敬愛する義父・上野介を失う。そして江戸の町が大地震による火災で炎上、周辺は津波に襲われる! 豪華登場人物で描かれる、元禄の歴史と人間ドラマ!

みんなの感想まとめ

江戸元禄時代を舞台に、釣りを愛する旗本・津軽采女や絵師・多賀朝湖、俳人・宝井其角の物語が描かれています。彼らの釣りに対する情熱が物語を通じて伝わり、特に悪法「生類憐みの令」が釣りを禁止する様子には、思...

感想・レビュー・書評

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  • 江戸元禄時代、釣り好きの旗本・津軽采女、絵師・多賀朝湖そして俳人・宝井其角の話。将軍・
    綱吉や水戸光圀、吉良上野介も登場。悪法『生類憐みの令』が発布されて、釣りが禁止に、、、前編終了。

  • 私は釣りをしないので、最初のいくつかの章は面白くなかった。
    しかし巻の九あたりから、いままでの話が効いてきて、夢膜のストーリーテラーの本領があらわれ、引き込まれてしまった。
    下巻が楽しみです。

  • 上巻読了。

    五代将軍・徳川綱吉治世の元禄時代。
    釣りに興味のない私ですが、采女達の“釣り愛”はすごく伝わってきます。
    それだけに、あの日本史上トップクラスの悪法「生類憐みの令」がエスカレートして、ついに“釣り船禁止”になってしまった時には将軍・綱吉を蹴りたくなりました。
    さて、下巻はどう展開するのでしょう・・。

  •  綱吉治世の元禄時代、釣りに人生をかける男たちの物語。

     釣り好きにはたまらない物語だと思います。

     もちろん、自分のようにあまり釣りに興味のないものにとってもページをめくる手が止まりませんでした。

     釣りの醍醐味を味わいながら、綱吉治世の人々の暮らしが描かれています。

     芭蕉や光圀、吉良といった歴史上の人物も登場し、この後下巻でどのように絡んでくるのか、楽しみです。

  • 夢枕貘。

    読みたかったのが文庫化されていたので購入。

    貘氏らしいテンポのよい文章。

    綱吉がでてきますよー。(生類憐みの令の彼)

    やりすぎだろー、綱吉!

  • 元禄

  • 日本初の釣り指南書を書いたと言われている津軽采女が主人公の、江戸時代の釣り吉物語。
    悪名高い生類憐れみの令の影響を受けてさまざまな禁止令が次々と発令される中、紀国屋文左衛門や水戸光圀、この先悲しい運命が待っている義父 吉良上野介などの歴史上の有名人がたくさん登場しながらも、どこか緩い雰囲気が漂うのはやっぱり釣りの持つ効果だろうか。下巻も楽しみです。

  • 夢枕獏の長篇時代小説『大江戸釣客伝〈上〉〈下〉』を読みました。
    ここのところ、時代小説が続いています… 夢枕獏の作品は5年前に読んだ『鳥葬の山』以来なので久し振りですね。

    -----story-------------
    生類憐みの令で釣り人はどう生きたか。
    人間の愚かさ、気高さを釣りの世界を通して描く。

    〈上〉
    時は元禄。旗本、津軽采女は小普請組という閑職がゆえ、釣り三昧の日々を送っている。
    やがて、義父・吉良上野介の計らいで「生類憐れみの令」を発布した、将軍綱吉に仕えることになるが・・・。
    同じ頃、絵師朝湖と俳人基角は江戸湾で土左衛門を釣り上げた。
    果たしてその正体は? 釣りの泥沼から覗く元禄時代。

    〈下〉
    釣り船禁止令でお咎めを受けた朝湖は三宅島へ島流しに。
    その間赤穂浪士の討ち入りがあり、采女は敬愛する義父・上野介を失う。
    そして江戸の町が大地震による火災で炎上、周辺は津波に襲われる! 
    豪華登場人物で描かれる、元禄の歴史と人間ドラマ!
    -----------------------

