競争の番人

著者 :
  • 講談社
3.60
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065268148

作品紹介・あらすじ

弱くても戦え!『元彼の遺言状』の新鋭が放つ最高面白さの「公取」ミステリー! 

学生時代は空手部所属、弱くないのに万年2位。
曲がったことは嫌いだけど、いまいち壁を破れない残念女子は弱小官庁、公正取引委員会職員の白熊楓。
東大トップ、留学帰りの超エリート・小勝負勉がなぜか公取委を志望して白熊と同じチームに配属される。
考えるより先に動いてしまう白熊と、だいぶ嫌みだけと言うことは絶対正しい小勝負の白黒バディが、
競争を妨げ巨利を貪る悪者相手に繰り広げる、

ノンストップ・エンターテイメントミステリー!

感想・レビュー・書評

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  • 警察でも検察でも税務署でもない、独り占めを取り締まる
    正義の"公正取引委員会"

    ウェディング業界に巣くう談合、下請けいじめ、立入検査拒否
    身近な話ではないので少し難しかったけど
    面白すぎてイッキ読みでした!

    "公正取引委員会"
    名前がストレートすぎて正義間溢れまくってる(笑)

    ページ数が意外とあるので積読していましたが
    久しぶりに新川帆立さんの作品が読みたくて♪
    読んでいると新川帆立さんの作品だな〜と感じます
    いつものごとくテンポがとても良いです。

    エンタメの幕の内弁当、どうぞ召し上がれ!
    帯にある一言が面白くてクスッと笑顔に

    悪の成敗なのですが、やはりこの方の本は
    嫌な気持ちにならずに最後まで楽しめるとこが素敵

    デビュー2年目の作品らしいのですが
    とんでもないスピードで次々と作品を出されているので驚愕。。

    今月末にもまたまた新作が出るようで!
    これまた買いに行かなきゃな〜

    そして本書はシリーズ作があるので速攻ネットでポチりました( ˙꒳​˙ )

    • アールグレイさん
      初めまして(((^-^)))
      アールグレイと申します!
      大分オバさんですが、どうぞよろしくお願いいたします♪(⌒o⌒)
      私のような主婦は図...
      初めまして(((^-^)))
      アールグレイと申します!
      大分オバさんですが、どうぞよろしくお願いいたします♪(⌒o⌒)
      私のような主婦は図書館専門ですが、積読本はめがねがなくては、文庫本はムリ!帆立さんは七册!ファンタジー、時々サスペンスかな
      おやすみ(-_-)zzz
      2023/06/09
    • SHIORIさん
      アールグレイさん、こんばんわ♪
      フォローとコメントありがとうございます!
      こちらこそよろしくお願いします〜♪
      次作の内偵の王子の感想読ませて...
      アールグレイさん、こんばんわ♪
      フォローとコメントありがとうございます!
      こちらこそよろしくお願いします〜♪
      次作の内偵の王子の感想読ませていただきました、とても楽しみです(っ ॑꒳ ॑c)ワクワク
      2023/06/10
  • 公正取引委員会に勤める白熊楓29歳。
    豊島美月という16歳の少女の父、豊島浩平が「申し訳ありません。親戚。家族だけは許してください」という遺書を遺して、談合に関する事情聴取の末、自殺します。
    美月は行方不明になります。

    白熊は本当は父と同じ警察官になりたかったのですが、父の敏郎が交通強盗に遭い、警察官を辞めたのを機に母の三奈江に止められて、公取委に就職。だから空手が上手いです。
    白熊とペアを組んで事件を調べることになったのは、小勝負勉27歳。東大卒で記憶力が超人的。
    白熊には空手で知り合った、徹也という恋人がいて結婚式場などを今、二人で巡っているところです。

    この小説は今まで私が慣れ親しんできた、刑事もの、警察ものとちょっと違いました。
    ストーリーに入札、ウェディングカルテル、入札談合、競争入札などという、よく知らない用語がたくさん出てきました。
    という訳で、よく理解ができなかった部分があり、ストーリーの説明はできません。読んでいてストーリーはわかったのですが、説明するとなると話は違います。ごめんなさい。

