悪酒の時代/猫のことなど 梅崎春生随筆集 (講談社文芸文庫)

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  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062902908

作品紹介・あらすじ

『桜島』『日の果て』『幻化』など、戦後派を代表し
生と死を見つめ続けた梅崎春生。
多くの作家や読者を惹きつけやまない、その自由な精神、
人生や社会への深い洞察とユーモアとアイロニー。
鬱々とした戦時の記憶を奥に潜ませながら、
内なる孤独と向き合った作家の日常への思い。
人に優しく、酒におぼれた梅崎春生の名随筆集。

感想・レビュー・書評

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  • 書いた年代も幅広く、随筆ばかりでなく創作も収められており、また年譜が載っているのも嬉しい。1日の空き時間に少しずつ読み進めたが、そういう風に読むのに適しているし、かつ一篇一篇にハッとさせられるものも多く、日々に良いスパイスを貰った。

  • お昼寝が好きで医者から先天的無力体質と診断されたり、植物に生まれ変わるなら苔がいいと言ったり。親しみがわくエピソードがたくさんあり、それと同時に戦争のこと、天皇制のこと、人間のことを深い洞察力と表現力で論じる。梅崎春生という作家に出会えてよかった。

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著者プロフィール

梅崎春生

一九一五(大正四)年福岡市生まれ。小説家。東京帝国大学国文科卒業前年の三九(昭和十四)年に処女作「風宴」を発表。大学の講義にはほとんど出席せず、卒業論文は十日ほどで一気に書き上げる。四二年陸軍に召集されて対馬重砲隊に赴くが病気のため即日帰郷。四四年には海軍に召集される。復員の直後に書き上げた『桜島』のほか『日の果て』など、戦争体験をもとに人間心理を追求し戦後派作家の代表的存在となる。『ボロ家の春秋』で直木賞、『砂時計』で新潮社文学賞、『狂い凧』で芸術選奨文部大臣賞、『幻化』で毎日出版文化賞。一九六五(昭和四十)年没。

「2022年 『カロや 愛猫作品集』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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