過剰な二人 (講談社文庫)

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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784062938822

作品紹介・あらすじ

二人はいかにして、コンプレックスと自己顕示欲を人生のパワーに昇華させてきたのか。濃密な名言が凝縮された人生バイブル!

感想・レビュー・書評

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  • 自己顕示欲への刺激!

    これにもってこいの本書
    やりたいことをやろう。

  • 作家と編集者として盤石な立場にあるお二人。いまでもしっかりギラギラしてるなあという感じ。自分もかつては林真理子のエッセイをよく読んでいてこういう世界を当たり前のように思い夢をみたりもしてたなあ。すっかり落ち着いてしまった、先が見えてきてしまったように生きていることに、フワッとした哀しみを感じた。

  • 若者向けの人生の指南書。
    大好きな二人の元気が出る対談。でも‥

    心にズシンとくる言葉もあるが、この二人が若かった頃と今では時代が違う。日本が元気だった頃は努力も報われやすい。金のことは気にするな。やりたいことを仕事にしろ。と言われても、食べていくことがやっとの人が大半なのが実情。もちろん最初から諦めることはないが、運と努力と才能がないと成り立たないことの方が多いのだ。ましてや自分を痛めるほどの努力なんて、やろうと思ってできるものではないのだ。

           ✳︎ ✳︎ ✳︎ ✳︎ ✳︎ ✳︎ ✳︎ ✳︎

    ・誰でも、成長するときは、背伸びが必要だと思います。その時は、許容量を超えるぐらい頑張ることが必要ではないでしょうか。(林)

    ・人間は、負のエネルギーを溜めなければだめだ。それが熟成されて、何かを成し遂げ、人生を豊かにできるのである。(見城)

    ・自己顕示と自己嫌悪の間を揺れ動くから、風と熱が起きる。それがその人のエロスであり、オーラなのだ。デューク・エリントンに「スイングしなけりゃ意味ないね」という、ジャズの名曲がある。自己顕示と自己嫌悪の間をスイングするからこそ、人を惹きつけるオーラが生じるのだ。(見城)

    ★「可愛いヤツ」を演じることには、同性からの妬みがつきまといます。功を奏するほど、その声は大きくなるでしょう。そんな声は、無視すればいい。生きていくためには、一種の鈍感力というか、タフさは必要不可欠です。(林)→お気に入りフレーズ

    ・人がやりそうにないことをやる。(林)

    ・結局、人の心をつかむには、努力しかない。それもただの努力ではない。自分を痛めるほどのものでないと、意味はない。この痛みが人を動かすのだ。自分を痛めない表面的な努力では、決して人の心はつかめないのだ。(見城)

    ・売れるコンテンツには4つのポイントがある。オリジナリティ、明快、極端、そして癒着である。(見城)

    ・難しい道、普通の道、簡単な道があったら、僕は必ず難しい道を選ぶ。極上の喜びは、難しい道の先にしかないと思うからだ。(見城)

    ・お金のことはくよくよしない。せこいこともしない。入ってくるものは気をつけて、出ていくものは大らかに。(林)

    ・僕は、本当の意味で充実した人生を生きるためには、金儲けをしようという意識を持つべきではないと思う。仕事は人生にとって、大きな意味を持つ。仕事を選ぶさい、収入など、金銭を動機にしないほうがいい。結果が出れば、金は付いてくる。(見城)

    ・毛沢東は、革命成功の3原則は「無名であること」「貧しいこと」「若いこと」だと言った。僕はこれに「無知であること」を加え、「革命の4原則」と呼んでいる。(見城)

    ★私は、運命の正体を知っています。それは意志なのです。‥運はどこまでも意志なのです。その意志を持ち続け、何度もつかみに行こうとすれば、いつか手中にできます。‥運と意志は相乗効果を起こします。強い意志を持つ人のところに幸運はやってきます。するとその人は、ますます強い意志を持つことになるのです。(林)→お気に入りフレーズ

    ・いい結果に導くのは、どこまでも努力である。努力とは、意志の持続のことだ。多くの人は、簡単に諦めすぎだと僕は思う。‥運とは、単なる偶然ではない。圧倒的努力をした人しか、運はつかめない。運と努力は、複雑かつ密接に絡み合っているのだ。‥無駄な努力など一つとしてないのだ。(見城)

