天皇と芸能 (天皇の歴史)

  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (422ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062807401

作品紹介・あらすじ

十世紀初頭の『古今和歌集』から五〇〇年続いた二十一代の勅撰和歌集を縦糸に、古代、中世の天皇による多彩な和歌の活動を解説。戦乱を越え、古今伝受など近世和歌の復興と継承がどう実現されたかを明らかにする。また、今様の後白河、琵琶の後鳥羽など、芸能王の系譜を辿り、皇位継承と秘曲伝受の密接な関係を解明。立花の後水尾院、茶の湯の後西院など諸芸愛好と伝統文化の発展も究明する。

感想・レビュー・書評

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  • 儀礼空間を統べる王者の芸能。学問と芸能の関係は丁寧に説明されている。
    しかし、文化価値座標の原点としての姿。非常民の位置も決定する機能とその関係性には詳しい言及がない。
    後白河の今様への没入はその面に立ち入ればより立体的記述が可能ではないか。
    後鳥羽院という稀有な才能の凄みは圧巻。

  • 音楽に関する箇所はあまり興味がないせいか刺激が感じられませんでしたが、和歌や茶の湯のパートは面白く読みました。
    江戸時代の天皇は政治から切り離されていた訳ではないというの指摘は、新鮮でした。
    文化に君臨するだけではない姿が見えて、面白いと思いました。

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著者プロフィール

1957年、東京都生まれ。
東京大学大学院人文社会系研究科教授。
和歌文学専攻。
『中世和歌の生成』(若草書房、1999年)、『中世和歌史論 様式と方法』(岩波書店、2017年)

「2020年 『和歌史の中世から近世へ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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