スベらない同盟

  • 講談社
4.00
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本棚登録 : 135
感想 : 20
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  • Amazon.co.jp ・本 (258ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065171363

作品紹介・あらすじ

レオは、自他ともに認めるイケてる中学2年生。軽音部ではメインボーカルだし、運動だってできる。トークスキルもばつぐんだし、みんなが自分を頼ってくるのも当然だ。
学校でひとりになることほど、こわいものはない。だから、一人でいることを気にしていない風の藍上が気になる。クラスのやつにこれ以上いじめられないように、藍上を軽音部に誘うが……。

ちょっとしたことから、クラスの最下層に転落したレオ。自分といることで、人気者にしてやろうと、無意識に見下していた藍上にも去られてしまう。
どうする、レオ!
最後まで一瞬も目が離せない、ちょっぴり切なく、さわやかな読後感のYA小説! 

この本は、読み終わったら、必ず、読み返したくなる!

感想・レビュー・書評

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  • パンクなお話でした。
    最後まで読んで、“役割”が反対になると受け取り方が違うことに、反省も込めて読み直したいと思った。

    登場人物それぞれが、どこにでもいる子なのだなと。

    軽やかな筆致で楽しくも切なくも、気持ちが途切れることなく読ませて貰った。

    ・摩擦ルミネセンスは、もちろんやった。布テープは粘着力キツすぎるのもあって、難しい。成功して、青いイナヅマが見られたとき、テンション上がった~
    儚いわあ。

  • 主人公とともに、いじめられてそうなケイの行方が心配になりました。

    救ってあげれるの?どうなの?どうなるの?

    とページをめくる手が止まらず、深夜に一気読みした中年主婦の私。

    最近の子供たちの悩みも、大変なんだなぁと。是非、親にも児童文学を読んでほしいと思いました。

    イジメや友人関係のトラブル、大きな心の悩みを持つ子どもだちの肩に、そっと優しく手を差し伸べてくれるような本でした。

    内容的には重いネタで考えさせられるものばかりなんですが、最後の最後まで思わぬ展開を巻き起こしてくれるので、一言で言えば「すごくおもしろかった」です。

    中学生がさくさくと読めそうなので、学校での読書時間とかにもオススメです。

  • レオは、教室内ヒエラルキーの上層にいる、はずだった。「ひらめいた!おまえ、漫才の台本書けよ。」学校で不動の人気をほこるレオがいじめらている藍上と、コンビで漫才をする。これで、すべて解決する、はずだったのに。
    面白い!終盤の涙あり笑いありの展開に心が揺さぶられた。
    よく、誰かのためにっていうのを美化されがちだけど。ほとんどは、誰かのために行動している自分が好きなだけで、自己承認が強いだけ。助けなんて相手は求めてないのに。デリカシーがないから後から、大きなしっぺ返しを受けて、1人、孤立。・・・さて、レオくん(主人公)はどう挽回するのかが、今作の1番の見どころ。
    お笑い(落語)という方法で、辛いことをネタにして、肯定しようとしている。すっごい前向きな処世術だと思う。

  • クラスの最上位階層にいると自負するレオ、中学2年生
    パンクにあこがれ軽音部で活動している

    いじられキャラの転校生ケイを気にかけてほしいと担任に頼まれ、文化祭で漫才を発表しようとケイに持ちかける

    ケイが書いた台本を覚えて掛け合いの練習をする二人
    軽音部、演劇部の応援も得て練習が進む

    ユニット名は「スベらない同盟」

    2学期を迎え、文化祭へまっしぐら、のはずが……

    王道のさわやか青春小説が中盤で一転
    そして、先入観をひっくり返される意外な結末

    《この本は、読み終わったら、必ず、読み返したくなる!》

    「ふしぎ古書店」シリーズなど青い鳥文庫で人気の にかいどう青 初のYA小説、2019年9月刊

    半分まで読んだらあとはイッキ読みまちがいなし

  •  中学2年の新学期。レオのクラスに転校生がやってきた。担任に頼まれたレオは、転校生を人気者にしようと考えて…。“スベらない”という言葉にドキッとするお話。
    (一般担当/95line)

  • 読みやすい量でよかった。ずっと主人公を男だと思っていたけど女で、漫才をやるというところもこの本の中に出てくるライトノベルの「わらわら」とシンクロしていて面白かった

  • 「わらわら」はこの本のことを表しているのだと思いました。
    最後の展開にドキドキでした!
    個人的にはジュンのキャラと性格がカッコいいなと思いました。
    レオの悪役に憧れる、という気持ちすごく共感です。
    ケイのネタが意外に面白かったですw

    読み終わったときに胸がざわざわしました。
    いろんなことを考えさせられる不思議な本だなと思いました。



  • 描写が細いので都度中学での日々を思い出して懐かしく感じた。
     
    主人公レオは優れたパーソナリティの持ち主であり、読んでいて心地よくなった。

    誰にでもお勧めする本であるが、中学生の時に出会いたかったな。

  • 今どきの中学生の生態としてどこまでリアルかはわからないが、読んでいて人として刺さるものがあった。いい意味でも悪い意味でも「言葉」は可能性を持っている。言いたいことは言わなきゃ伝わらないが、そこから摩擦が生まれる。でも摩擦も悪いとは限らない。摩擦がなければ人は触れ合えないのだから。摩擦ルミネセンスの青い光のように美しい効果をもたらすものもあるのだ。学生時代は、学校という狭い世界がすべてであると思い込み苦しい思いをすることがあるかもしれないが、怪獣のようにすべてを破壊できる人はそんなにいない。でも世界は広い。学校の中だけではない。きっと何処かで誰かとフェアな関係を築けるときがくる。きれいな青い光を発することができるようになる。あぁ、こういう小説はいいなぁ。YA小説だけど全ての人に読んでもらいたいと思う。

    #スベらない同盟 #NetGalleyJP

  • 中3からのおすすめ本。
    いまどきの文章だな〜青春〜、とノーガードで読んでいたら、ものの見事にやられました。あんなにヒントがあったのに悔しいw
    これなんですよ。私は読書でこういう体験がしたいのです。

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著者プロフィール

神奈川県生まれ。早稲田大学第一文学部卒業。作品に「ふしぎ古書店」シリーズ、「すみっこ★読書クラブ 事件ダイアリー」シリーズ、「恐怖のむかし遊び」シリーズ、「笑わない王子と恋愛カガク部」シリーズ、「SNS100物語」シリーズ(講談社青い鳥文庫)、『スベらない同盟』『恋話ミラクル1ダース』「予測不能ショートストーリーズ」シリーズ(講談社)などがある。


「2023年 『YA!ジェンダーフリーアンソロジー TRUE Colors』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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