天上の虹(7) (講談社漫画文庫)

著者 :
  • 講談社
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感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (386ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784063709117

作品紹介・あらすじ

漫画文庫『天上の虹』第1期(第1巻~第6巻)発売から、約13年。ついに、完結に向けての第2期発売開始!!

漫画文庫『天上の虹』第1期(第1巻~第6巻)発売から、約13年。ついに、完結に向けての第2期発売開始!!

感想・レビュー・書評

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  • 実際の天皇の暮らしは、どうだったのかつい考えてしまう。国家とは、権力とは。そして幸せとは。

  • 珂瑠皇子が心配で・・

  • 38 三種の神器
    39 恋人たち
    40 穂積皇子
    41 但馬皇女
    42 月かたぶきぬ
    43 霍公鳥
    描き下ろしコミックス版の14&15巻。
    讃良が天皇となり、神格化、権威づけを進めていくが…若い世代に繰り返され途切れることのない悲恋や過ち、プレッシャーの苦しみ、源氏物語と似ている。
    コミックス版の巻末あとがき&あとがきマンガも所収。史実の解釈や創作の方針についての言はあらゆる物語やドラマ作家のいいたいことであろうなぁ。

  • 久しぶりすぎて誰が誰だかわからなかったのに、読み終わる頃には大体把握できていた。構成力すごい。
    それ以上に細やかな人々の心が本当に生きている人々を見ているようで、
    ずるさも弱さも余すところなくその人たちを構成していて、皆がいとおしくなった。
    わたしも後悔しないよう今できることやれることをしなければ。

  • 第7巻では女帝となった持統天皇が藤原京建設と歴史書編纂を強力に推し進める。一方で、穂積皇子と但馬皇女、弓削皇子と紀皇女など皇族間の様々な愛の形、というか不倫が描かれる。さすがレディスコミック。しかし、こんなにも不倫ばかりではなかったと思うのだが、どうだろう。また、男に頼らないと言った紀皇女が、不倫の愛に夢中になるのは無理があるのではないか。

  • 2013.10.6

  • 前巻の6巻から大分間があいて出た7巻。
    帯を見ると、「第二期刊行開始」となっていて、主人公の讃良が持統天皇となり即位する前と後とで一期、二期と分かれているようです。

    文庫本の6巻までは一気読みしたので話が頭の中でスムーズにつながり、人間関係とかも記憶できていたのですが、久しぶりに読んだという事で登場人物やその関係など、かなり忘れていました。
    それで最初の登場人物の紹介や関係図を見ながら読み進めました。

    夫である大海人皇子の亡き後、我が子である草壁皇子も続いて亡くなったため、女性でありながら天皇として即位した讃良(さらら)。
    草壁の子供である珂瑠はまだ幼く、彼が即位するまではまだまだ長い年月がかかる。
    その間の継承争いを避けるために讃良は絶対的な権力者として生きて神となる事を決意する。
    そして、持統天皇即位の時、初めて三種の神器がそろえられた。
    三種の神器とは、天照大神をあらわす「鏡」、さらに天照大神ゆかりの「勾玉」、須佐之男命ゆかりの「剣」。
    天皇即位の際にこの三種の神器が揃ったのは初めてで、以後現在も皇位継承儀式のシンボルとして受け継がれている。

    その後、讃良は大海人の成しえなかった仕事を引き継ぎ、完全な律令制の施行、歴史書の完成、機能的な近代都市、藤原京の建設に着手する。
    しかし、その強引なやり方は周囲の反感を買うこととなる。

    ・・・な~んて書くと自分でも漢字ばかりで読むのが嫌になってくる。
    固くってまるで教科書みたい。
    でも、実際はそんな事は全くなく、歴史上の出来事をものすごく分かりやすく親しみやすくマンガ化されてます。
    また、政治的な話ばかりでなく、半分以上は中大兄皇子や大海人皇子の子供や孫といった男女の入り乱れる恋愛模様を描いているので女性でも楽しめる内容となっています。
    もっぱら私はそっちの方をメインで楽しんで読んでます。

    持統天皇こと讃良のやっている事は今さらながら見ると一人の女性が決断し着手するには大事業ばかりで、これをやろうとする意志をもったというだけでも讃良という女性はものすごい人だと感じます。
    ものすごく頭が切れるし、決断をするのが早い。
    さらに、行動力がある。
    それ故に先へ先へと進んでしまうため、周囲が理解できずついていけない。

    さらには讃良自身も分からない人間はついてこなくていい、といった所もあるのでさらに理解がえられなくなってしまう。
    亡くなった大海人皇子は讃良ほど切れるという印象はなかったけど、その分人望がある人だったので、二人が一緒になる事でバランスが取れてたんだな~と改めて思いました。
    大海人が亡くなった後、大海人皇子の長子である高市皇子が讃良を側で支える事となります。
    またこの人が讃良とは違った意味で出来た人なんです。
    讃良が火のようなら、この人はまるで水。
    冷静沈着に思慮深く、物事をおし進めていきます。

    している事だけ見ると、ちょっと恐い女性のように思いがちな讃良ですが、作品の中では子供の頃のオチャメな気質を感じる所がちょこちょこあって憎めない人だな~と思います。
    そんな風にちょっとした描写で人柄を感じられるのもいいし、登場人物がメッチャ多いのに個々の人物の個性がちゃんと描写されていて、さらには描き分けも出来ているのがすごいな~と思います。

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著者プロフィール

マンガ家。第1回東アジアMANGAサミット事務局長。1948年大阪府生まれ。16歳のとき「ピアの肖像」で第1回講談社新人漫画賞受賞をし、プロのマンガ家生活に入る。その後数々のヒット作を生み出し現在に至る。主な作品に「アリエスの乙女たち」「あすなろ坂」「鶴亀ワルツ」他多数。「あした輝く」「姫が行く!」で1974年講談社出版文化賞受賞。「狩人の星座」で1982年講談社漫画賞を受賞。マンガジャパン事務局長。(社)日本漫画家協会常務理事。大阪芸術大学芸術学部文芸科教授。文化庁文化審議会著作権分科会委員などを歴任。

「2005年 『アジアMANGAサミット』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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