大正=歴史の踊り場とは何か 現代の起点を探る (講談社選書メチエ)

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感想 : 9
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065116395

作品紹介・あらすじ

1910年代~1920年代に現れた大きな転換期「大正」。その元号と重なるように日本・世界が動き出した。
第一次世界大戦と大恐慌によって世界の各地域が同期化する一方、同じうねりに巻き込まれつつ日本では関東大震災が「足下」を崩壊させる。
都市化の進行や人々の意識の変化は、明治に始まったいわば「官製の近代化」とは質の違う近代を歩み始めたのではないか。民に焦点を合わせることで、そこに孕まれていたいろんな可能性が見えてくるのではないか。
「震災」「民生」「学区」「趣味」「娯楽」「サラリーマン」「職業婦人」「専業主婦」「地方(ぢかた)」「自由」など、この時代の言葉に着目、その発生や流行の社会状況を立ち上がらせながら、現代の社会や暮らし方の起点となった時代を読み解く。

感想・レビュー・書評

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  • 第一部は大正時代の骨組みがあり、おもしろい。
    たとえば、大正時代にはどんな本が売れたのか。
    また震災当時のまちの雰囲気は、どうだったのか。他の本では描かれていない内容が盛りだくさん。

    第二部は、付録のような感じか。こちらはあまり集中して読めず、飽きてしまった。

  • 大学教授達による短い論文を編集したもので、小難しくて読みづらい本だった。

    近代の元号の中でたった15年しかなく、断片的なイメージしかない大正時代。本書では「モガ・モボ」やこの頃に生まれた「サラリーマン」という言葉、関東大震災、文学などそれぞれのテーマで論じられている。

    タイトルにある「踊り場」という表現がぴったりだ。明治維新からだいぶ経過し、昭和の恐慌や第二次世界大戦に突入する前の過渡期であり、新たな文化が生まれつつも、まだ混沌としており、「昭和へのバトンタッチ」的な短期間な印象だ。

    人々の消費生活の様子を論じたくだりあたりは読みやすかったが、この時代の文学、思想、自治などに関する辺りは非常に読みづらかった。また大正時代に関する本を読むときは、人々の生活に的を絞った本にしようと思う。

  • 古くて新しい問題「地方学」
    「自由と責任」
    多くに事が、100年たっても解決されないままでいる。
    「大正」に起源をもつ現代的な問題の多いことよ。

  • ふむ

  • 購入 2018/06/28

  • 東2法経図・6F開架 210.69A/W42t//K

  • <東北の本棚>現代の起点を読み解く | 河北新報オンラインニュース
    https://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201808/20180812_75041.html

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    1910年代~1920年代に現れた大きな転換期「大正」。その元号と重なるように日本・世界が動き出した。
    第一次世界大戦と大恐慌によって世界の各地域が同期化する一方、同じうねりに巻き込まれつつ日本では関東大震災が「足下」を崩壊させる。
    都市化の進行や人々の意識の変化は、明治に始まったいわば「官製の近代化」とは質の違う近代を歩み始めたのではないか。民に焦点を合わせることで、そこに孕まれていたいろんな可能性が見えてくるのではないか。
    「震災」「民生」「学区」「趣味」「娯楽」「サラリーマン」「職業婦人」「専業主婦」「地方(ぢかた)」「自由」など、この時代の言葉に着目、その発生や流行の社会状況を立ち上がらせながら、現代の社会や暮らし方の起点となった時代を読み解く。
    http://bookclub.kodansha.co.jp/product?item=0000276123

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著者プロフィール

鷲田清一(わしだ・きよかず) 1949年生まれ。哲学者。

「2020年 『ポストコロナ期を生きるきみたちへ』 で使われていた紹介文から引用しています。」

鷲田清一の作品

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