謀略の都(上) 1919年三部作 1 (講談社文庫)

  • 講談社
3.52
  • (1)
  • (12)
  • (6)
  • (1)
  • (1)
本棚登録 : 84
感想 : 9
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (384ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062935739

作品紹介・あらすじ

1919年春。第一次世界大戦後の講和条約締結のため主要国の代表団がパリで協議を進めるなか、英国のベテラン外交官が謎の死を遂げた。長男や代表団の意向に背き、元空軍パイロットの次男マックスは真相究明に乗り出す。父の密かな計略を知った彼は、国際諜報戦の渦中に身を投じることに。
第一次大戦後の混沌を生きるスパイ小説新シリーズ開始!

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 第一次世界大戦後の1919年の欧州が舞台。英国の元外交官のサー・ヘンリー・マクステッドがパリで死亡した。警察の見分の結果は屋根からの転落死(事故)であるが、不審な点が多く、息子のマックスは殺人事件と確信して調査をする。サー・ヘンリーの愛人の存在やスパイらしき人々がひしめき合って、サスペンス模様が強くなる。登場人物が多いので、読むのに苦労するかと思ったが、登場する場面ごとではそれほど登場人物は多くないので混乱せずに読めた。下巻ではおそらくサー・ヘンリーの殺害理由だとか犯人が暴かれるのだろう。上巻では、ミステリの舞台が整った。

  • 1919年三部作。①謀略の都、②灰色の密命、③宿命の地、すべて読んだ後のレビューです。

    第一次世界大戦後、講和条約締結の協議が行われているパリが最初の舞台です。外交官の父の、滞在していたホテルとは離れた場所にあるアパートの屋根から落ちるという死に方に疑問を持ち、二男の主人公が周りの反対を振り切って真相を追求していきます。

    戦時中は空軍パイロットとして活躍した主人公は、保守的な兄と違ってよく言えば剛胆、悪く言えば向こう見ずです。そんな彼を守ったのは、そりが合わなかったはずの両親と、父の遺した友人たち。父の遺言と真実を知る人々によって真相は隠されようとしますが、結局最後に彼は全てを暴きます。

    面白かったですが、犠牲の大きさを思うと(黒田とかサディークとかは特に)、やるせない気分です。

    これが終わりではない、むしろ始まりかも知れない、終わり方です。続編が気になります。

  •  第一次世界大戦後、講和条約締結の協議を行っているなか、イギリスの外交官が死亡した。
     事故死といわれたが、彼の息子は真相究明にのりだす。
     
     貴族の次男坊で、もと陸軍パイロットという経歴が生きてます。でもって、ジェイムズ・マクステッドで、マックスと呼ばれてるっていうのも、上手い。
     あと周りのキャラもしぶいです。
     さすが、ゴダード。

     で、死の真相を知る過程で、マックスはドイツの伝説的スパイの存在を知るのだが…。
     この辺から、話は急展開ですよ。
     
     1919年三部作ってなっていたので、続くんだろうと思ってはいたけれど、こういう展開になろうとは。
     とはいえ、こうもっていきたい、っていうのがちょっと無理矢理かなって思わないでもない。
     まぁ、話の本筋かと思っていたことが、実は添え物だったってことはあることではあるのだけど。それはそれで、もうちょっとコントラストが欲しかったような。
     
     ともあれ、次作が楽しみ。

  • ★3.5

    ちょっと不思議な感じがするスリラー小説。なにがどう不思議なのか、自分でもわからないのだけど、他のスリラーとはなんか違うんだよね。イギリス貴族の坊ちゃんだから?でもそういう設定は、少なくないと思うんだけどね。

    とはいえ、話は悪くはありません。上巻では話のとっかかり。下巻で、物語が進むと思います。

  • レビューは下巻にて。

  • 1919年春。第一次世界大戦後のパリ、講和条約締結の国際会議が行われている中、英国のベテラン外交官が謎の死を遂げる。父の死の原因に疑問をもった次男が真相究明にのりだし、国際諜報戦に巻き込まれる。

    感想は下巻で。

  • ゴダード渾身の歴史ミステリ三部作、いよいよ開幕! 1919年春。第一次大戦後のパリで英国のベテラン外交官が謎の死を遂げ、息子であるマックスが真相究明に乗り出す。父の密かな計略を知った彼は、やがて、英・独・露・米の入り乱れる諜報戦に身を投じることに。

全9件中 1 - 9件を表示

著者プロフィール

1954年英国ハンプシャー生まれ。ケンブリッジ大学で歴史を学ぶ。公務員生活を経て、’86年のデビュー作『千尋の闇』が絶賛され、以後、作品を次々と世に問うベストセラー作家に。『隠し絵の囚人』(講談社文庫)でMWA賞ペーパーバック部門最優秀賞を受賞。他の著作に、『還らざる日々』『血の裁き』『欺きの家』(すべて講談社文庫)など。

「2017年 『宿命の地(下) 1919年三部作 3』 で使われていた紹介文から引用しています。」

ロバート・ゴダードの作品

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×