           ✳︎ ✳︎ ✳︎ ✳︎ ✳︎ ✳︎ ✳︎ ✳︎

     林さんは、意志あるところに運は来る。と言い、見城さんは、努力あるところに運は来る。という。私としては林さんの言葉の方が受け入れやすい。痛みを伴う努力は、誰でもができることではないからね。
    なので、2番目の★マークを付けた林さんのフレーズが、私は大好き❤︎

  • Yes, この2人は過剰です。
    何が過剰かって…熱意、努力の量、野心の大きさ、自信、意志の強さ…と挙げればキリがない。

    とにかくパワフルすぎる2人。
    読めば、よし自分も頑張ろうと思える。

    ただ疲れすぎているときや、凹んでいるときに読むと圧倒されて、逆効果のような気もするので気をつけたい。

    わたしはこの2人、大好きです。

  • 林真理子さんのことが知りたくて購入。見城徹さんの仕事の熱量を感じた。林真理子さんの作風も知ることができた。

  • 往復書簡。
    二人が16年も疎遠だったとは知らなかった。
    ビジネス書でもある。

  • 失われた16年間 野心のすすめ 梁石日やんそぎる 天童荒太 毒を健全な肉体に宿らせる大変な作業 謂わば肉体関係のない愛人のようなもの 直木賞を獲ろう 新宿のゴールデン街 自家中毒を起こし死んでしまうのだ 中上健次 どのようなカオスと虚無があったのか 絶滅の匂い 昏い眼 仇敵として意識し続けていました 精神的な飢え どことなく揶揄する響きのある言葉だ 熱狂する人間の称号 そして相手は、この人と仕事をすれば新しいステージに行けるのではないかと考え始める。他者への想像力がある人間は、人を惹きつける。それが強い絆となり,互いのエネルギーが相乗効果を起こして、大きな結果が生まれる。だからこそビジネスで、他者への想像力は、何より大事なのだ。これを育むには、恋愛が一番だ。恋愛ほど、人間力と想像力を鍛えてくれる場はない。自己顕示と自己嫌悪の間を揺れ動くから、風と熱が起きる。それがその人のエロスであり、オーラなのだ。 三保の松原 バリケード封鎖 ゲバ棒 そこには僕の劣等感のみっともない埋め合わせが作用していたと思う 保護欲や支配欲など、様々な欲望が入り混じったもので、要は女性を従えたいという気持ちの表れです。 『オイディプスの刃』 怠惰だからにほかなりません 気概のあるヤツ 兎から虎に変身 私の自信は直ぐに萎れてしまいました 横溝正史 『犬神家の一族』 映画と音楽と本を一緒に売る、「ブロック・バスター」の手法、今でいうメディアミックスによって、角川書店の業績は一気に上昇し、やがて大手出版社の仲間入りをした。 プロは兎に角無駄がありません アマチュアからプロになるとは、この無駄を殺ぎ落としていくことにほかなりません。 トラブルに対処 解決の最善策 この時ほど、人間の脳と体がフル回転することはないでしょう。あらゆる細胞が目覚めたようになり、意識は鋭くなって、一点に集中します。 甘ったれの涙と悔し涙の区別は、簡単です。前者は人前で流しますが、後者は一人で流します。 自己肯定感 「外見より中身が大事」という考え方は、見た目やスタイルをよくしようという努力を阻みます。私は、世に蔓延るこの考え方を、一度捨てたほうがいいと思います。そして、多くの人が生きるスタイルを持つようになれば、この日本はもっと心地よく暮らせる国になるのではないでしょうか。 テヘランに降り立ち 壮麗なモスク ペルシャ絨毯工房 五木寛之 糸井重里 沢田研二『TOKIO』 テクノルック 相応の工夫や努力が必要 中には努力もせずに、食い込もうとする人がいますが、これはもう見苦しいだけ。見極められ、評価されるには、やはり何か持っていなくてはなりません。 面白い、という印象には、沢山のものが含まれているんです。 女の武器 人生の戦略 伊豆の下田から 魏志倭人伝 釜山から博多まで航海 負け犬の遠吠え なりたい未来の自分をはっきりと想像する 私の惨めさは募る一方でした 運命とは、意志のことだとつくづく思います。