「超」入門 相対性理論 アインシュタインは何を考えたのか (ブルーバックス)

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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065149089

作品紹介・あらすじ

光量子仮説、E=mc2、ウラシマ効果、ブラックホール、宇宙の終焉……。あなたはアインシュタインの「問い」をどう説明しますか?
相対性理論入門書のマスターピースと名高い『アインシュタインの宿題』を加筆修正、決定版として新書化! 

「主なる神は老獪だが、意地悪じゃない」「世界が理解できるという事実こそ、ひとつの奇跡だ」「誰もが自分の時間の河を持っている」…アインシュタインの残した数々の言葉をモチーフに、相対性理論、量子力学、宇宙論までをやさしく解説。
モリナガ・ヨウ氏のマンガとイラストも楽しい、おもわず目からウロコが落ちる、世界でいちばん分かりやすい「アインシュタイン」本。

【本書の目次】
第1章 あなたの時間、わたしの時間──相対性とはどういうことか
第2章 光と一緒に走る──光速度不変という原理について
第3章 エレベータの内と外──等価原理という考え方
第4章 なぜ星がみえるのか?──光量子仮説
第5章 時間と空間の統一──時空のダイアグラム
第6章 ウラシマ効果──同時性と時間の遅れ
第7章 最も有名なアインシュタインの式──E=mc2
第8章 時空のカタチ──曲がった空間
第9章 ブラックホールなんか怖くない──謎の天体の秘密
第10章 生涯最大の過ち──静止宇宙とビッグバン宇宙
第11章 アインシュタインの夢──世界の法則の統一と理解

感想・レビュー・書評

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  • 誰だか忘れてしまったが本書をすすめていた物理学者がいた。アインシュタインの「特殊相対性理論」および「一般相対性理論」の入門書。
    各章をざっと要約するとこんな感じ。

    1.「相対性」の導入
    2.光速度不変の原理(光を光速で追いかけたとしても光の速度は30万km/s、というやつ)
    3.特殊相対論に重力を組み込む。一般相対論へ
    4.光は離散的(とびとび)に振る舞う。光量子仮説。
    5.光円錐。相対論を視覚的にとらえる。
    6.ウラシマ効果と双子のパラドクス。重力と、時間の遅れ。
    7.E=mc^2 登場。
    8.曲面の幾何学。歪んだ空間に沿って曲がる光。
    9.ブラックホールとは。
    10,膨張宇宙。「宇宙項」はアインシュタインの誤り!?
    11.科学哲学的な、なにか。

    各章の冒頭には短いマンガが付いてくる。
    喩えが面白いし、アインシュタイン方程式をじっさいに導き出す簡単な計算あり、また実際に数値を代入してみて、どれくらいの質量がどれくらいのエネルギーへと変換されるのかを検証するくだりあり。

    (相対性理論に関心のある中高生には超おすすめだと思う。文字式の変形とかピラゴラスの定理あたりまで知っていればかなり楽しめるんじゃなかろうか。)

    相対性理論の入門書を読むたびに、なんか心が震える。例えば光速度不変の定理とか、知れて生きててよかったとさえ思う。
    本書で個人的にもっともアツかったのは、アインシュタインが量子力学に対して終生とった否定的態度が、ニールス・ボーアなどを刺激し、結果、量子力学の研究が大きく前進したという話。なんだろう、誠実に全力で否定的、というところに胸が熱くなるのかも。

  • 私の理解力と、この本のレベルが合わず結局アインシュタインは何を考えていたのか、よくわからなかった…

  • ・光の正体は電磁波。波、粒子両方の性質を持つ
    ・特殊相対論は光速度不変の原理、特殊相対性原理(慣性系内では同じように物理法則がはたらく)から成る
    ・物事は確率的に生起する⇔神はサイコロを振らない
    ・物事は連続的ではなく離散的に生じる
    ・高速に近い速さで動くものは、観測者に比べてゆっくりと時間が進む(=ウラシマ効果)
    ・双子のパラドックスは、宇宙船が慣性系でないため成り立たず、宇宙船に乗っている方が歳を取らない
    ・質量をもった物質のまわりは重力により曲がっており、光は(最短経路を進むため)曲がった空間を直線に進む
    ・ブラックホールは成長し蒸発する
    ・アインシュタイン方程式によると、物質の運動は時空の曲がりに依り、時空の曲がり方は物質の運動に依る
    ・地球は50億年後くらいに膨張した太陽に飲み込まれる。数百億年後に銀河群が合体しひとつの大集団になる。10の34乗億年後には陽子が崩壊する

  • ふむ

  • 相対性理論の何が画期的か、ニュートン力学との違いが分かりやすく記述されている。

  • わかった気になってるだけな気もするが、非常にわかりやすくすらすら読めた。
    特に宇宙についての部分は知らなかったことが多くタメになった。
    光速で動くことに関しては直感に反することが多く、難しいがそこが面白い部分でもあると感じた。

  • わかりやすい。特にアインシュタイン自身が1946年に行ったというE=mc^2の説明(p.126)が良かった。

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著者プロフィール

大阪教育大学教授,理学博士,専門は理論宇宙物理学,とくにブラックホール降着円盤と宇宙ジェット.
 1956年宇部市生まれ.1978年京都大学理学部卒業,1983年京都大学大学院理学研究科(宇宙物理学専攻)博士後期課程修了.日本学術振興会特別研究員,大阪教育大学助手,助教授を経て,2004年4月より現職.
【主な著書】
『アインシュタインの宿題』(光文社,2003年),『となりのアインシュタイン』(PHP研究所,2004年),『100歳になった相対性理論』(講談社,2005年),『科学の国のアリス』(大和書房,2005年),『シネマ天文楽入門』(裳華房,2006年),Black-Hole Accretion Disks(共著)(Kyoto University Press, 1998, 2008)ほか

「2007年 『光と色の宇宙』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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