    感想は、白熊の空手がとある場面で何度か非常に役立ったこと、小勝負の記憶力も役立ったことがよかったです。
    白熊と小勝負の二人の雰囲気は楽しめました。

    • まことさん
      アールグレイさん。
      私は、ドラマは今、何も観ていないので、わからないのですが、そうなんですか。
      本と、違う点に、気づくなんて、よく、みていら...
      アールグレイさん。
      私は、ドラマは今、何も観ていないので、わからないのですが、そうなんですか。
      本と、違う点に、気づくなんて、よく、みていらっしゃるんですね。
      凄いです(*^^*)。
      2022/06/26
    • アールグレイさん
      よくなんて、見てませんよ。
      何をかくそう、先日我が家のTV は壊れたのです!主人の休みの日に買いに行ったのですが、配送が混んでいると、十日間...
      よくなんて、見てませんよ。
      何をかくそう、先日我が家のTV は壊れたのです!主人の休みの日に買いに行ったのですが、配送が混んでいると、十日間位我が家がなんと静かだったか( ・o・)~
      時々しか見ていないけれど、着色は当たり前だと思う。
      やだやだ( ̄0 ̄)
      2022/06/26
    • まことさん
      アールグレイさん。
      テレビ、10日間も、壊れて、静かでも、ちょっとしたニュースとか、ないと、不便ではなかったですか。
      テレビドラマは小説とは...
      アールグレイさん。
      テレビ、10日間も、壊れて、静かでも、ちょっとしたニュースとか、ないと、不便ではなかったですか。
      テレビドラマは小説とは、表現方法が少し違うので、脚色もあるかと思います。
      あと、視聴率をよりよくするためには、あざとい演出もあるかもです。
      2022/06/26
  • これはこれは
    思ってた以上に面白かった!
    公正取引委員会ってのが良かったなー
    公正取引委員会が舞台のミステリーってあまりなかったんじゃないかな?
    少なくとも自分は初めてだと思います

    ドラマもちょっと見ていて
    改めて原作を読んでみたら、なんていうかキャラの芯のところがちゃんと反映されていて、良いドラマというか良い脚本になってたなと思いました

    自分自身の性格に嫌気が指しつつ、迷いながらも向き合おうとする白熊さん
    周りに理解されなくても自分なりの信念を貫こうとする小勝負くん
    どっちもとっても応援したくなる人物
    しかも小勝負くんはまだまだ深そう

    二人の今後を追いかけなきゃ!

    • アールグレイさん
      こんにちは(^_^)/ひまわりさん

      私は、帆立の本全部読んでやる!、という気になり6冊読んでしまいました。
      続編の内偵の王子、その後が描か...
      こんにちは(^_^)/ひまわりさん

      私は、帆立の本全部読んでやる!、という気になり6冊読んでしまいました。
      続編の内偵の王子、その後が描かれています。もちろん、小勝負も。
      (*^ー゜)
      2022/12/15
    • ひまわりめろんさん
      アールグレイさん
      こんばんは

      そうですか!帆立さんにやられちゃったんですねw
      自分も『内偵の王子』はすぐ図書館に予約いれました

      それにし...
      アールグレイさん
      こんばんは

      そうですか!帆立さんにやられちゃったんですねw
      自分も『内偵の王子』はすぐ図書館に予約いれました

      それにしても新川帆立さん、デビュー以来物凄いペースで書きまくってますよね
      経歴も含めてとんでもない作家さんが現れた!と自分も追いかけてみたい作家さんのひとりになってます
      いっときプロ雀士として活動してたこともあるんですって
      興味は尽きませんね
      2022/12/15
  • いつも⑤だと思われていますが、そうではないんですよ(^^♪

    新川帆立作品4冊目、残念ながら今回もハートをキックしなかった。審査官の白熊楓が東京の本局から地方の九州事務所へ異動するが、配属先の雰囲気が悪い。前任者が次々と離職する。上司の責任逃れ&パワハラ、人員不足。しかし白熊は着物業界でのカルテルに挑む。そこに同僚の常盤。彼はイケメンだが悪い噂も。着物業界の甘い汁を吸おうと集まる暴力団、議員、役人。こんなマージン(利益)のやり方だから着物は高いのか?本作、着物業界での公正取引委員会の審査官というこれまでにない業種は楽しめたが、事件解決が尻すぼみ、すっきりせず読了。②

  • 白熊と小勝負の掛け合いが面白く読みやすい。それにあまり馴染みのない公正取引について勉強も出来たし最後は正義が勝って良かった。

  • 警察でもなく、検事でも弁護士でもない「公取委」の正義を書いた小説は初である。

    最初から夢中になるほどの面白さ。
    これぞ、エンタメだと思った。

    空手が得意の肉体バカと言われる白熊楓のキャラに大満足。
    そして、頭脳明晰でクールで寡黙でありながら外見もシュッとしているキャリアの小勝負勉もなかなか良い味を出している。