    2011年(平成23年)に刊行された作品で、同年の第39回泉鏡花文学賞、第5回舟橋聖一文学賞を受賞し、翌年の第46回吉川英治文学賞を受賞… 文学賞3冠達成の時代小説です。

     ■序の巻 幻談
     ■巻の一 沙魚
     ■巻の二 技師
     ■巻の三 安宅丸
     ■巻の四 鯛
     ■巻の五 水怪
     ■巻の六 釣心
     ■巻の七 密漁者
     ■巻の八 側小姓
     ■巻の九 無竿
     ■巻の十 釣り船禁止令
     ■巻の十一 釣秘伝百箇條
     ■巻の十二 夢は枯れ野を
     ■巻の十三 この道や行く人なしに
     ■巻の十四 其角純情
     ■巻の十五 島流し
     ■巻の十六 初鰹
     ■巻の十七 松の廊下
     ■巻の十八 討ち入り前夜
     ■巻の十九 討ち入り
     ■巻の二十 元禄大地震
     ■巻の二十一 霜の鶴 狂える猿
     ■巻の二十二 弥太夫入牢
     ■巻の二十三 忘竿堂
     ■結の巻
     ■―あとがき― 夢の釣り宿から
     ■解説 小説ものくるい 北方謙三

    綱吉治世の元禄時代、釣りに出た絵師・多賀朝湖(たがちょうこ)と俳人・宝井其角(たからいきかく)は江戸湾で屍体を釣り上げる… 竿を持ち、笑みを浮かべながら流れ死んだ男の正体は? 一方、旗本・津軽采女(つがるうぬめ)は小普請組という閑職がゆえ、釣り三昧の日々を送っていたが、義父・吉良上野介の計らいで、「生類憐みの令」を発布した将軍・綱吉の側小姓となる、、、

    綱吉とのトラブルがきっかけとなり城勤めを辞したにも拘わらず「釣り船禁止令」のため釣りが出来ない采女は、釣道を極めんとしたという投竿翁の足跡を追う… 赤穂浪士討ち入りで敬愛する義父・上野介を失う采女。

    綱吉の相次ぐ禁令発布に反抗した朝湖は三宅島へ島流しとなり、江戸では支援の秘策が練られる… そして江戸の町が大地震による火災で炎上、周辺は津波に襲われる! 世間が騒がしいなか、釣り人たちの運命は!? 最古の釣り指南書『何羨録(かせんろく)』を著した津軽采女を中心に描く、釣りに憑かれた人々の活躍、、、

    元禄の世の釣り勝負の妙、名人の業… 愚かで滑稽、しかしロマンと夢溢れる釣りに生きた激動の元禄の男たち、豪華登場人物で描かれる、元禄の歴史と人間ドラマ!

    江戸幕府の第5代将軍・徳川綱吉によって制定された天下の悪法と評される「生類憐みの令」により翻弄される、元禄時代の釣りキチ、釣りバカたちの生き様、運命を描いた作品… 実在の人物を登場させながら、松の廊下の刃傷事件や赤穂浪士の討ち入り、元禄大地震等の当時の出来事を絡めてあることや、釣りに関する蘊蓄を織り込むことで、リアリティのある作品に仕上がっていましたね、、、

    『何羨録』は実際に存在する日本最古とされる釣り専門書だそうですし、著者の津軽采女も実在の人物なんですねー 時代考証もしっかりしている印象だし、読みやすい文体で800ページを超えるボリュームだけど一気に読めました… 釣りのことを知らなくても愉しめますが、釣り好きだったら、もっともっと愉しめると思いますね。

    面白かった♪

  • 釣りについての面白みはもちろんのこと時代背景、特に綱吉絡みの所は本当に面白い解釈でつい引き込まれます。
    タイムスリップしてこの時代にいるかのようなリアルさ、大好きです。

