水鏡推理 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
3.52
  • (48)
  • (114)
  • (153)
  • (24)
  • (4)
本棚登録 : 1223
感想 : 119
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062932349

作品紹介・あらすじ

『万能鑑定士Q』『探偵の探偵』に続く、松岡圭祐による新シリーズが講談社文庫にて開幕! 面白くて知恵もつく「殺人のないミステリ」。
 
正義感を発揮するあまり組織の枠をはみ出してしまう文科省新米女性一般職・水鏡瑞希(みかがみみずき)。役所は彼女をもてあまし、研究費の不正使用を調査する特別編成チームに配属する。税金目当てに悪事がうごめく臭いに敏感に気付く瑞希。彼女はエセ研究開発のねつ造を見破れるか? 抜群のひらめきと推理力が霞が関を震撼させる、美女公務員の下剋上エンタテインメント!

『水鏡推理』で描かれているのは、単なる「正義の味方の名探偵」ではない。そんな問題が起きる背景と仕組みまで鋭く抉り、人を救う科学技術へのピュアな期待を込め、今ここにある苦労や不幸を目に入れずに利権と保身に走る行為を糾弾する。そんな骨太な社会派テーマを、膝を打つ謎解きと丁々発止の駆け引きでくるみ、二転三転する意外な展開で驚かせ、最後にはスカッとするエンターテインメントに仕上げた。おまけにラブコメ要素までちょっぴり入ったりもする。『水鏡推理』は、全方位に楽しめる、なんとも贅沢な一冊なのである。―大矢博子(書評家)

本書では殺人が起きない。しかし数々の詐欺行為が暴かれることなく、数十億数百億という予算が実現不可能な装置や機械に投入されたらどうだ。必然的に余所の予算が縮小・消滅することになる。本書の中で瑞希がいうように、それによって本来なら助けられる命が失われるかもしれない。(中略)
現実は厳しい。だからこそ、水鏡瑞希が必要だ。鋭い推理力と一途な行動力で、自分の信じる正義を貫く。日本という国のために求められる、究極のヒロインがここにいる。―細谷正充(文芸評論家)

豪華装丁の単行本版も同時期刊行です。

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • おもしろいです。どんどん読めます。探偵修行した暴走美女公務員が、怒り、泣き、笑い、男を手玉に取ります。手玉にとられたい人はぜひ読んで。
    取り上げられている科学技術は、サイエンスではなくマジックショーですね。マジック好きの方にもオススメします。
    でも、いろんな意味で日本の将来が心配になりました。

  • 美女公務員が抜群の推理力で不正をあばいていくという帯で引かれたが謎を解く段階で理系が苦手な自分にはなかなか頭に入っていかなくてその部分はさらっと斜め読みしてしまう。文科省の内情が見えたり税金を掠め取ろうとする悪者がいることは想像できる。フィクションであるけれど現実にありそうで考えさせられる。

  • 再読。もう、何回、読んだかな。。。

  • 半沢直樹の公務員版。
    不正を働いて税金を掠め取ろうとしている人を許すな。
    宇宙エレベーターや地震予知など、扱っている題材もユニークなものが多く、スラスラ読めます。

  • テーマは重く、推理は軽い。良くも悪くも読了感が薄い。

  • 松岡圭祐さんの本は雑学が散りばめられていて楽しい。
    今回は文部科学省で不正研究を暴く話。
    半沢直樹みたいに次々と不正を暴き懲らしめていくのが爽快!
    また、丁度読み始めたのが1.17であり、私自身神戸出身なので共感する部分もあった。
    理系が楽しめる内容で良き。

  • 地震予知、宇宙エレベーター、自動運転、顔認証システムと話題の技術が取り上げられていて、とても興味深く読んだのですが、昨今の現実も見るとお話の世界だけではないような気がして、ちょっと不安になってきました。

  • 水鏡瑞希シリーズ第一弾。
    理不尽な縦割り行政や不正行為に負けず信念に従い歩き続ける彼女の姿にとてもグッときました。この作品から始まる水鏡瑞希の奮闘記。次の作品も読んでいきたい。

  • ひらめきと発想力。

  • 随分と前に買っていたのですが、やっと手をつけて読み進めることに。
    読み進める内に、何故今まで積読していたのか!?と思うくらい、面白くどんどんと読み進めれました!
    ストーリーとは別に、今回はどういった恋愛模様が繰り広げられるのかにも注目しながら読んでいきたいと思います(^^)

全119件中 1 - 10件を表示

著者プロフィール

1968年、愛知県生まれ。デビュー作『催眠』がミリオンセラーに。大藪春彦賞候補作「千里眼」シリーズは累計628万部超。「万能鑑定士Q」シリーズは2014年に映画化、ブックウォーカー大賞2014文芸賞を受賞。『シャーロック・ホームズ対伊藤博文』は19年に全米翻訳出版。NYヴァーティカル社編集者ヤニ・メンザスは「世界に誇るべき才能」と評する。その他の作品に『ミッキーマウスの憂鬱』、『ジェームズ・ボンドは来ない』、『黄砂の籠城』、『ヒトラーの試写室』、「グアムの探偵」「高校事変」シリーズなど。

「2023年 『高校事変 16』 で使われていた紹介文から引用しています。」

松岡圭祐の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

有効な左矢印 無効な左矢印
有効な右矢印 無効な右矢印
  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×