夢介千両みやげ 完全版(下) (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
3.25
  • (0)
  • (3)
  • (0)
  • (0)
  • (1)
本棚登録 : 24
感想 : 2
本ページはアフィリエイトプログラムによる収益を得ています
  • Amazon.co.jp ・本 (496ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065273067

作品紹介・あらすじ

夫婦約束をしてお銀と江戸暮らしを始めた夢介だが、道楽修業どころか、待っていたのは剣難女難ばかり。夢介の天性のおおらかさと怪力、お銀のけなげな活躍でそれらを振り払った二人は、父親の許しを得るために小田原へ向かう。ところが、事はそう簡単には運ばない。ふたたび波乱の道行きが始まった。大衆文学を代表する快作に、幻の続編『夢介めおと旅』を併録した「夢介シリーズ」完全版!

感想・レビュー・書評

並び替え
表示形式
表示件数
絞り込み
  • 宝塚で舞台化されるというので読んでみたのだが、正直、原作はとてつもなく馬鹿馬鹿しく、ザ・昭和という感じの話だった。
    原作のある和もの・時代ものの舞台の名作としては、山本周五郎や藤沢周平、木原敏江などの原作の作品が思い浮かぶけれど、最近舞台化に選ばれる原作は「どうしちゃったの?」と思うようなものばかり。ジェンダー感など、最近の世界の流れに逆行するようなものが多くて、個人的に非常に不快に感じている。男性ファンを獲得したいとか、今までと違う層からファンを発掘したいとか、意図はなんとなくわかるけれど、古いヅカオタとして、やはり、家族で楽しめる、品よく知的な作品を上演する宝塚であってほしい。宝塚であればこその作品の上演を願う。

    【追記】 宝塚の舞台版は原作をうまく脚色して痛快娯楽時代劇にしていた。それはそれで良かったんだけれど、やっぱりどうしても「なんでこれを今、舞台化の原作に選んだの?」の気持ちは消えない…

  • 宝塚の舞台化された時代劇でありながら、
    ユーモラスでコメディタッチであるのが気になり、原作を読んだ。
    嫌味のない、辛さや血のあまりない、時代劇はあまりないように思う。
    出てくる女性が生業を持っていて(職種はさて置き)、しっかりと生きているのがいいです。
     主人公?の夢介が、モテるけど、2枚目じゃなく おっとりしていて牛さんの様なのも 全然ありだなぁ、実のところあまりドラマチックになれない 夢さんタイプが これからモテの路線に なるのやも?
    と、日本の情けない親父さんや、旦那衆をみて 思うのでした。

全2件中 1 - 2件を表示

著者プロフィール

明治三十二年(一八九九)栃木県生まれ。本名井口長次。明治中学卒業。博文館の編集者だった昭和八年「サンデー毎日」の大衆文芸賞で佳作となり、これ以来山手樹一郎を名乗る。昭和十四年、博文館を退社、長谷川伸の門下に。翌年にかけ新聞に連載した『桃太郎侍』が成功を収める。以後、大衆の求める健全な娯楽作品を次々書き、貸本屋で第一位の人気を得た。昭和五十三年(一九七八)没。他作品に『遠山の金さん』『崋山と長英』(野間文芸奨励賞)など多数。

「2022年 『夢介千両みやげ 完全版(上)』 で使われていた紹介文から引用しています。」

山手樹一郎の作品

この本を読んでいる人は、こんな本も本棚に登録しています。

  • 話題の本に出会えて、蔵書管理を手軽にできる!ブクログのアプリ AppStoreからダウンロード GooglePlayで手に入れよう
ツイートする
×