強く信じれば、幸せな未来に向かってやるべきことが浮かび、自ずとそれをやるようになるからです。 今の自分をきちんと見据えることができれば、自ずと未来の姿も、はっきりと見えてくるのではないでしょうか。 新宿御苑 こうさい廣済堂出版 公文式 市ヶ谷の駅前に自社ビルを建てるまでに成長した たかなわ高輪に壮麗な本社が聳えている ただ本能の赴くままに ビギナーズラック 何かが閃いたら 自分が生きる場所への嗅覚 抜き差しならぬ想い 未知の才能の発掘 鮮やかな仕掛け 新進気鋭の とうほん東奔西走 黒い血 黄金の鉱脈 退屈も虚しさも感じない 好きではないことを仕事にしても、本当にいいものが生まれるはずがない。それは人生という限りある貴重な時間の、途轍もない空費である。 言葉の女子プロレスラー 白々しい描き方 種明かしの本 古豪の 今風に言えば、ストーカーである。 じょうやど常宿のホテル 如何に自己中心的な手紙が多いかということだ、それらはことごとく読むに値しない。 相手に刺激や発見を齎すこと。それのない手紙など、出す意味はない。 「じゃあ貴方は、お金に代わる精神的なものを私や子供達に与えていますか」 食パンを半片はんぺん 意に添う仕事 僕の存在意義はない 幻冬社の礎 結局自分の弱さに勝ちたいからだ。これが、どれほど大きな名誉や収入より、人生に充実感を齎してくれる。 野心的 自分が「もっと価値のある人間になりたい」と思うのは、とても健全なことだと思います。 日本人は、野心を剥き出しにすることを嫌います。「分相応」「身の程を知る」といった言葉も、そうした土壌から生まれたのでしょう。それは建前に過ぎません。建前を鵜呑みにしてしまっては、損をするのは自分です。人は常に上を目指していないと、充足感のある人生を送れないのではないでしょうか。「身の程」を知りすぎることは、この充足感を奪ってしまいます。少しでもいいから、「身の程」の上を目指してみる。このことが、私は何より大事だと思います。そうすることで、選択肢が増え、人生が豊かになってゆきます。結果的に、目標には手が届かないこともあるでしょう。でも、その手前のものは獲得できるのです。初めから身の程を知り、野心を持たなければ、それさえも手に入らなかったでしょう。「身の程」は知らないほうが、間違いなく得るものは大きいのです。 世知辛すぎる 欺瞞に満ちた大人 この俗世間で生き抜く この世界に復讐する 毛沢東 革命成功の3原則 爆発的なハングリー精神 藤田晋 角川春樹 余人が足元にも及ばない 圧倒的努力 とどのつまりは 高輪の泉岳寺 吉田松陰 忠臣蔵の赤穂浪士47名 密航を企てた 清々しい気持ち 形振りなど構っていられません セックスや排泄物 御茶ノ水にある山の上ホテルに滞在 取次会社 露頭に迷う 靄 退路が断たれた 悲愴感に満ちていた 素養 辛酸を舐める 個性は厳しさの中からはみ出そうとして生まれるもの 「私は何者でもない」 言うは易し、行うは難しである。 勝って兜の緒を締めよ 柳の下のドジョウは間違いなくいる。しかし、3匹目のドジョウはいない。 丁々発止と 殉愛 出来レース 少年A 明晰 人の情をアナログ的に信じている

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著者プロフィール

1954年山梨県生まれ。日本大学芸術学部を卒業後、コピーライターとして活躍する。1982年、エッセイ集『ルンルンを買っておうちに帰ろう』を刊行し、ベストセラーとなる。86年『最終便に間に合えば』『京都まで』で「直木賞」を受賞。95年『白蓮れんれん』で「柴田錬三郎賞」、98年『みんなの秘密』で「吉川英治文学賞」、13年『アスクレピオスの愛人』で「島清恋愛文学賞」を受賞する。18年『西郷どん!』がNHK大河ドラマ原作となり、同年「紫綬褒章」を受章する。その他著書に、『葡萄が目にしみる』『不機嫌な果実』『美女入門』『下流の宴』『野心のすすめ』『愉楽にて』『小説8050』『李王家の縁談』『奇跡』等がある。

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