作品紹介・あらすじ
第二次世界大戦中、ナチスに追われピレネー山中で命を絶った二〇世紀最大の批評家、ヴァルター・ベンヤミン。彼の理解者でもある独創的思想家、テオドール・アドルノ。今なお世界に多大な影響を与え続ける稀代の思索者を、日本でいち早く受容した一人が川村二郎であった。"思想の生まれる場の雰囲気、ニュアンス"に力点を置き、偉大な先達への敬愛を込めて論じた、名著。92年伊藤整文学賞受賞作。
感想・レビュー・書評
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ヘルダーリンについての話ばかりの本だったように
記憶していたんですが。
確かに、特に前半は、ヘルダーリンに関する記述が
多いと言えば多いけど(←川村調^^)、
明らかに通奏低音はヴァルター・ベンヤミンでした。
あとはゲーテやらカフカやら。
「シンボルとアレゴリー」の差異についての記述も
ちょっと毛色違いで面白かった。
一応、題名にも含まれているだけはあるのかな。
記憶していたより、孫引きが多くて、ちょっと寄せ集め的感アリ。
ま、言っても、「だったら自分で原本見るし」とは
とても言えない類のものが多そう(和訳なさそうだったり
稀覯本だったり)なのも事実ですが ^^;
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著者プロフィール
1941年、東京生まれ。文筆家。慶應義塾大学経済学部卒。『週刊朝日』編集長、朝日新聞編集委員などを歴任。『学はあってもバカはバカ』(ワック)、『王貞治のホームラン人生』(朝日新聞社)、『いまなぜ白洲正子なのか』(新潮文庫)、『夕日になる前に─だから朝日は嫌われる』(かまくら春秋社)、『孤高─国語学者大野晋の生涯』(集英社文庫)、『社会人としての言葉の流儀』(東京書籍)など著書多数。
「2018年 『「浮気」を「不倫」と呼ぶな』 で使われていた紹介文から引用しています。」
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