ガール・オン・ザ・トレイン(上) (講談社文庫)

  • 講談社
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感想 : 31
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062932226

作品紹介・あらすじ

ロンドンに向かう通勤電車とその車窓から見える家を舞台に起こる犯罪を、女性三人の独白により描くサイコミステリー。2015年1月に刊行。英米他、ドイツ、オランダ、フランス、スペイン、イタリア、ロシア、ノルウェー、イスラエル、ギリシャ、チェコ、セルビア、台湾などで刊行が決まっている。また、ドリームワークススタジオがマーク・プラット制作で映画化権を取得した注目の作品。

感想・レビュー・書評

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  • '23年1月8日、Amazon audibleで、聴き終えました。

    取り敢えず、上巻を聞き終えての感想です…

    引き込まれました。アルコール依存症の女性の、妄想と狂気…聴いていて、ずっと恐ろしかった。
    全く知らない、と言っていい夫婦の事件に、なぜあそこまでのめり込むのか…その理解不能な行動が、僕を戦慄させます。
    上巻のラストの方で、レイチェルが見つからないように隠していたワインボトルを取り出すシーンが、なんとも恐ろしく、吐き気がしてしまいました。

    ずっと以前に、エミリー・ブランㇳ主演の映画(ストーリーは、あまり覚えてませんでしたが、ブラントの演技が凄かった、というのを覚えてました)を観ていて…「おお!あの映画の原作!」と、見つけて聴き始めましたが…いやぁ…怖い小説に、出会ってしまったಠ⁠︵⁠ಠ

    さあ、下巻へ!勇気(?)と共に!

  • そう来たか。

    "3人の女性の独白"という
    スタイルに慣れるのに
    少し時間はかかるものの

    上巻の途中から
    加速度的に面白く。

    登場人物への印象が
    読後にここまで変化するのも
    珍しく

    作家の力量ですよね。

    アルコール依存症の女性が
    通勤電車から ある家を
    毎日 観察しているうちに…
    というミステリー。

    記憶の不確かさが
    題材になっているところも
    好みです。

    実は 一年以上前に
    数ページで断念してしまった
    本なのですが
    再チャレンジしてみて
    良かった!

    上下巻 一気読みでした。

  • 「信頼できない女」シリーズ(と勝手に呼んでいる) 2冊目、3人の女性の一人称ナレーションを交互に積み重ねて描くサイコ・ミステリ。主人公はアルコール依存症で、酔うと記憶を無くすことが頻繁にある。ただし、必ずしも「信頼できない語り手」というわけではなく、単に本人の記憶が曖昧なだけで、"Thewoman in the window" と同じ構造と言えば同じ構造(同性の女性警察官がイケすかないところまで完璧に一致)。

    "The woman in the window" といい、"The girl on the train" といい、2番目の the は訳出するのに、1番目の the は無視するというのは、出版業界の習慣なんだろうか?

  • 酔っ払いミステリ。
    落ち込むと飲み、取り返しのつかない事をして自己嫌悪、翌日になって「この状態は何?」という、酔っ払いには身につまされるサスペンスw
    酒飲みか、結婚に思うところのある主婦以外の人が読んで、面白いかどうかわからない。
    私は両方心当たりがあるので、とても面白かった。

  • 上下巻あわせてのレビューです。

    映画の予告編を観て、面白そうだと思い、原作を先に読みました。ついでに映画版のキャストも併記します。この原作は、レイチェル、メガン、アナというほぼ同年代の女性3人のモノローグ形式で、日付順ではなく、前後する形で描かれています。

