絡新婦の理(1) (講談社コミックス)

  • 講談社
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本棚登録 : 266
感想 : 21
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  • Amazon.co.jp ・マンガ (192ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784063955217

作品紹介・あらすじ

舞台は戦後まもない日本。聖ベルナール女学院に潜む、背徳の集団による呪いの儀式。世間を震え上がらせる連続殺人鬼・目潰し魔。二つの事件の陰で糸を張り巡らせる「蜘蛛」の正体とは? 京極堂、榎木津、木場ら、人気キャラクター総出演でおくる傑作ミステリがついに漫画化!

厳格な全寮制の聖ベルナール女学院に通う呉美由紀は、英語教師・本田に陵辱された親友の渡辺小夜子のため、「呪いごっこ」に付き合うことに。それは、学校の七不思議の一つである謎の像「黒い聖母」に呪った相手を殺してもらうという儀式で……。

感想・レビュー・書評

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  • 京極夏彦氏の百鬼夜行シリーズ第5弾のコミカライズ。
    今回もマンガ版百鬼夜行シリーズを手がけてきた、志水アキ先生による。
    結論からいうと今回も満足の出来だった。

    小説のマンガ化に限らず、原作ありきの作品が他媒体で展開されるにあたって、原作と雰囲気が異なると感じた経験はあると思う。
    このシリーズはこれまでも今作も、そういった違和感なしにマンガに落とし込めており、本当に感心させられる。
    原作ファンにも、原作未読の方にも薦められる作品だ。

    ただ、個人的に残念に思った点がふたつ。
    まずこれまでと判型が変わってしまったため、並べると高さに違いが出てしまう点。
    そして、百鬼夜行シリーズ第4弾『鉄鼠の檻』の順番が飛ばされてしまった点だ。(確かにマンガ化するには地味かもしれないが)

    ちなみに、巻末の対談も面白かった。
    志水アキ先生をこれまで男性だと思っていたのだが、女性だったようで驚いた。(名前からか某ものまねの人のイメージだった)

  • おお、とうとう絡新婦ですか。絡新婦も好きです。美女・美少女が多いし。(変な人も多いし。)
    冒頭は完全に女学校ノリで、かわいくも狭苦しくおぞましくていい。呉さんは本当、好ましい主人公タイプだよなあ…。
    古本屋周りの面々はちらりとだけ顔見せしてますが、事件冒頭はやっぱり木場さんですね。木場さんは本当に見ていて気持ちがいいなあ。
    そして最後に薔薇十字探偵社。
    えーと時間軸的にはこの前に鉄鼠があって、そこで益田が登場して絡新婦から榎木津のとこで働いてるんだっけか。だからまだ髪伸びてないしスーツなわけね…うん、初見ちょっとびっくりした。新米な感じがとても…良い。

  • 読む人の背筋をぞっとさせるような表情を描けるって、すごいと思います。

    エピソードの順番が入れ替えられ、聖ベルナール女学院篇のオカルトな魅力がつまった一巻でした。
    酔っ払い青木と短髪益田が妙にかわいらしい。
    ヒモになった降旗は果たして登場するのか?

  • そうそう女子高での話だった、というのは覚えていても、細かいところは忘れていたのでちょっと新鮮でした。
    志水さんの絵がまた想像通りだったので、違和感もなく読めます。中年、年増、少女と出てきますが、女子高なので少年雑誌向きなのでしょうか。
    こういうのを見てしまうと、『鉄鼠の檻』のコミック化も見てみたくなります。ああ、でも坊主ばかりで地味かな。
    次巻からいつものメンバーが出てくるのでしょうか。

  • 少年誌に移籍したため単行本も小型化。ジュブナイル風の導入ながらも内容についてはシリーズきってのエグさで、さらに唐突にオッサンだけの話(京極堂周りの話)が挿入されたり本来の雑誌読者の目にはどう映っているのか(原作のミステリー的魅力と漫画の卓越した表現力を読み取って欲しいところではありますが)w

