古都妖異譚 玉手箱~シール オブ ザ ゴッデス~

  • 講談社
3.62
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本棚登録 : 42
感想 : 4
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  • Amazon.co.jp ・本 (242ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065224519

作品紹介・あらすじ

ロンドンのウエストエンドに店を構える骨董店「アルカ」の雇われ店主ユウリ・フォーダムは、骨董品についての知識はド素人ながら、この店にあるいわくつきの品々のためにはなくてはならない存在だ。ある日、店に「金色に輝いた小箱」を探していると英国紳士がやってきた。それはこの店に以前あったもので、どうしても手に入れたいという……。古の街を舞台に新たな冒険がはじまる!

感想・レビュー・書評

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  •  『欧州妖異譚』の10巻までは新刊がでたら読んでいたれけど、
    毎度ユウリが怪異に巻き込まれる
         ↓
    シモンがフランスでヤキモキするけど金の力に物を言わせてユウリの元へ駆けつける
         ↓
    アシュレイが割り込んで来て蘊蓄披露して解決みたいなパターンが続き、
    新鮮味が無く何となく読むのを置いていたらいつの間にか『欧州妖異譚』が完結していた…。

     で、イラストも新たに『古都妖異譚』なるものが始まっていて、ユウリ達が大学を卒業して社会人になっている。でも『欧州妖異譚』の続きを読まずに『古都妖異譚』を読み始めても、「えっ、ユウリが店長?」「は?シモンもアシュレイもオーナーってどうゆうこと?」と読み始めて早々「やっぱり欧州妖異譚の続きを読まないとわからん」となり、まとめて読破してやっと新シリーズの背景を理解できた。

    総じてやっていることは『英国』『欧州』と変わらないけれど、
    表向きは骨董店だが、知る人ぞ知るいわくつきの品物を取う店で、霊能力を秘めた店主が怪異を解決する話になるのでしょう。

    なんだかこう書いてみるとよくある話なんだけど、このシリーズが他と違うところは作者が歴史学・宗教学・民俗学などをかなり研究されていているので、読み応えがあること。おかげ様で聖杯伝説とか妖精学・キリスト教史とかケルト史とかに興味が広がりました。
    今回も浦島太郎伝説と玉手箱に豊玉姫・玉依姫の比売神など、なかなか興味深い話でした。

    そして、ユウリの脇を固める大天使の様なシモンと悪魔の様なアシュレイ。
    のんびり屋で危なっかしいけれど芯の強い霊能力者ユウリ。
    ユウリ至上主義で独占欲丸出しのフランス貴族末裔のCEOシモン。
    とにかくこの二人に己の知識を披露したくて(私にはそう見える)厄介ごとを持ち込んだり割り込んでくるアシュレイ。
    3人の関係性もこのシリーズの魅力でしょう。
    新キャラのバーロウも、アシュレイに牽制されているのにユウリに興味がわいてきているので、今後どのように物語に絡んでくるのか楽しみです。

  • ユーリが店主となったシンの骨董店。でもやってることは以前と変わらず。
    今回は蒔絵の蘊蓄。漆器は扱いが難しいけれど憧れます。

  • シリーズ追っかけてるけど、サイズ小さい方が読みやすくて良かった。ハードカバーでもないし、中途半端なような。対象者を変えようとしてるのかな?
    表紙開いた所の群青色のキラキラした紙は良い。
    おっきくするんなら挿し絵は要らないような?

    内容は安定の面白さ。シモンは本格的に仕事で大変そう。ユウリはのんびり?

  • レーベルが変わってる?!だからイラストも変わったのか...
    軽ーく読めるしそんなに次々出ないのでなんとなく追っかけてるシリーズ。

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著者プロフィール

横浜市在住。「英国妖異譚」でホワイトハート大賞〈優秀賞〉を受賞しデビュー。シリーズ化され大人気に。主人公たちの成長に伴い、パブリックスクールを卒業した後は「欧州妖異譚」シリーズとして書き続けられている。その他ホワイトハートでは、「セント・ラファエロ妖異譚」「あおやぎ亭」がある。「ヴァチカン図書館の裏蔵書」シリーズ(新潮文庫nex)、「琥珀のRiddle]「倫敦花幻譚」シリーズ(ともに新書館)ほか著作多数。

「2023年 『シモン・ド・ベルジュはかく語りき』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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