- Amazon.co.jp ・本 (416ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065136270
作品紹介・あらすじ
大手銀行支店長の片岡史郎は、合併した信金の本店だった飯田橋支店の立て直しを副頭取から命じられる。信金の猛者たちが巣くう牙城に腹心の部下二人と乗り込んだ片岡は、古参組の抵抗に遭いながらも、垂範率先して徐々に三友イズムの浸透させていく。だが勝手の違う融資先には手を焼き、部下をやる気にさせ融資を決めたビューティーサロンのスキャンダルに巻き込まれる。そして娘の不登校の問題も抱えた片岡に、さらなる難題が!?
感想・レビュー・書評
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支店を立て直す熱意は感じましたが、パワハラ的な印象や家庭を省みない所は今の時代とは合わない考えですね。最後は忙しく話が終わったので中身が薄く残りました。
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2019年4月から6月に放送された福山雅治主演のTBS系連ドラ「集団左遷!!」の原作の1冊。なぜか今頃読んでみる。ドラマは見て、まあまあって感じだったが、かなりアレンジされてることを知ってたので、驚きはしなかったが、かなり違って、原作と云うのは無理。この時期(1990年代初め)、私もバリバリのサラリーマンで今の時代と違うのは分かるが、それでも全然違うわ。全く主人公に付いていけず、感情移入も出来ない。ただ、文章は読み易くて、展開は早く、そこは〇
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働き方改革と言われている中、働き方について考えさせられる部分もあるが、最後はドキドキハラハラする展開になっていて面白かった。
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新装版 銀行支店長 (講談社文庫)
2019/1/16 著:江波戸 哲夫
三友銀行副頭取から旧大昭和信用金庫本店である飯田橋支店への異動を命じられたのは、主人公である片岡史郎、当該支店の運営は一筋縄にはいかない。
合併により同じ釜の飯を食うこととなった三友銀行と大昭和信用金庫、名前は統一となるも人の気持ちは統一出来ない。
片岡史郎は難店舗である飯田橋支店の立て直しに成功するのであろうか・・・。
1992年に単行本として刊行された本書、今春よりドラマ化されるとのことで手に取る。
時代も今とはほんのひと昔。AIやフィンテック等はまだ表面化していないものの、コンプライアンス等を少し意識しているような背景を持つ時代。
まだまだ根性や努力等が前面に出ていた、良いも悪いもバリバリ働くようなそんな時代。
問題の本質はそれは今も昔も変わらず。人と人の問題。
テーマは変わらないものの、厳しくも苦しくもある良い時代のそれは今とは少し違う受け方があった。
読んでいるだけでも汗が吹き出しそうになるような興奮する描写には長年を経ても愛される理由がそこにあるように感じる。
本書の映像化についても時代の描写を含めて目が離せない。 -
福山雅治主演で、ドラマ化されるということで、今まで読んだことのない作家さんの本でしたが
せっかくなので読んでみました。
銀行ものなので、池井戸さんの半沢直樹のような展開を予想していましたが
それよりも全然リアリティがあり、支店長の泥臭い仕事の部分もかなり描かれていて
これはこれでおもしろく一気に読めました。
支店長はまさに自分と同世代の年齢設定なので
銀行での仕事で悩み、家庭でも娘の不登校で悩み
そういうところがとっても共感できる部分もあります。
さてこの支店長を福山がどう演じるのか、それも楽しみに思いました。 -
同期のライバルも立て直しに失敗した三友銀行最難関の支店、飯田橋支店の新支店長を副頭取に命じられた片岡史郎。そこは、吸収合併した信用金庫の旧本店だった。社風も目標達成への厳しさもなにもかも違うところで、闘う支店長として銀行マンとして自ら先頭に立ち、押し寄せる難題に立ち向かう片岡だが!?
同じ銀行を舞台にしていても、作者が違えば、当然テイストは変わる。あっさり読了。
これを「日曜劇場」でドラマ化すると、「半沢直樹」みたいになってしまうのか。 -
普段池井戸作品を読んでおり、つい比較してしまいす。主人公は昭和気質のパワハラ亭主関白で読みながら不快に思うことしばしば。ただそういう時代が昔はよくあったのかもしれない、残念ながら。そのため、主人公への感情移入はほとんどできなかった。ラストも駆け足で、この展開で残りページ数で足りるの?という違うハラハラ感を受けました。
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銀行ものといえば、半沢なおき像を思い浮かべてしまうが、それとは違い、主人公は出世欲があり家庭の問題(娘の不登校)も妻に任せっぱなし。
あんまり好きになれない主人公であった。
難民(くせ者)が集まる支店の支店長を任され悪戦苦闘しながら銀行を建て直していく物語。
20章くらいあり、1章が10頁で終わるのでテンポ良く読めてそこはよかった。
16億を詐欺られた相手をおい、瀕死(風邪)の状態でフィリピンまで犯人を捕まえる描写があるがなんかあっけない終わりかたであった、 -
地元に根強い信用金庫を吸収合併し、その旧本店に新しく支店長として出向くことになった大手銀行マンの活躍を描く。
同じ金融機関といえども、会社が違えば社風も社員のモチベーションも異なり、一旦その環境に慣れてしまえばなかなか抜け出すことはできない。ましてや、大手銀行に合併された信用金庫の人々からすると押し付け以外の何物でもないと感じてしまうのも当然か。そのような環境の中、同期のライバルは合併側の協力を得られず失敗。そこに立て直しを任された主人公はいかに難題を乗り切るか。
部下をどのように仕事に向き合わせるか、叱り飛ばすばかりではない上司の在り方の参考になるかもしれない。ただ、本作が単行本として刊行されたのはバブル崩壊間もない1992年のため、残業ありきの考え方など現代の働き方とはずいぶんと異なる部分も多く時代を感じるが、当時から現代の働き方に近い感覚を持っていた人も多いことが伺える。
内容としては面白く読みやすいのだが、後半はやり過ぎ感が出てい過ぎでは?と思ってしまった。