白山の水 鏡花をめぐる (講談社文芸文庫)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (400ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062900249

作品紹介・あらすじ

著者少年期の金沢体験を出発点に、また、その後の土地の精霊を訪ねる旅での見聞をもとに、泉鏡花の作品世界を、地誌的・民俗学的に読み解いた長篇エッセイ。「川」「峠」「水神」「蛇」「化物」「白神」等のキー・タームから、鏡花作品の幻想性に入りこみ、その深奥にある北陸の山と水、それらを宰領する精霊たちのうごめきを感じとる。鏡花をめぐるセンチメンタル・ジャーニー、巡歴の記録。

感想・レビュー・書評

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  • 川村二郎 「 白山の水 」 泉鏡花 批評文。鏡花の作品世界を 金沢、川、橋などキーワードから論述した本。鏡花の作品世界は 江戸川乱歩の怪奇幻想とは 少し違う〜詩的、甘美的

    「歌行燈」「草迷宮」「春昼」を読んでみようと思う

    作家の思想遍歴からアプローチしたのではなく、作家の土地からアプローチ

    鏡花の作品世界の構成要素
    *金沢〜生の領域の上に死の影が張り付いている
    *川〜川は その街の安定思考を ゆり動かす
    *橋〜死者の供養のために橋をかける
    *女の水死と蛇〜細密描写から死が匂い立つ

    生者の世界と死者の世界の仕切り
    *仕切りは完全に遮断されない
    *山、水が 人間の想像力によって 仕切りとなる

  • 2012/3/26購入

  • 水を巡る思索。『泉鏡花』、読まないとなと思う一冊。

  • 100718朝日新聞書評

  • 【配架場所】 図書館所蔵なし

  • 水死、水神、蛇、カロン、白神、金沢etc
    文体といい内容といいとても面白かった。

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著者プロフィール

1941年、東京生まれ。文筆家。慶應義塾大学経済学部卒。『週刊朝日』編集長、朝日新聞編集委員などを歴任。『学はあってもバカはバカ』(ワック)、『王貞治のホームラン人生』(朝日新聞社)、『いまなぜ白洲正子なのか』(新潮文庫)、『夕日になる前に─だから朝日は嫌われる』(かまくら春秋社)、『孤高─国語学者大野晋の生涯』(集英社文庫)、『社会人としての言葉の流儀』(東京書籍)など著書多数。

「2018年 『「浮気」を「不倫」と呼ぶな』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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