海賊とよばれた男(下) (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062778305

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  • 海賊は、道無き道を切り拓いた偉人でした。

    偉人の生き方をとやかく言うつもりはありませんが、最初の奥さまユキさんとの関係は残念でならなかった。最後の最後に触れてくれたのだが、んー、救われなかった。鐡造の本心なのか?
    モデルとなった人物についてはあらためて色々調べてみたい。

    「私は、人間を信頼するという考え方を広めていくことこそ、日本人の世界的使命と言っています」

    再確認→戦争は本当に本当に愚かなこと。

  • 自分の正義を生涯に渡って貫いた偉大な人の物語でした。
    常に利己的ではなく、日本人、店員のことを第一に考えること。
    人が何よりも大切であることを改めて教えられるような一冊だった。

    こんなかっこいい人になりたいと思う。

  • 下手な自己啓発本よりタメになる、ちょっと長いけど。

    何がなんでも自分の信念を貫き通していく姿に感化されていって、周りがどんどん献身的になっていく。圧倒的な主人公タイプ。

    信頼を得るために行動するのではなく、行動した結果で信頼が後から勝手についてくる。
    それを生涯をかけて証明してみせた。

    ただ工期2年を8ヶ月に短縮は流石にやりすぎやろ。
    ☆4.3

  • 下巻でも鐡造の熱い戦いは続く。
    新田の「ああ、行きましょう」この一言にやられた。
    いいのか、こんなに気軽に引き受けて…
    だけど、読み進めていくうちに新田船長の熱い思い、この戦い(航海)への想いが伝わってきた。少しも気軽ではなかった。
    みんなの心にはいつも戦争がある。戦争の傷口とはそれほど深いのだ。
    色んな思いを乗せて運ばれる石油。その石油が日本を文明を変えていく…
    鐡造はそれが本当によかったのかとふと迷う。
    日本のために命を懸けてくれた鐡造にそんな迷いを持たせてはいけない。
    今の世の中を鐡造はどう見るだろう?
    私達は物を大切に人を大切に生きていかなければいけないのだと強く思った。

  • 圧巻。
    実話を基にした物語だという事実が、その男の熱い想いをさらに魅力的に彩った。

    ただ一方的に諸悪の根源のように描かれた官僚たちの施策について、巻末解説文執者が“彼らなりの正義”について触れてくれているところが、フェアーでなお良し。

    これぞただしい“解説”だ……と、本文以外のところにも好印象。この本は、文庫版で読むべき(笑)。

    ★4つ、9ポイント半。
    2017.01.12.新。

    ※映画も、観よう。

  • 下巻読了。

    いやあ、国岡商店、やるじゃないですか!社長(店主)の鐵造さんだけでなく、社員の皆さんが輝いていますね。
    中でも“日章丸事件”のくだりは心が震えました。
    イギリスから搾取され続けたあげく、経済制裁されているイランの石油を買う為に、欧米の巨大石油業界を敵に回す覚悟で国岡商店のタンカー・日章丸をイランまで派遣するのですが、日章丸がイランのアバダンに入港したとき、そして英国海軍に襲われる危険をかいくぐって日本に帰港したときは、思わずガッツポーズをしたくなりました。
    日章丸の船長・新田さんを筆頭に、乗組員の皆さんの覚悟が恰好良すぎます。(実際、英国海軍が待ち伏せていたというのだから、いやはや、危なかったー・・)
    反骨精神を貫くあまり、敵が多く、大変な事ばかりだった国岡さんですが、その生き様は心を熱くしてくれるものがあります。
    映画も観てみたくなりました。

  • 出○さんとも取引があるので親近感
    昔の人?はパワーありますね

  • 国岡鐵三のすさまじい生き様です。
    こういう人が戦後の礎を築いてくれたおかげで今の我々の生活があることを感謝しないといけない。
    大きく変わるこの世の中で、どう生きるか、どう仕事と向き合うか、考えさせられた。

  • 心と語彙の勉強になりました。
    前妻の訃報を聞いたときや、資金を援助してくれた人物を看取ったときは、深い人生を歩んだことを自分のことのように胸に刺さりました。難しい言葉も多く、意味を調べる時間はかかりましたが、勉強になりました。

  • 下巻、主人公の国岡の活躍よりも、その育て上げた部下の活躍もあり、日本だけでなく世界を相手に怯むことなく信念に従い、立ち向かう姿は、まさに表題となる海賊(敵側から言えばだが)と呼ばれる脅威であり、心震わせられるものがある。
    そして最後に著者が石油自身にも疑問を持ちつつ、「これからの日本は新しい道を行かねばならないだろう」「これからの日本人が見つけなくてはならん。難しい道だが、日本人なら必ず見つけることができるだろう」と本書と主人公を通して読むものに語りかけ、檄をとばす。
    最も言いたかったことであろう。

著者プロフィール



「2022年 『橋下徹の研究』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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