  • 2018.4.1(日)¥250(-2割引き)+税。
    2018.12.7(金)。

  • 時は元禄、徳川幕府五代将軍・徳川綱吉の治世下。江戸では生類憐みの令に対して不満が蔓延していた。そのような中、芭蕉の門下である宝井其角、絵師の多賀朝湖、旗本である津軽采女らは釣りに没頭していた。

    恥ずかしながら釣りに興味を持っていなかったため日本最古の釣りの指南書「何羨録」の存在を初めてしりました。それが完成にいたるまでの物語として個人的には面白く読むことができました。また当時の時代背景を読み取ることができ、同じ時代を生きた歴史人物たちが集い、釣りにあけくれている姿が目に浮かび感慨深いものがありました。テンポもよく、非常に読みやすいものでした。

  • 吉綱の時代、生類憐みの令がエスカレートして釣りも禁止される。忠臣蔵の背景も織り込みながら、釣り好きの人々の粋な生活を描く。おもしろかった。

  • 2014/10/10購入
    2015/5/17読了

  • 久しぶりにのんびり釣りがしたくなった。下巻に続く。
    kobo

  • まぎらはすうき世の業【わざ】の色どりもありとや月の薄墨の空
     多賀朝湖

     釣りという趣味を広めたのは、江戸時代の武士たちだったという。さまざまな事情で閑職となった武士の、心の慰めでもあり、内省のような静かな時間。その釣りが、権力者によって禁じられたら―。
     ときの将軍徳川綱吉が出した「生類憐みの令」。対象は、犬からしだいに増え、ついには釣り舟を出すことも禁止となる。監視は厳しくなり、掲出歌は、密漁のかどで三宅島へ流刑となった絵師の歌である。
     その絵師や俳諧師ら、釣り好きの人々を活写した夢枕獏の小説「大江戸釣客伝」を一気に読んだ。鮮度抜群の魚料理、人物交差の巧みな描写など読みどころが多い。
     中心人物の1人は、黒石藩3代目当主の津軽采女【うねめ】。釣りの技術にもたけた人物だが、義父である吉良上野介【こうずけのすけ】の口添えで綱吉の側【そば】小姓となった瞬間、釣りは厳禁に。出世コース維持のため、趣味を封じなければならなかったのだ。「釣りをしたい」という熱い思いを秘めつつ仕えるが、悪夢にうなされた綱吉によって、刀傷を負ってしまう。
     追い打ちをかけるかのように、赤穂浪士による吉良邸襲撃事件。義父は惨殺され、あしき風評は采女にも及ぶ。感情に流されがちな「世間」の声が、最も大きなしこりを生じさせることは、現代も同じだろう。
     宝永6年(1709年)、綱吉が急死し、生類憐みの令はようやく廃された。再び自由に釣りができるようになり、采女はのちに釣りの指南書「何羨【かせん】録」も執筆。釣りから見る歴史というのも、興味深い。

    (2013年11月3日掲載)

  • 釣りに興味がないのにとても面白い。あっという間に読了。

  • 釣れぬ釣りも、釣りぢゃ。

  • 久々の時代もの。

    釣りに興味のない人でもこれを読んだら「釣りしてみようかなー」と思ってしまうほど面白い。

    感想の続きは下巻で。。。

  • 泰平元禄の江戸、落語のような空気。こんなふうに遊んで放蕩できたら幸せか?どうか。のんびり釣りがしたくなってきた。

  • 江戸は元禄、芭蕉の弟子の俳人宝井其角、絵師の多賀朝湖ら吊りを愛する風流人の日常に起こる様々な事件や遊び。作者もかなりの釣りマニアだけあって描写が細かい。

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著者プロフィール

1951年、神奈川県出身。第10回日本SF大賞、第21回星雲賞(日本長編部門)、第11回柴田錬三郎賞、第46回吉川英治賞など格調高い文芸賞を多数受賞。主な著作として『陰陽師』『闇狩り師』『餓狼伝』などのシリーズがあり、圧倒的人気を博す。

「2016年 『陰陽師―瀧夜叉姫― ⑧』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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