幻想日記店 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
3.17
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本棚登録 : 965
感想 : 75
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  • Amazon.co.jp ・本 (336ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062776998

作品紹介・あらすじ

あなただけにぴったりの、「日記」をお売りします――日記とは悩みと希望の記録。同じ悩みを持つ人の、生きる道しるべとなりましょう。

大学一年生の友哉が雑木林の茶畑で出会った謎の美女、猩子。
彼女が営んでいるのは、「あなたにぴったりの日記が見つかる」日記堂というお店。

猩子の私有地でお茶を摘んでいたことを咎められて、友哉は日記堂で働くことになる。脱医師をした父の新しい人生、秘かに恋している同級生、そして日記堂の周辺にいるなんとも不思議で特徴的な人々……。働いているうちに、友哉は猩子が日記堂を開いている理由は、「ある日記」を探し続けているからだと聞かされる。「ある日記」とは何か? そしてその日記を探さなければならない理由は? 
そんな時に世間をにぎわせている「怪盗花泥棒」の盗難予告が、なぜか友哉のもとへと届けられる。

2012年夏に刊行した単行本『日記堂ファンタジー』の裏に隠されていた真相を明らかにして大改稿。生と死のはざまに建つ「幻想郵便局」の面々はもちろん健在。 これ一冊で楽しめることはもちろん、『幻想映画館』『幻想映画館』をお読みになった方には、あの人が実は誰もが知るあの人だったなんて! 等々の新たな発見も盛りだくさん。

ほんのり怖いホラーファンタジーであり、ミステリーであり、恋愛小説であり、まさかのアクションまで!?
人の生死はもちろん、人が残す「言葉」についても優しく教えてくれる物語。

感想・レビュー・書評

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  • 幻想シリーズ3作目✩.*˚

    郵便局、映画館、ときて今回は日記がテーマ。
    個人的に1.2作目とはちょっとテイストが違ったような気がします。直接幽霊が出てきたり、とかではなく言葉を通じて感じる、というか。まあ日記がテーマですからね( °ω° )w

    日記は誰かに読んでもらうために書いているわけじゃないからこそ、ありのままのことが書かれている。そこには読み手の人生をも動かすほどの力がある。それがいい方にも悪い方にも言ってしまうのが言葉の難しさですね…

    幻想シリーズ、まだまだ作品あるようなので是非読んでみたいと思います(*ˊᵕˋ*)♩

  • まずわかったこと。読む順番逆だった。
    前に読んだ『日記堂ファンタジー』と短編の内容が似通ってて、あれぇ?登場人物が少し増えたり減ったりしてるけど、大筋は一緒じゃーん。あれ?結末はちょい違うなぁ?なんて思いながら読んでいたら、それもそのはず。あとがきに『日記堂ファンタジー』の改稿作品だと…。その上幻想シリーズの三弾とあるから、『日記堂ファンタジー』の続きと勘違いした私は2度読み直すことになりました笑

    でも、すごく面白かった。前作でふんわりしてるなぁと思っていた部分も納得できる結末だったし、まさかキーパーソンが紀貫之だなんて。これだけみるとわけわからないけど、文学部出身者としてはなるほどね。と思う部分もあったかな。まさにファンタジー。不可思議なことと言霊の威力を思い知りました笑

  • 学生(らいすた)ミニコメント
    店主が客の隠していることがなぜかわかる日記を売る店が舞台の小説。過去シリーズよりも現実的で読みやすい。

    桃山学院大学附属図書館蔵書検索OPACへ↓
    https://indus.andrew.ac.jp/opac/volume/1323324

  • 「幻想郵便局」、「幻想映画館」に続く第3作目と言う事で気になっていた小説。
    元々別の話の連作物を改題改編して幻想シリーズに書き上げた小説との事で、前半は前2作と比べて少し物足りなさがありましたが、最終章では前2作に通ずる面白さがありました。
    やはりこのシリーズは幻想で無ければ!
    紀貫之や土佐日記、竹取物語の解釈も中々に興味深い物がありました。
    シリーズ第4弾も出てる様なのでその内読もう。

  • 幻想〜、というものが他にもあるのね。どんなかな?
    自分にあった日記を手渡してくれるってどうなの? 現状に何かしら関係ありそうな他人の日記を読んで自分を戒めるのだろうか。「他人の」日記というところが魅力的ではあるけどね、覗き見的な感じがして。

  • 今回は不思議な日記屋が舞台。三浪の末、医学部から文学部へ志望を変えて合格した友哉。日記屋でバイトをする羽目になり、店主の謎の美女・猩子に振り回され…猩子の正体や以前からのメンバーである登天の正体に驚かされた。日記がブログや手記と違うってのは解る気がします。人の日記なんてそうそう読む物ではないので、日記屋行ってみたいです。

  • 幻想って着く本前に持ってたな、似たようなお話かな?と思って読みはじめました。後書きで3作目と知りました...2作目読んでない...。
    そして1作目の内容を全然覚えてなかったので登天さんも鬼塚さんもわからず普通にソロ本として読んでしまった。続けて読めば登天さんキター!ってなったでしょうに...
    日記店なんてあればぜひとも伺ってみたいお店ですね。登場人物たちのように「●●するような日記ください」と目的を持って注文はできなさそうだから猩子さんにあなたにぴったりの日記はこれ!って選んでもらいたいです。そして猩子さんはみんなが知るあの人なのですね、そうだと素敵だな〜と思った時にだから幻想がつくんだと思いました。

    r2.2.6

  • また、やってしまった。読み終えて『あー、面白かった。ブクログに登録しておこっと』とすると、がーん!既に本棚に入ってる。そういえばオート三輪屋台カフェとか、既読感が若干あったような、いや、なかったような。ホントええかげんやなー。でも2回も楽しめたのでラッキーとするか!

  • 幻想シリーズ三作目。いつもながら悪くもないけどよくもない。ファンタジーとはいえ、どの人の思いも軽いんだよね。

  • 幻想シリーズ3作目。やっぱり1作目にかなうものなし!って感じですね。ファンタジーも、あんまりファンタジーっぽくなくて…もっと不気味チックなのが個人的には好みです。最初の、長男と交換します、で期待したんですが、過剰気味だったようです。最後はなんか古典的な登場人物まで出てきちゃって。唐突だなぁと… でも好きな作者さんではあります☆

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著者プロフィール

1964年青森県生まれ。2006年『闇鏡』で第18回日本ファンタジーノベル大賞優秀賞を受賞してデビュー。『幻想郵便局』がベストセラーとなり、以降、「幻想」シリーズで人気を博す。他の著書に『ある晴れた日に、墓じまい』『うさぎ通り丸亀不動産 あの部屋、ワケアリ物件でした!』『オリンピックがやってきた 猫とカラーテレビと卵焼き』「おもてなし時空」シリーズ、「仕掛け絵本の少女」シリーズなどがある。

「2023年 『キッチン・テルちゃん なまけもの繁盛記』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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