マンション格差 (講談社現代新書)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062883887

作品紹介・あらすじ

◆あなたのマンションは「勝ち組」「負け組」?◆

いまから35年前、都心に勤務する30代のサラリーマン二人が、
それぞれマンションを購入した。価格はともに4000万円前後。

35年ローンを完済させたこのAさんとBさんが、
いずれ将来は高齢者施設に入ることを想定し、
自宅マンションの売却査定額を
それぞれ不動産仲介業者に出してもらった。すると……

Aさんのマンションは3200万円だったのに対し、
Bさんのマンションは800万円だった。

何が運命を分けたのか!?

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いまあなたが住んでいるマンション、
これから住むかもしれないマンション、
親から譲り受けて何とかしなければならないマンション、
子供から購入のために資金援助を求められているマンション、
……それらのマンションを「格差」の視点で見つめるとどうなるのか?

現在居住中のマンションが、近隣のマンションと比べて
優位に立つために、いまからできることとは?
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◆知っておきたいマンションの真実◆

・デベロッパーの正体
・築30年なのに新築時価格より高い物件
・民泊は資産価値にマイナス?
・劣悪な立地をごまかす仕掛け
・タワーマンションにうごめく見栄と嫉妬
・マンション「廃墟化」シナリオ

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◆本書のおもな内容◆

第1章 マンションのブランド格差を考える―最初に格差をつけるのはデベロッパー
第2章 管理組合の財政が格差を拡大させる―大規模修繕工事「割高」「手抜き」の実態
第3章 価格が落ちない中古マンションとは―市場はいかにして「格付け」するのか
第4章 マンションの格差は「9割が立地」―将来性を期待「できる」街と「できない」街
第5章 タワーマンションの「階数ヒエラルキー」―「所得の少ない低層住民」という視線
第6章 管理が未来の価値と格差を創造する―理事会の不正は決して他人事ではない
第7章 マンション「格差」大競争時代への備え―賃貸と分譲を比較検討する
特別附録 デベロッパー大手12社をズバリ診断

感想・レビュー・書評

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  • 地方出身、箸にも棒にもかからないだろう場所に夫婦両家の実家がある賃貸派。
    「だから、東京でマンション買う気はさらさらない」と外向けには言っているが、実のところ「だから」と「東京で」の部分はタテマエである。不動産を所有する気なんか、さらさらない。
    「不動産は資産だよ。何もなくなった時、持ち家があるとないとでは大違いだよ」→現金に優る資産はない。ガチの困窮レベルにまで至った時、すぐに現金化できない不良不動産はかえって足枷になるとも聞く。
    日本はまがりなりにも先進福祉国家であり、「普通の人」が物理的に雨露をしのげなくなることはありえない。もし日本国がそこまで堕ちた時は、そもそも国がなくなっているか、話が違うと「普通の人」たちによる暴動が起きているか…いずれにせよ、一個人の頭の上に屋根がないことを心配する(できる)ような事態ではなくなっているだろう。
    「歳をとったら賃貸は借りられなくなるよ」→空き家問題がクローズアップされる以前から、この点はまったく心配していない。すでに、日本は大高齢化時代に突入しているのだ。マジョリティたる老人に「部屋を貸さない」など、そんな差別が許されるはずもない。必ずや、数の圧力で覆される。
    それも、その運動を自分でやる必要はない。声も人数も大きい団塊が、私たちの前には控えているのだ。私たちはただ、かれらがお得意の「闘争」で敷いてくれた道を後追いするだけでいい。
    こんな自分には当たり前のことしか書いていない本だったが、多くの人は顔面蒼白となり、あるいは逆切れするのだろう。

    この本が特別いいことを書いているとは思わない。ただ、「当たり前」のことが書いてあるだけである。当たり前でないのは、当たり前のことが当たり前でない、この現世のほうなのだ。

    2017/6/27~6/28読了

  • 良いマンションと悪いマンションを書く本
    好きにつらつらと書いてるけどそこまでためになるかというと微妙。本当に何も知らないなら参考にはなる。

  • 将来マンションを買おうと思う人にはオススメ

  • p.36 新築マンションを探すときは、マンションのオフィシャルサイトを見る。事業責任者が売りにしたいことがキャッチコピーとして載っているので、それを参考にする。立地や価格をストレートにアピールしていればまだ良い。訳わからないポエムみたいなものが表示されていたら、それはつまり「明確に伝えたいメリットがない」ことの裏返し。

    「将来性の期待できる路線」や「タワーマンションの階数」など、テーマの多くは首都圏、広げても関西圏の話題に終始しており、一般論としては参考になるものの、それ以外のエリアに住む人にとっては実践的にはあまり役に立たない。
    管理組合が出来ることとして「管理会社を変更」することがあるのは初めて知った。管理会社は新築分譲時に無競争でマンション管理の枠に収まっており、基本的に割高。また、大規模修繕の施工会社も管理会社と癒着がある場合も多く、相見積をとったら2割下がったケースも。管理会社が売主の関連会社であったり地域とのつながりがある場合はなかなか難しい気もするが…。

  • マンション購入時に役立ちそうな内容であった。

  • なかなか面白かった!
    固有名詞が頻出するため、スマホ片手に調べつつ…それでもすぐに読み切れる簡易な内容。とはいえ、初心者の私には十分な内容でした。

    同ジャンルを様々な角度から読みたいと思っているので、入門として満足できました。

  • p.24
    極端な話、「宅地建物取引士」という資格を取り、マンションの一室を借り、業界団体に200万円ほど預ければ始められる。一人でもできる。法人であっても個人であってもかまわない。もっとも、個人でマンション開発と分譲を行ったケースを聞いたことはないが。
    → 意外にハードルの低いマンション開発事業。そういえば、先月に個人でマンションを開発して分譲しちゃった方の話を直接伺いました。やっぱり、レアケースだったのね。(^o^; 岩上さんはスゲーわ♪

  • マンションの格差

  • 仕事というより、趣味に近かった。
    今後マンション買うときの参考にしたい。

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著者プロフィール

住宅ジャーナリスト。1962年京都府生まれ。同志社大学法学部および慶應義塾大学文学部卒業。1980年代後半からマンションの広告制作や販売戦略立案などを手がける。現在は、一般ユーザーを対象にした住宅購入セミナーを開催するほか、新聞や雑誌などに多くの記事を執筆している。著書に『2025年 東京不動産大暴落』『すべてのマンションは廃墟になる』(ともにイースト新書)、『マンションは日本人を幸せにするか』『限界のタワーマンション』(ともに集英社新書)、監修に『コロナパニック最前線 不動産大暴落がはじまった』(宝島社)など多数。

「2020年 『激震!コロナと不動産 価値が出るエリア、半額になる物件』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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