E=mc2のからくり エネルギーと質量はなぜ「等しい」のか (ブルーバックス)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 388
感想 : 33
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065020487

作品紹介・あらすじ

アインシュタインの独創によって、物理学に革命を起こした相対性理論。「世界一有名な数式」は、どこがどうすごいのか?速く走れば走るほど、体重が増える!?核兵器はなぜ、すさまじい威力を発揮する?不確定性原理と協力して「無」から粒子を生み出す!?そして、今なお進化を続ける宇宙との深い関係とは?――E=mc2が、すべてのカギを握っている!

感想・レビュー・書評

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  • 本作の主人公は「宇宙の全てを表すことのできる世界で最も有名な公式」です。
    しかし、この公式の全てを理解している人はかなり少ないと思います。

    この本を読んで、E=mc^2の全てを理解することは難しいですが、一部を捉える(理解する)ことは可能でした。
    最初はそれぞれの定義、次にそれぞれの項目がE=mc^2に集結する理由、そして最後にE=mc^2の謎、とまるで壮大な物語を見ているかのように勉強することができます。

  • エネルギーと質量が等価であるというアインシュタインの有名な公式について説明するために、重力や質量、4つの力、それから電磁場、重力場などの「場」の考え方(ヒッグス場はちょっとよく分からなかったが)といった物理学の基本的考え方を丁寧に説明し、不確定性原理などの量子論の入口まで解説されている。
    これまえ類書を読んで、ある程度分かったつもりでいたが、改めて理解が進んだ項目などもあり、同じ一般向けの本でも、色々な視点、様々な著者のものを読むと理解が深まると感じた。

  • 相対性理論や宇宙論、量子物理学などの一般向け解説書はこれまでも読んできたが、その中でも本書は相当に分かり易い。
    一般人がどこについていけないのかポイントを押さえながら、丁寧に解説してくれるからだろう。ブルーバックスの人気著者、というのもうなずける。とりわけ前半のエネルギーなどは自分が賢くなったかのような気すらした。
    しかし、さすがに後半は手ごわかった。相当に端折っている部分があるようだし、端折らずに説明されても行き詰まったかもしれない。
    250ページ程度の新書でありながら、我々が感知できない世界での物理の摩訶不思議さ、宇宙の謎などをじっくりと読むことができた。

  • ホーキンス博士の本を読んでちんぷんかんぷんだったので買ってみました。それよりは優しくてわかりやすいけど、やっぱりまだまだ難しい…

  • 相対性理論の本の中ではかなりわかりやすく、数学的にも概念的にも理解が深まった本だった。
    基本的な場の考え方から、電場と磁場がどうできていくのかという関係性、粒子の中で働く力が4種あるなど、大学で相対性理論とかを学んでいない私には新しいことも多かった。

    個人的に面白かったのは粒子の中に働く相互作用の力があるという話で、原子核を保つため、クォークで起きる力はパイオンという粒子を経て重力より10の40乗以上つよい力が働くといった想像できない力がある、などの話題。

    また、E=mc2乗なので、等価の考えから、エネルギーを使うと質量が減る、なのでγ線を大量に発散する物質だと発散後に質量が実際減っているという話も面白かった。そして、数学的にもわかりやすかったのが光の速度の「空間➗時間」という変換。これが相対性理論のコアなのだが、光子が最もスピードが速いものだとしたとき、この速度が常に一定の秒速30万キロとなるから相対性理論が成り立つ、というのはなるほどと思えた。

    他にも、量子力学における位置と運動量の不確定原理やエネルギーと時間の不確定原理など、知ってはいたが具体例を聞きながら理解を深められた。

    残念なのが最後で、一般相対性理論とかダークエネルギーの話をわずか20ページくらいで語っていて、それは流石に無理ーという内容だった。ここは著者の別の本を読んでみようかな。

  • タイトルの通りエネルギーと質量が等価であることを一冊を通して追っていく。難しい数式なども出てこないので大昔に高校で物理やったなーくらいの人間でもついていける内容だと思う。(完全に理解できるかどうかはともかく)
    質量やエネルギーがそもそも何かという根本的な所から始まり良くも悪くも初心者向けなので、大学で物理を勉強しているような人は多分物足りないだろう。

  • 重力も光速で伝わる
    磁力・電流 運動する電荷
    光は質量ゼロだがエネルギーを持つ

  • あまり覚えてない

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著者プロフィール

山田克哉(やまだ・かつや)
1940年生まれ。東京電機大学工学部電子工学科卒業。米国テネシー大学工学部原子力工学科大学院修士課程(原子炉理論)、同大学理学部物理学科大学院博士課程(理論物理学)修了。Ph.D.。セントラル・アーカンソー大学物理学科助教授、カリフォルニア州立大学ドミンゲツヒル校物理学科助教授を経て、ロサンゼルス・ピアース大学物理学科教授に就任。2013年6月に退官。アメリカ物理学会会員。主な著書に『原子爆弾』『光と電気のからくり』『量子力学のからくり』『真空のからくり』『時空のからくり』『E=mc2のからくり』(いずれも講談社ブルーバックス)などがある。「読者に必ず理解してもらう」意欲にあふれた熱い筆運びで、ブルーバックスを代表する人気著者の一人。1999年には、講談社科学出版賞を受賞した。

「2023年 『重力のからくり』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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