- Amazon.co.jp ・本 (216ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062882033
作品紹介・あらすじ
IT業界やマーケティングの世界でいまもっともホットなバズワードといえば、「ビッグデータ」だろう。最近では、ビジネス誌や専門書で取り上げられる機会も増えてきたビッグデータだが、その定義はあいまいなままだ。
直訳すれば、「膨大な量の情報」といったことになるだろうが、漫然と量さえ情報を集めても意味を為さないことは明白だ。
もちろん、これまで処理できなかった量の情報を処理できるようになった技術的進化がビッグデータを体現している側面は否定できないが、本書の目的はそういった技術論にあるのではない。
いまシリコンバレーでは、SNS・クラウド・ビッグデータをまとめて、三種の神器と称するという。この三つを活用しないことには、ビジネスになりえないのだ。
シリコンバレーで日夜開発される先端技術の一端は、すでに私たちの活用するところとなっている。ツイッターやフェイスブックはもちろん、ECサイトのレコメンデーションやテキストマイニングなど、明確に認識しないまでも、ビッグデータの恩恵に与っているケースが数多く存在するのだ。
だが、膨大な個人情報を扱ううえで立ちはだかるのが、プライバシーの問題だ。より詳細なものにこそ価値を置くという情報の性質ゆえ、価値が高ければ高いほどプライバシーとの線引きが難しくなるのは必然だ。欧米の企業や政府が取り組んでいる現状をレポートしながら、日本の産業界が目指すべき立ち位置を模索する。
著者は二十年以上シリコンバレーに暮らすコンサルタント。ビッグデータという概念を詳らかにしつつ、日本の産業界が参考にするべきビジネスモデルを明らかにする。
感想・レビュー・書評
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種々の社会的問題を解決するためのツールとして期待されているビッグデータ。よく「新しい石油」にも例えられます。
石油が加工・精製することによって「プラスチック」や「化学繊維」など生活に役立つ素材に変化するのと同じように、処理の仕方によって、有益な資源になり得ます。
詳細なレビューはこちらです↓
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入門書
内容はこんなもんかと思うが、情報の整理が文章に反映されていないのか、話題が飛び読みにくい部分が多い
2013年に読んでいて、素直に飲み込めたら良かったかも
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・ビッグデータとは?という入門書として大変良さそう
・しかしこの本2013年発売なんですが、そのあたりからずっとビッグデータビッグデータと言われているんだな…
・この当時予想していたほどビッグデータ関連は進んでないのかもしれませんね -
【由来】
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【期待したもの】
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【要約】
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【ノート】
・cern : root
・google : hadoop
・amazon : cassandora -
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2018年2月15日読了。「ビッグデータ」という言葉が一般的になり始めていた2013年に、ビッグデータを養分として成長するGAFA4社が何をしているのか、ビッグデータとはそもそも「データ」とは何が違うのか、といった点を平易に解説する本。時折現れる著者の素、みたいなものも結構楽しい。自分がAmazonで何の本を買ったからこれがおすすめ、くらいでしょせいぜいビッグデータにできることって、と一消費者のレベルでは思ってしまう部分もあるが、Amazonの配送工場の商品棚はビッグデータをもとに分析された配列であり、人間の目にはバラバラに見える置かれ方だが実際は最も効率的な配列がされている、などの話を聞くと、ビッグデータの活用は人間の理解を超えており、「すでに実装され世界を動かしている」、ということに改めて身震いするような感覚を抱いてしまう…。
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書かれている内容については、それなりに学習しているエンジニアやセールスにとってはそれほど目新しいものはなく、書かれた年からも今読んでも知識として得るものは少ないと思われる。が、「そういう旬な知識が欲しいならWEBで見ればいいじゃん」という開き直りのような態度で、ビッグデータというワードをとっかかりに使い、興味深い視点で読める内容の一冊になっているところが素敵。
『マネーボール(完全版)』を読んで、この本を読んでおけば、ビッグデータの捉え方についてはほぼ理解できてしまえるのではないかという気もした。 -
予測・絞り込み・見える化
何らかの意味を引き出す
データは新しい石油となるかもしれ
パーソナライゼーション(なじみの店化)
ビッグデータにあらずんばネット企業にあらず
ビッグデータ技術の力を自前で持っていなければ
ネットの世界ではもはや大きく成功はできないといってもよい
ネット企業ならばなんらかの形でビッグデータにコミットしている
(オープンソースや公開論文を介す)
・成功事例
①あまり効果のなかったものを洗い出し、それらを改良したり
打ち切ったりする
②ケースごとに大量に解析してパターン予測を行い新たに相談される
ケースに対して最も適切なパーソナライズしたプログラムを組む
③ルールベースのアルゴリズムで例えば○○をしながら△△を申請している
というのは怪しいといったケースを洗い出し、フラグを立てて調査を
行う。これによって誤手続きを削減することができた。
今の問題を解決して、皆もっと幸せになろうという意味でも、日本の企業や
開発者は、もっと頑張らないと、ますます競争から脱落してしまうのではと
危惧している。まずは自社の中でのデータ活用、取り組むべき問題の設定など
から、自分なりの戦略をかんがえていくといいでしょう。
まだ解決できていない問題に取り組んだり幸せになってもらったりする志が重要 -
シリコンバレー在住のITライターの海部美知による一冊。
ビッグデータを扱う企業として有名な4社(グーグル、アマゾン、アップル、フェイスブック)について語っている。
特に前2社はビッグデータを前提としたビジネスをしており、今後ますます重要なバズワードになってくることを示唆していた。