- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065227954
作品紹介・あらすじ
文政元年(1818年)、損料屋(江戸時代のレンタルショップ)巴屋の惣領息子・又十郎は17歳になってからも親から丁稚扱いをされていた。損料屋といえばいちばんの得意先は長屋。長屋から長屋への引っ越しなどではわざわざ家財道具は購入せずレンタルで済ますことが、上方ほどではないにせよ江戸でもそれなりにあった。最初の事件は巴屋の店の入っている長屋だった。大家にヘンな物音がする部屋があるので見てほしいと頼まれてついていくと、部屋の隅に見事な幽霊の姿。もともと霊感らしきものが強いとは自覚していたが、あまりに鮮明なそのお姿に又十郎は腰を抜かしてしまう。これが「事故物件」のなせる業なのか!
感想・レビュー・書評
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事件は大きなものではないし、他の部分も結構ふわっとしていて軽い感じ。
妹思いの又十郎と、まだ幼い天音の兄妹がとても可愛くてよかったです。 -
損料屋を営む巴屋の跡取り息子、又十郎は幽霊の姿が見える。そして義理の妹天音は幽霊の声が聞こえる。そんな二人の元に幽霊が出て困っている人達から助けてほしいと頼まれるようになる。
二人の活躍を描いた作品。
又十郎と天音のコンビが、怖がりながらもなぜ幽霊が化けて出るようになったのかを推測し成仏させてあげる。
ほんのり心温まる話。 -
#読了 #損料屋見鬼控え #三國青葉 #読書好きな人と繋がりたい
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見える兄と聞こえる妹が、江戸の事故物件に挑む。怖いけれど温かい、霊感時代小説!
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新・ご贔屓作家開拓中で手に取る。
妖怪系でも食べ物系でもチャンバラ系でもない本を探していた。
幽霊というのでホラーかと思いきや人情ミステリーだった。
次作もあるので読んでみる。 -
主人公の又十郎が「幽霊が見える兄と幽霊の声が聞こえる妹」という前情報から勝手に想像していた兄像と大分違っていたのですが、「優しい子」というのは当たっていて、「幽霊の心残りを探って成仏に導く」という、幽霊は出てくるけれどまったく怖くない、仕事疲れにも読みやすいハートウォーミングなシリーズです。
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2022.04.06
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あやかしもので、今まで読んだことがない作品を探していて見つけました。
時代小説&あやかし、大好物です‼️
ファンタジーに振り切っていないところも、私は好きです。
「幽霊」が見える体質の兄と「物に遺された思念」が聞こえる義理の妹のバディ。
江戸の長家の生活が垣間見えるところも、好きです。
ちょっと空回りしちゃうけど、真っ直ぐな兄と、無口だけど優しい心根の義理の妹、これからの活躍を見守っていきたいと思える1冊です。