    この二人がチームで活躍し、ホテル内で起こる下請けいじめや数々の談合、立入検査拒否などを成敗する。

    スピード感もあって、暗い巨悪なイメージも全く感じさせないところも爽快である。
    時々、挟む白熊楓の失恋があるからだろうか…飽きさせないところも良い。

    続編も期待できる。

    • ポプラ並木さん
      「公取委」の正義!そうでしたね。
      でも常盤はやりすぎでした。。。
      全般的に犯罪がチープに感じてしまいました。。。
      「公取委」の正義!そうでしたね。
      でも常盤はやりすぎでした。。。
      全般的に犯罪がチープに感じてしまいました。。。
      2023/05/25
    • 湖永さん
      公取委の仕事内容事体が、地味で目立つことがないから余計にそう感じてしまったかも…しれませんね。
      公取委の仕事内容事体が、地味で目立つことがないから余計にそう感じてしまったかも…しれませんね。
      2023/05/25
  • 公正取引委員会。
    公正で自由な競争原理の促進、国民経済の発達を図る――そうだ。
    競争入札、談合、などの悪事を調査し
    証拠固めへと持ち込む!

    主人公、楓の相棒が・・・東大卒のアメリカ帰りで記憶力がハンパない!名前が
    小勝負!・・・はぁ?なんちゅう名前だ!
    楓は、本当は警察官になりたかった。
    親の反対に合い、仕方なく悪人を捕まえるという共通点を考えたのだろうか?

    この話は、ホテルウエディング業界の
    悪だくみを調べる。ボス社長の名前が
    天沢雲海・・・!? はぁ?コイツにはもったいない名だ!

    本を読む前に、TVドラマの初回だけ
    見てしまった!
    楓と小勝負は頭の中で、杏さんと坂口さんになっていた!キャラは、自分の頭の中で想像しながら読みたかった!!


    ――― ラストのネタばれ――――

    バレンタインデー、楓は小勝負に雑に
    チロルチョコを渡す!? チロルチョコ?
    そして事件解決後、楓は九州へと転勤
    ホワイトデーの送別会。小勝負は楓に
    赤いリボンのついた箱を渡す!
    ――中身は?なに?―――
    別れ際、小勝負はボソッと言った。
    「変な男に引っかかるなよ」・・・・



    2022、9、24 読了

    • ポプラ並木さん
      アールグレイさん、
      読みました!
      意外と高評価ですね。
      自分は合わなかった・・・
      ストーリー展開が若干チープでした。
      小勝負が白熊に「馬鹿」...
      アールグレイさん、
      読みました!
      意外と高評価ですね。
      自分は合わなかった・・・
      ストーリー展開が若干チープでした。
      小勝負が白熊に「馬鹿」発言、これも嫌でした。。。
      2023/05/25
    • アールグレイさん
      ポプラさん!おひさ~♪お引っ越しは終わりましたか?
      しばらくポプラさんのコメントを頂けなかったので、どうしているかなぁ、と思っていました。ラ...
      ポプラさん!おひさ~♪お引っ越しは終わりましたか?
      しばらくポプラさんのコメントを頂けなかったので、どうしているかなぁ、と思っていました。ラブカ、も読みました。今は癒し系です。いつものことながら、昨日図書館から℡がありました。昨日読み始めたばかりなのに・・・・取置期限一週間。それも“爆弾”です。Oh no !
      競争・・・合いませんか~続編も楽しめるのですが、ポプラさんは好みが違うのですね。
      これからもお互いの読書を楽しみましょう。
      (@^^)/~~~
      2023/05/25
    • ポプラ並木さん
      アールグレイさん、
      いよいよ今日引っ越しです。
      ずーっと段ボール生活だったので、ようやく終わります。
      図書館から電話! 電話してくれる...
      アールグレイさん、
      いよいよ今日引っ越しです。
      ずーっと段ボール生活だったので、ようやく終わります。
      図書館から電話! 電話してくれるの? すごいね。
      こっちは、メールでお知らせです。
      自分も1冊届いていますが、まだとりに行けていません。。。
      凪良さん・『汝、星のごとく』 相性が良くない作家さんなので、心配です。
      は~い。
      楽しみましょう!
      2023/05/26
  • netgalleyにて読了。

