- Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
- / ISBN・EAN: 9784062990202
作品紹介・あらすじ
東京近郊の広大な敷地に建つ住宅で資産家の老夫婦が刺殺された。遺された美術品を鑑定するためSYアート&リサーチのメンバは、殺人のあった住宅へ通うこととなった。大正時代の作家・百目一葉を輩出した旧家を襲う更なる悲劇。Xシリーズ最新刊。
感想・レビュー・書評
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森博嗣さんの文章は簡潔で読み易い。
物語自体は「え…?」だった。
尻切れ蜻蛉。
ストーリーを楽しむためではなく、森博嗣の文章を読むために読んでいる気がする。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
久々のXシリーズ。
どんな話しだったのかも、キャラもすっかり忘れていた。
唯一覚えていたのが、椙田さん。
何かものすごく読みにくかった。
面白くないわけじゃなかったんだけど。
犯人は物証があるので解った。でも他の謎は謎のまま。
でも「それでも良いか」って思わせる小説。
以下森博嗣のインタビュー抜粋
http://kodansha-novels.jp/1406/morihiroshi/index.html
たとえば、真実とか真相というのは、普通は証明できないものです。名探偵が証拠を突きつけ「あなたが犯人ですね」と指摘して、それを犯人が認めたとしても、自白を書き遺して自殺したとしても、「本当かどうか」ということが証明されたわけではありません。科学的な証拠から、「事件がどのように起こったか」を推測することはある程度はできると思いますが、動機や心情といったことは本人ですら説明できないのではないでしょうか。本当のことはわからない、ということが真実だと思いますし、それが普通だと思います。そこにリアリティがある、ということです。
(借りた本) -
平積みになっていた本を手に取り、登場人物に椙田の名を認める。別のシリーズからの古いお馴染み。しかし、前作「タカイタカイ」からだいぶ時間が経ち、小川や真鍋については記憶がおぼろ。
アリバイや密室も話題に上がるが、小川や真鍋は警察捜査の埒外。現実的と云えるが、ではこのミステリィが詰らないかと云うと、そんなことはない。
「脱構築」という言葉も古くなったかもしれないが、ミステリィらしからぬミステリィに森先生は挑戦しているようだ。小川と橋本刑事の会話の間の感情の揺れや緊張感。小川や一葉が大切にしようとしているもの。たった一つの大切なもの。余計な説明を排除して、僅かに語られる。
前半は冷静なような真鍋が永田に振り回され気味な状況をニヤニヤ笑いながら読み進む。自然に小川にポイントが移る辺りもダレた部分が無い。読み終えて、つくづく森先生は凄いと思ったが、その凄さをどう伝えたらいいのか判らない。
ⅩシリーズやGシリーズが何処に着地するのか判らない。とんでもない風景が待っているのか、違うのか。読み続けるしかないね。
ところで、ⅩシリーズのカバーのⅩ線写真。今回の一葉はわかるけれど、シリーズ全体で意味があるんだろうか。考え過ぎかな。 -
ミステリーかどうか微妙な内容…
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ミステリでもトリックやアリバイ云々より、動機や人間関係が濃密に描かれている作品だった。森ミステリは奥が深い。
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既読
文庫版 -
百目鬼家の遺品整理の中での話。ストーリーより人間関係の変化を読んだ感じ。