モテたい理由 (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社
3.15
  • (13)
  • (29)
  • (89)
  • (17)
  • (7)
本棚登録 : 327
感想 : 53
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062879217

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 女性が女性誌などを元に女性の性向について分析した本。

    最初は女の考えていることと当たっているようで笑って読めるが、途中から自分のトラウマやあげくは戦争とアメリカ論まで語り出し、カオスとなる。

    それぞれポイントはついているようでなるほどと思う点も多いが、全体の構成が大変整理されておらず、読み終わった後に要点を人に説明しようとしたら何も説明できなかった。

    勢いで書いたブログの記事を読んでいるような本。

  • 総じておもしろいけど、最終章だけ別のテーマのよう?つながっているのかもしれないけど私にはわからない。残念。

  • ヤンキー系小説家が書いた女性ファッション論。
    モテに走る女たちの虚無感をえぐり出す名著。

  • 「モテなきゃ意味ないんだよ!」
    自己満足より、見られることを意識する。
    …というのがLEONの新鮮さだったらしい。

    だんだん「普通の男」(そもそも「普通の男」って何?)が生きづらくなっているんだなあー

  • 男も女も、読むべき。という書評で読んだが、
    まさにその通り。男も女も、読むべきだ。

    実に鋭い。
    その鋭さは、世界を見事に、
    特に女と男の世界を包んでいる
    虚大な皮をすっぱり斬り捨てて、核をあらわにする。
    それだけに、痛みを感じる。
    虫歯菌が強固なエナメル質を溶かして、
    神経に達したように。

    世界は実に、痛い。人間って、痛い。
    目から鱗というより、
    うすうすわかってた事(けれど誰も言わない事)を
    さっぱりと解説してくれている。

    ちなみにこの本は、「モテる技術」とか
    そういうハウツーセラピー本ではない。

    「モテたい」と思う人間の、特に女性の
    心理、生理、そして抗えない絶対の不幸を
    観察したものだ。

    少しばかり、文脈がアヤフヤになるところもあるが、
    その荒さやライヴ感も「著者の個性」という言葉で
    何となく誤魔化しが効きそうなところが、
    男性のわたしからすると、「女性的」な著作だと思ってしまう。

  • 女が最も達成感を感じるとき

    女の歓び……。グループの中で自分がいちばん多くの異性の目を集めながら、最高の(自分の意中の)一人から(ステディあるいは結婚の)プロポーズをもらえること。自分は餌をまき(体のラインを強調してみせたり胸の谷間をほのめかしたりする、など)、獲物を待つ。そして目当ての獲物がかかったとき。そして言わせたいひと言を、「相手の意思で」言わせたときの歓び……。これが女性が最も達成感を感じるゲームのヒストリー、女の全能感のシナリオである。ああ、受け身の攻撃性。

    だそうです。本文より抜粋しました。

    本の内容は上で挙げたように、女の昔から今についての変遷、男の保守(しかし時代が変わっている)についてなど。
    でも論点飛びすぎ。徒然なるままに書いている印象。最終的には著者の生い立ちになってしまっている。

    それでも前半部はちゃんとタイトル通りのことを書いていて、皮肉たっぷり、痛快に最近の女性の行動や考えを斬りまくる。
    素直に読んでいて楽しい本でした。

  •  赤坂真理さんの名を聞いて3冊ほど注文してみた本のうちの1冊です。女性から見た「モテ」の位置づけ、重要性、などが分析されます。男性にはない視点の本でしたので非常に参考になりました。

  • 2008/07/16 序文と結論と、中身がぜんぜん合ってない。おもしろいけど

  •  女性は他者からの価値観で自分の価値観を確立する、そのために恋愛が用いられており、モテたい女の子は本当の意味での恋愛ではなく、自己価値観を高めるために恋愛を――。
     ――的な趣旨の本になる予定だったのでしょうか。序盤は確かにそんな雰囲気なのですが、後半に従って焦点が拡散して何が言いたいのかわかんなくなりました。主張が弱い、根拠が弱い、考察が甘い。言いたいことをフィーリングだけで書いても説得力はありません。まるで私の書いた卒業論文です(ぇ

     致命的に甘いのが根拠となるデータ。先に読んだ「論理的な話し方が身につく本」の論に従うなら、まず提示するデータが片手落ちに等しい。女の子の動向を見たいなら女の子そのものにも当たるべきで、雑誌の傾向だけで女性達の思考を追えるはずがない――少なくとも、私を納得させるデータにはなっていません。雑誌の傾向が恋愛重視だから、今時の女性達が恋愛偏重だというのは短絡。その雑誌を購入する女性達、雑誌の勧めるファッションを好んで身につける女性達のナマの声くらい欲しかった。その子達が本心から雑誌に掲載されている「恋愛ストーリー」を信じている、と証明しきってはじめて、「雑誌に書かれる恋愛ストーリー」=「今の子の本気で信じる恋愛像」が証明できるのではないでしょうか。

     オタク−腐女子をもうちょっと考察して、かつ、モテたい女性達を考察して、そこからはじめて論を組み立てることができるのではないかと思います。生きたサンプルが次々と飛び込んでくる環境ではないのだから、本を書くための情報収集くらいはしなければ。

     結論。本の視点、本の主張は理解できたけど、納得、共感には至らないかなぁ……。
     身近に、そーゆー「モテたい女性」がいないせいもあるのでしょうが、いまいちピンとこなかったのです。

  • モテの構造分析

全53件中 31 - 40件を表示

著者プロフィール

1964年、東京都生まれ。作家。95年に「起爆者」でデビュー。著書に『ヴァイブレータ』(講談社文庫)、『ヴォイセズ/ヴァニーユ/太陽の涙』『ミューズ/コーリング』(共に河出文庫)、『モテたい理由』『愛と暴力の戦後とその後』(講談社現代新書)など。2012年に刊行した『東京プリズン』(河出書房新社)で毎日出版文化賞・司馬遼太郎賞・紫式部文学賞を受賞。

「2015年 『日本の反知性主義』 で使われていた紹介文から引用しています。」

赤坂真理の作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×