世界史を変えた薬 (講談社現代新書)

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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062883382

感想・レビュー・書評

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  • 薬学に興味を持ち始めた人に、まずおすすめする1冊。結果的に薬学に進学しなくても、コロナ禍というパンデミックを経験しただけに、知っておいて損はない。歴史好きにもおすすめ。
    [NDC] 499.02[情報入手先] 蔵書[テーマ] フリーテーマ

  • リステリンってリスターが由来なのか

  • アヘンの記述に私の知る事実とは違う挿話があったので、確認のために参考文献を載せてほしかった。

  • 『新薬の狩人たち』の次にこちらを読了。紹介されるネタに重複するところがあるように感じましたが、新書でさくっと歴史を追うには良い本だと思いました。

  • まさに世界史を変えた薬たち。それにまつわる話にワクワクした。「有害なものの摂取によって病気が起こることはあっても、必要なものの不足で体調を崩す可能性は考えられていなかった」など、昔の人たちの病気に対する考え方もへぇと思うことが多かった。「今後、マラリア撲滅へ向けて最大の障害となるのは、この病気に対する先進国の人々の無関心」という言葉が一番印象的だった。

  • 有名な薬が誕生した経緯を時代背景とともに紹介した本。「歴史のifを筆者と一緒に愉しんでいただきたい」と書かれているが、とくに「ifの物語り」は書かれていない。筆者が正確な記述に徹していることが感じられる点が大変気に入った。感染治療薬と鎮痛剤にフォーカスされている。

    心に残ったフレーズ:
    1.汚物薬の時代。病気は悪魔が体内に侵入したためにおこると考えらえていたため、悪魔が嫌う悪臭を放つ汚物が有効と考えられていた。
    2.不老不死の薬。移ろいゆく動植物でなく、永遠に変わらない姿を保つ鉱物の力を取り入れる、と考えられていた。
    3.薬効の判定の難しさ。医薬の効能の有無の議論は統計学が進展してからのこと。
    4.大航海時代の壊血病とビタミンC。
    5.マラリアとキニーネ。
    6.人類がもっとも古くから使用してきた薬は鎮痛剤、アヘン、10%のモルヒネ、アセチル基付加でヘロイン。
    7.麻酔薬の作用機序はいまだ不明。
    8.感染症治療薬のサルファ剤。
    9.抗生物質ペニシリンの発見、アレクサンダー・フレミング。
    10.鎮痛剤・アスピリン。ヤナギの木からサリシンが分離、鎮痛剤として使われるが、激しい胃痛を引き起こした。アセチル基を付加したアセチルサリチル酸、アスピリンが誕生。

  • 国内でエイズ関連の患者・死者が出たときに個人情報やガセネタが報道されていた、当時はプライバシー保護の概念が薄かった、というような記載があったけれど、21世紀のコロナ禍でも大して変わっておらずとても残念

    端的にわかりやすくまとまっていたので読みやすかった
    分子構造はイラストじゃなくて構造式の方がよかったなーと個人的には思う

  • おもしろいの一言。
    純粋に薬に対して興味が湧いてワクワクした。
    薬学の導入にもいいし、有機化学系の授業の小噺にもいいかも。
    著者の「創薬科学入門」に進みます。

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著者プロフィール

千葉大学大学院社会科学研究院准教授。1976年生まれ。東京大学大学院法学政治学研究科博士課程修了、博士(法学)

〈主要業績〉
『「平等」理念と政治――大正・昭和戦前期の税制改正と地域主義』(吉田書店、2014年)
「大正期の東北振興運動――東北振興会と『東北日本』主幹浅野源吾」(『国家学会雑誌』第118巻第3・4号、2005年)

「2019年 『公正から問う近代日本史』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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