    アルコール依存症が原因で、レイチェル(エミリー・ブラント)は夫トム(ジャスティン・セロー)から愛想を尽かされて離婚、それでもアルコールを断てずに酒浸りの日々を送っている。友人キャシー(ローラ・プリポン)の厚意で居候させてもらっているが、酒癖のせいで仕事までクビになったことをキャシーに打ち明けられない。毎朝仕事に行くふりをして電車に乗り、夕刻になれば決まった電車で帰ってくる。その道中、車窓から見えるのは、かつて自分がトムと幸せに暮らした家。現在その家にはトムと再婚相手のアナ(レベッカ・ファーガソン)、それに彼らの間に生まれた娘イーヴィが暮らす。そして数軒先には、レイチェルにとって理想に思える夫婦が暮らしていた。庭先でくつろぐ美人妻と彼女に優しく微笑みかけるイケメン夫に、レイチェルは勝手にジェスとジェイソンと名付け、彼らを見かけたときにはほのかな幸せさえ感じていた。ところがある日、ジェスがジェイソンではない男と庭にいるのを見かけ、それ以後、ジェスの姿を見なくなる。数日後、ジェスと名付けていたその女性の本名がメガン(ヘイリー・ベネット)であることを知る。失踪女性として地元紙に取り上げられたから。嫌疑はメガンの夫スコット(ルーク・エヴァンス)、つまりはレイチェルがジェイソンと名付けていた男性にかけられており、居ても立ってもいられなくなったレイチェルは、重要な秘密を知っていると警察やスコットに連絡を取るのだが……。

    上巻の100頁目辺りまではひどく退屈。アル中のレイチェルのだらだらした恨みつらみが続くだけ。メガンが失踪してから物語が動きはじめると、いったいどういうオチが待っているのかと興味が増し、あとは一気に読ませます。

    レイチェルのアル中度は相当なもので、しかも酔っぱっている間はブラックアウト(記憶喪失)を起こします。このブラックアウトこそがこの本作の肝になっているわけで、やはり記憶をなくすほど飲んではいけないと思うのでした(笑)。

    おそらく映画向きの話だと思います。主演のエミリー・ブラントを重ねて読まなければ、もっと退屈だったかもしれません。最後はハラハラドキドキのサスペンスになっているので、上手く映像化されたらもっとハラハラすることでしょう。後味は良くないけれど、女は強しと思うとともに、まるで実在するかのようなレイチェルの、アル中からの脱出を願うばかり。

    映画の感想はこちら→http://blog.goo.ne.jp/minoes3128/e/d018342f2c0f81261fe9933b7662cf69

  • 同名の映画の原作。

    映画だとわかりにくかったところが、よくわかりました。それと、自分が映画を見たときに、舞台がアメリカだと思っていたんですが、実はイギリスだったと言う事に気が付きました。

    既に映画を見ているので、すでに結末を知っているわけですが、「なるほど、こういう風に進んでいたのか。」と物語を改めて確認できています。

  • 夫と離婚し、酒浸りの日々を送るレイチェル。彼女は通勤電車の窓から、一組の幸せそうな夫婦を見つけ、昔の自分の姿と重ね合わせていた。その夫婦の家は、かつての自宅に近接しており、元夫は当時の家で新しい妻子と暮らしているのだった。絶望と闇を抱える女性三人の独白で描く、サイコスリラーの傑作!

  • うーん、今のところつまらない(笑)中心人物の女性3人がどれも腹立たしい人ばかり。読んでて嫌な気分になって来る。でも各国でベストセラーってことなので下巻に期待。上巻は図書館に返しちゃったけど、下巻読了後に、見返したくなるかな?

  • ☆3.2

  •  久しぶりに読んだ海外の小説。3人の、それぞれに悩みを持った女性一人称で進む。離婚をしてアルコール依存症になった女性が、電車の中から素敵な夫婦の様子を毎日見る、というところから物語が始める。素敵に見える知らない家族、あるいは別れた元夫が充実した生活を送っているのに比べて自堕落な生活を送っているが、しかも酔った時にはどうやらひどいことをやらかしているらしいということに気づいてくる。視点も時点も途中で入れ替わりながら物語は進むが、そんなに混乱するほどではなくて、楽に読み進めることができる。当然ではあるが、雰囲気が日本を舞台にした小説とはちょっと違って、新鮮な感じで面白かった。

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