ペンローズのねじれた四次元〈増補新版〉 時空はいかにして生まれたのか (ブルーバックス)

著者 :
  • 講談社
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  • Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065020401

作品紹介・あらすじ

読み始めたら止まらない! 疾走する時空のミステリー。

竹内薫衝撃のデビュー作。
新章を加えてバージョンアップ!


現代物理学の奇才=ロジャー・ペンローズの宇宙観を、エキサイティングに解きほぐす――。

相対論と量子論の“はざま”に生まれた鬼っ子「スピノール」。

この奇妙な“物体”を無数に集めてネットワーク化すると、そこに「時空」が生まれる!?

私たちの宇宙はなぜ「四」次元なのか?

そして、四次元だけがもつ特異な性質とは?

宇宙の終わりに「次の宇宙」の始まりがある世界。

相対論と量子論は、果たして「ねじれた四次元」で邂逅するのか。

感想・レビュー・書評

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  • ペンローズの次元を理解するために必要な、相対論と量子論の考え方。また、なぜ宇宙は4次元が重要なのか?
    ローレンツ収縮やシュレディンガーの猫などの基本を振り返りながら時空を捉え直します。

  • だめだ、わからん。撤退...

    シュバルツシルト半径:ブラックホールの質量の2倍。事象の地平線ともいう
    等価原理:重力と加速度は等価
    特殊相対論と一般相対論:特殊は速度変換によって方程式の形が不変、一般は一般座標変換によって方程式の形が不変
    特異点定理:一般相対性理論には一般的に特異点が存在する→宇宙には始まりがあった
    ペンローズの絵記号:古代文字?

  • ペンローズの特異点定理を知りたくて本書を手に取る。
    前書きにあった、本書の旧版をぼろぼろになるまで読んだとう読者のエピソード、わかる気がする。飽きさせなさがハンパない。

    ーーーーー
    デイヴィッド・ボームの量子理解にめちゃくちゃ共感。というか、量子と波のパラドクスを前に、これがいちばん納得できる。でもこれって、前と後の数値が矛盾しなければいいという実証主義の科学者にとってはどうでもいいことらしい。なんだか、残念!
    ーーーーー
    まったく本書の求めるリテラシーにすら達していないのだけれど、「AまたはB」というのは、「数学的には」、AではなくB、AでありBではない、AかつBである、ということを知って自分の無知さに驚くとともに、かつて解いた数学の問題が同時に氷解したような解放感があった。すべての高校生に教えたい!AまたはBというのは、どちらかを選べということでは、ないのだよ!この、数学と論理学における決まり、もっと声高に喧伝すべきだと思う。まがりなりにも一介の哲学者ながら、恥ずかしながら、そんなことさえ知らなかった、無念。
    そしてこのへんの曖昧さって、人類の理性の問題について、すごく本質を突いていると思う。むしろ、知らなかったことがボーム氏のおかげで、心地よくさえある。

  • 竹内薫は嫌いだが、内容はわかりやすく面白い。

    ただ、古い時代の人を馬鹿にするような書き方は全く賛同できない。我々は『知っている』だけで、
    当時と同じ知識、教育では彼らを超える成果は上げられないだろうに、それを馬鹿にするのは愚か。
    考えとデータを積み重ねて、データを説明するのによりもっともらしい答えを導いていくのが科学。それがわかっていないような書き口には、他者を馬鹿にする(:自分が圧倒的に優れている or 自分が天才の側だという)著者の人間性が表れている気がして、やっぱり嫌い。

  • ペンローズの宇宙論
    「共形サイクリック(循環)宇宙論」(略してCCC)
    Conformal Cyclic Cosmology

    宇宙そのものが循環する


  • 2022-05-29 再読
    地層変動により発掘。出版時(2017)にほも読んだはずだが、ほとんどいや全く覚えていなかった。
    こんな面白いのになぜ覚えていなかったのか不思議。
    この本が面白かったのは、とにかく「これがこんな風に面白い」ということを伝えようという姿勢の賜物だと思う。その分厳密性に欠けるかもしれないが、一般書はそれが正解だと思う。特にワタシのようなライト理系にとっては。

  • 最後の概念的なサイクリック宇宙論面白かった。あとペンローズの思考に用いる記号。あの記号なら俺宇宙論やれたかもと思わせる。

  • やがて輪廻へと導かれる宇宙の真理、ビックバンから始まってブラックホールの消滅に至る宇宙の終焉は新たなビックバンへと繋がっていく。
    私たちが体感する三次元は時折四次元の顔を覗かせているのではなかろうか。解明する知力はないけど、言葉にできない体感はまさに宇宙とリンクしているに違いない。無常の世界を生きる日常の中に潜んでいる知的好奇心は老若男女問わず胸おどる。

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著者プロフィール

たけうち・かおる サイエンス作家。1960年生まれ。東京大学教養学部教養学科、同大学理学部物理学科卒業。マギル大学大学院博士課程修了(高エネルギー物理学専攻、理学博士)。フリースクール「YES International School」校長も務める。著書に『99・9%は仮説』(光文社新書)、訳書に『WHAT IS LIFE? 生命とは何か』(ポール・ナース著、ダイヤモンド社)などがある。

「2021年 『人と数学のあいだ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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