金正日の正体 (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 22
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  • Amazon.co.jp ・本 (240ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062879538

作品紹介・あらすじ

「死亡説」は本当か?「影武者」はいるのか?「後継者問題」のゆくえは?北朝鮮最大の謎に迫る。

感想・レビュー・書評

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  • 衝撃的な内容で、興奮します。
    まさかこの本の内容はウソではないでしょうが、だとすると北朝鮮というのは、思っている以上にとんでもない国ですね。
    今出ている金正日は、たぶん本当にニセモノなのでしょうね。

    [08.11.26]

  • 金正日は既に死んでいて、影武者が云々・・ という本。それよりも、金総書記の政治手法がマキアヴェリの教えに従っているという洞察が興味深かった。

  • かなり綿密な取材と
    言葉を選んだ表現が面白い。

    残念ながら浅学かつ当件にあまり興味のない私は
    読んでる途中で、飽きてしまったが、
    国際政治学としての分析手法が
    様々に垣間見えて、
    面白くよめた。
    言い換えると、当問題にあまり興味がなくても
    読みやすく、国際政治学のお勉強になりつつ
    北朝鮮事情にも詳しくなれるという感じの名著

  • 北朝鮮の情勢が何かおかしい。ひょっとしたら、金正日総書記は既に亡くなっているか、執務不能な状態に陥ってるんじゃないか、、、という話の根拠を説明している本。これまででは考えにくい人事が行われたり、意志決定が遅くなっていたり、出席すべき行事に出てこない、など、間接証拠を積み重ねて北朝鮮政府内で起こってることをあれこれ検証してる。他にも影武者がいるという説も紹介されてけど、影武者がいるのではれば行事類には影武者が出てくればいい話なんじゃないかなぁ、と思っちゃうんだけどな。(そういえばルーマニアのチャウシェスク大統領夫妻に影武者が居るって話が「ゴルゴ13」にあったな、、、)ルポタージュとしては面白いものの、後半には朝鮮総連批判も展開されており、やや論点が多岐にわたりすぎている感が否めないのが残念。いろいろ想像させて疑心暗鬼にさせられてるということ自体が、北朝鮮の思惑にはめられてるような気もするのが気になるところなんだけどな。

  • 10月8日読了
    重村さんの文章、ややしつこいところあり。新聞記者の経験を生かしてもう少しコンパクトな文体にすべし。
    内容は結構おもしろいが、隣国がかくも奇怪なのかを思い知らされる。

  • 読んだ限りは小ネタの域を出ない、金正日アネクドーツ。ただ、著者の毎日記者時代の取材スタイルや、マキャベリズムと金正日は読む価値あり。

  •  著者の重村さんはこの道ではかなり名の知られた人だそうだが、不覚にもこれまで氏の著書を読む機会がなかった。本書は金正日に何人もの影武者がいるというところが一番の読みどころだが、同時にマスコミに流れる北朝鮮に関する情報にいかに対するかという、心構えの本でもある。そのうち、ウソと怪しい情報を流す元凶として氏がもっとも憎むのが朝鮮総連幹部と工作機関関係者である。昔なら、こういう本を出すだけで、朝鮮総連の人々につるしあげにあったという。とりわけ、東京の入管が、朝鮮総連とのいざこざを恐れるあまり、万景号の入国管理を朝鮮総連に任していたというのは驚くべき事実である。その時代に北朝鮮の幹部たちが自由に日本に出入りしたのだから。

  • ふむ

  • 知り得た情報をどう活用するか、普通に新聞に載っていることをいかに注目するか、という観点の本で、インテリジェンス的な感じでおもしろかった。
    著書の言うように北朝鮮が信用に値するのかはわかりませんが、朝鮮総連の言うことが信用できないのはよくわかりました。
    ただ、金正日の影武者説の説明を例にしてしまったせいか、どうも真実味に欠ける内容になってしまったのは残念である。

    また、特にインテリジェンス的視点で、
    ・取材の経験がなく、情報の扱い方を知らないと、自分の情報だけを確実なものと思い込みがちだ。また、自分が知らない情報を確認もせずに否定しがちだ。(P7)
    ・根拠も理論もない判断をしてはいけない。(P30)
    ・とにかく、証拠もなしに信じるのも危険だが、根拠もなしに否定するのも危険である。(P142)
    ・国際記事で、歴史の行方を示しえない新聞は、購読する価値がない。(P171)
    あたりは、フェイクニュースの見極めも含め検討に値する意見だと思う。

    今でこそ事実と明らかになった拉致事件について、
    ・十数年ものあいだ、北朝鮮が日本人を拉致した、と書いても多くの人が信じなかった。(中略)(北朝鮮に関して大きな影響力があった)旧日本社会党の土井たか子元委員長は、最後まで拉致を否定した。(韓国で北朝鮮による日本人拉致が明らかになったあとも)「韓国が拉致しても、北朝鮮がするはずがない」と(一般国民ですら)反発した。(P16)
    という点は、事実を見抜く力を身につけるという視点から、肝に銘じるべき。

  • ありえない、となんでも否定しているが、その根拠が「金正日らしくない」なので、説得力がない。話が自慢話に飛ぶ。

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著者プロフィール

1945年、中国遼寧省丹東生まれ。鹿児島県沖永良部島出身。韓国、北朝鮮問題の第一人者。北朝鮮に迎合的だった朝鮮半島報道の流れを変える。北朝鮮報道のパイオニア。「金正日後継者決定」「金芝河釈放」「ソ連高官初訪韓」「大韓航空機撃墜」「ソウル五輪、ベンジョンソンのドーピング」「金大中死刑はない」「北朝鮮は戦争できない」など、数々の国際的スクープを報じる。1994‐2010年までテレビ解説者として活躍。早稲田大学卒業。シェル石油(現出光昭和シェル)勤務を経て、1971年毎日新聞に入社。79‐85年ソウル特派員。89‐94年ワシントン特派員。この間に高麗大学大学院、スタンフォード大学留学。毎日新聞論説委員、拓殖大学教授、早稲田大学国際教養学部教授を歴任。現在、東京通信大学教授、早稲田大学名誉教授、韓国同徳女子大客員教授、日本財団特別顧問、里見奨学会理事、日本パーカライジング顧問、毎日新聞客員編集委員、ニュース時事能力検定協会理事。著書は『外交敗北』(講談社)など20冊を超える。

「2022年 『半島動乱 北朝鮮が仕掛ける12の有事シナリオ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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