    一気に読み。
    電子書籍は目が疲れるのであまり集中し過ぎないように気をつけているのだが、目がしょぼしょぼしてもやめられなかった。

    敢えて読まなかったところもあったのだが、読んでみると読者を引き込むストーリー展開にドラマ化されるのも納得。

    二重三重の利権を握るホテル経営者の独裁ぶり、またそこを舞台にしたカルテルの実体に迫る公正取引委員会の身を呈した仕事振りに魅せられた。

    一般市民にはあまり馴染みのない公正取引委員会。しかし、本書を通して市場の公平な競争を補償する正しい民主主義のため、地道な努力をしている組織だということがよく分かる。
    エンタメ性の高いお仕事小説として中高生にも楽しく読めると思う。2022.5.28

  • 公取委は立入、押収、本庁での事情聴取とフルコースで経験・・・。 そのため描かれている内容が、残念ながら良く分かってしまう。
    推理小説というより、仕事に悩む若手の成長物語のようだ。白熊楓が事情聴取した相手が自殺したという重い内容からスタート。警察官の父親に憧れ、警察に入りたかったのに母親に反対されて公取委に。失敗の度に辞めることを考えてしまう。部署を飛ばされ、相棒は天才の変人の小勝負勉。
    敵は強大な権力と悪知恵で、何度も罠に嵌めてくる。小勝負に反発していた白熊は、途中から協力して戦って行く。次から次へと展開が変わるので、楽しく読み進められる。
    二人の関係がどう進むのかは、次作に続くようだ。

  •  この小説と同じタイトルでTVドラマが始まっています。公正取引委員会という国家の行政機関で、「独占禁止法」と同法の補完法である「下請法」の運用も行っています。

     主人公の白熊楓は、公正取引委員会第六審査長所属の審査官。ある斎場の化粧室で白熊は、「どうしてお父さんは死んだの?」後ろから声がして振り返った。

     そこに制服姿の少女(豊島美月)がいた。少女の父、豊島浩平は、工事発注者側の市役所職員で、白熊が最後に上司遠山とともに聴取し、晴れ晴れとした笑顔で「すっきりしました。隠しても仕方がないことだから、自分の口から話せてよかった。ありがとう」と言い、一礼をして帰っていった。調査対象は、道路工事を受注したゼネコンだった。談合をして、順番に工事を受注できるよう調整したという疑いがかけられていた。

    美月「本当のことを言ってよ」
    白熊「談合の取り締まりのため、お父様からは参考人として話を聞いていただけです」

     聴取を終え、作成した調書に署名押印してもらった。その日の夜、市役所に戻った豊島は屋上から飛び降りた。ほんの三日前のことだ。遺書には、「申し訳ありません。親戚、家族だけは許してください」と書いてあったという。

     白熊「このような事態になったのは、私の力が及ばなかったためです。豊島さんを守り切れませんでした。申し訳ありません」
    美月「きっも、ガチすぎて引くんだけど」と捨て台詞を吐いて化粧室を出て行った。

     白熊も喪服を整えて化粧室を出ると、上司の遠山が待っていた。
     遠山「お前は悪くない。精いっぱい、やるべき仕事をやっていた」それと「配置換えがあるらしい。お前は桃園さんの下に入る」と告げられた。

     通称「ダイロク」という部署に変わりはないが、デスクを並べている島が変わるということ。そこからやっと本格的に動き出す。新しい上司、そして新人だが超エリートの小勝負君とペアを組んで、違う案件の内偵調査が始まり、物語は思いもよらぬ展開に突き進んでいく。

     読後感は良かった。「元彼の遺言状」と比べてキャラクターのテイストが大きく違います。白熊は大学を卒業後、父と同じ警察官になりたくて警察学校に入ったが、ある事件がきっかけで辞めたのだ。体力には自信があり猪突猛進型は玉に瑕、御人好しは愛嬌か?くじ引きの運の悪さは、天文学的な確率で五年連続幹事になってしまう。

     白熊のキャラの面白さが、この作品の構成要素だと思う。ミステリ仕立てのお仕事小説は、興味深く読むことが出来た。
     読書は楽しい。

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著者プロフィール

一九九一年生まれ。アメリカ合衆国テキサス州ダラス出身、宮崎県宮崎市育ち。東京大学法学部卒業後、弁護士として勤務。第十九回『このミステリーがすごい!』大賞を受賞し、二〇二一年に『元彼の遺言状』でデビュー。他の著書に『剣持麗子のワンナイト推理』『競争の番人』『先祖探偵』『令和その他のレイワにおける健全な反逆に関する架空六法』などがある。

「2023年 『帆立の詫び状 てんやわんや編』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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