    2巻予告で出てたけど、織作家の姉妹、これまた濃いデザインで良いですなぁ。

  • まず一巻目はいつも通り「あぁ~こんな話だったなぁ」と原作を思い出す(^^;)そして毎回、原作のキャラと志水アキさんの絵がピッタリで驚く!更に登場人物の豹変ぶりに恐怖をいだく(ToT)最後に京極夏彦さんと志水アキの対談が載っているのが嬉しい(^^)♪

  • 聖ベルナール女学院と木場修周辺が多め。
    怖い笑顔がすばらしい
    対談も面白かった。

  •  志水アキさんによる、京極夏彦さんの『百鬼夜行シリーズ』のコミカライズ・第五弾。
     とは言え、わたしは原作未読なもので、じょろうぐもって女郎蜘蛛のもじり?とか、はてなを飛ばしながら読み進めました。
     狭い鳥籠に捕らえられたがごとく、陰鬱とした空気がたまにひっそりと流れる。
     とりあえず呪いっておそろしいもんですね。コエェ。

  • 百鬼夜行シリーズ5作目のマンガ版。
    この志水アキさんのマンガ、私の頭の中にあった小説のイメージとうまくマッチしていてすごく良いんですね〜。
    小説の映画版はがっかりすること多し、と先日書きましたが、マンガ版もやっぱりがっかりする事が多かったんですね。
    特にミステリ系は。
    だけどこな志水アキの絵と、原作のどの部分を描いて、どの部分をカットするのか?
    というセレクトの仕方もお見事。
    という事で原作読んでなくても、かなり楽しめるマンガだなぁと思います。
    で、どんな話かというとミステリにいかにもありがちな道具立てをこれでもか、これでもか!と詰め込んだような幕の内弁当的な作品。連続猟奇殺人事件、女学校で連続する怪死事件と怪しげな黒ミサを繰り返す女生徒たち、いわくありすぎだろうみたいな財閥の4人の娘と美魔女な母。フェミニズム、黒い聖母、断ち切れない古い因習。
    これだけ揃うと、まとめるのも大変そうですがこの当時の京極夏彦は本当に神がかっていたんですね。クライマックスで謎を解き明かしていくシーンなんかは鳥肌もの。
    おっとマンガの話でした(笑)
    その辺りの凄さも見事に表現していましたよ。小説はとにかく分厚いので、丸ごと読み返すのは大変だけど、マンガ版は4巻にまとめているので、その辺りも気楽に楽しめます。

  • 百鬼夜行シリーズ5作目のマンガ版。
    この志水アキさんのマンガ、私の頭の中にあった小説のイメージとうまくマッチしていてすごく良いんですね〜。
    小説の映画版はがっかりすること多し、と先日書きましたが、マンガ版もやっぱりがっかりする事が多かったんですね。
    特にミステリ系は。
    だけどこな志水アキの絵と、原作のどの部分を描いて、どの部分をカットするのか?
    というセレクトの仕方もお見事。
    という事で原作読んでなくても、かなり楽しめるマンガだなぁと思います。
    で、どんな話かというとミステリにいかにもありがちな道具立てをこれでもか、これでもか!と詰め込んだような幕の内弁当的な作品。連続猟奇殺人事件、女学校で連続する怪死事件と怪しげな黒ミサを繰り返す女生徒たち、いわくありすぎだろうみたいな財閥の4人の娘と美魔女な母。フェミニズム、黒い聖母、断ち切れない古い因習。
    これだけ揃うと、まとめるのも大変そうですがこの当時の京極夏彦は本当に神がかっていたんですね。クライマックスで謎を解き明かしていくシーンなんかは鳥肌もの。
    おっとマンガの話でした(笑)
    その辺りの凄さも見事に表現していましたよ。小説はとにかく分厚いので、丸ごと読み返すのは大変だけど、マンガ版は4巻にまとめているので、その辺りも気楽に楽しめます。

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著者プロフィール

漫画家。『夜刀の神つかい』(幻冬舎コミックス)でデビューし、『トータスデリバリー』(講談社)など著作多数。
京極夏彦の原作『百鬼夜行シリーズ』 のコミカライズはライフワークとなっている。
『都合のいい果て』で「モーニング・ツー」初登場。

「2023年 『都合のいい果て(2)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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