- Amazon.co.jp ・本 (224ページ)
- / ISBN・EAN: 9784065237731
作品紹介・あらすじ
ついにその日がやってきた。家族と死別してもらわれてきた天音が、以前住んでいた長屋に行ってみたいと言い出したのだ。義兄の又十郎に拒む理由はない。霊が見える又十郎と声が聞こえる天音の義兄妹が、片方の肉親の霊がいるかもしれない住居を訪れたらどうなるのだろう。恐る恐る2人は長屋に向かってみるが、どうやら何もいない様子。だが安堵も束の間、天音の親戚の家に寄ってみると、又十郎は例の嫌な気持ちに囚われ……。
感想・レビュー・書評
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#読了 #三國青葉 #損料屋見鬼控え #読書好きな人と繋がりたい
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霊が見える兄と声が聞こえる妹が事故物件を解決。霊感なのに温かい書下ろし時代小説!
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2022.04.08
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主人公が幼いこともあるのか皆が手放しで優しい。
損得考えずに動いているのでほっこりします。天音が徐々に又十郎に懐いていってるのが可愛い。 -
江戸の損料屋(日用品のレンタル屋さん)を営む兄妹の短編連作。
江戸時代の風俗と、霊が見える兄と声が聞こえる妹が、なぜ霊が顕れたのかを突き止める謎時まで楽しめる。短いはずなのに読み応え抜群。 -
家にとりついた霊が見える又十郎とモノにとりついた霊の声が聞こえる義妹の天音。二人は意外な場所で霊を見聞きする。そこはなんと不幸にして亡くなった天音の母・お時の兄・千太郎の家だった。天音の家族5人の幽霊が憤怒の形相でにらみつける理由とは、簪から聞こえるその言葉の意味は。。。 明るくユーモラスな文体で面白かったです。
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今回は、お勝さんの活躍が素晴しかった!
特に、天音の一件でのあの啖呵の迫力は最高!
あんなにかっこいいおっかさんはそうはいない。
辛い事件で引き取られた天音だけど、素晴しいおっかさんに出会えてよかったね。
でも、あいつらには本当に腹が立った。
いつまでもビクビクしているがいいわ。
お勝さんは、天音と清ちゃんが簪をさした時のあのエピソードも好き。
そこ?みたいな、ね。素敵だわ。
和音のことで天音とお勝さんが出掛けたあの話も素敵だった。
又十郎も、色々がんばっていたんだけど、今回は女性2人の活躍がめざましい。両手に飴を持ってしょんぼりの姿は想像すると笑ってしまう。ごめんねw
又十郎よりもさらに影が薄かった平助父さん。活躍する日もくるといいね。