オリーブの実るころ

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 667
感想 : 72
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  • Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065279502

感想・レビュー・書評

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  • 幸せ…な人があんまり、いないというか、幸せとはっていうような、こう…。いろいろ考えたというよりはいろいろに腹が立ったというか…そんな本でした。最後にあの話が来ていてよかったなと思う。心から。

  • 一風変わってる短編集。
    クセが強いというか、変わり者というか。
    なのに淡々としてるのでサラッと読めてしまう。

    「家猫」
    母と息子と元嫁と現彼女。みんな自分が普通だと思って、ちょっと歪んでる。

    「ローゼンブルクで恋をして」
    おじさんの一目惚れと思いきや…な真実は!

    「川端康成が死んだ日」
    母が出て行ってしまう話を子供目線で。

    「ガリップ」
    表紙の絵の話。鳥の嫉妬が怖すぎる。

    「オリーブの実るころ」
    おじいさんの昔話がすごすぎるけど、後日談にほっこりする。

    「春成と冴子とファンさん」
    いわゆる相手の親への結婚の挨拶だけど…

  • 中島京子の短編集。どの章もだいたいおもしろい。

  • 短編集。
    家族のことや結婚、恋愛について等。
    コハクチョウの話しがちょっとぞっとするような。
    異種間に恋愛はありえるのか。
    鳥というのはつがいを大事にする生き物なので「この相手だ」と思うととても愛情深いと聞くのでドキドキしてしまった。
    最後のお話はちょっとしんみり。

  • 人の一生が記憶の積み重ねみたいなもので出来ているという点では「ローゼンブルクで恋をして」や表題作である「オリーブの実るころ」は正統派なストーリーに感じました。

    一方、「ガリップ」は異色なお話。改めて表紙絵をみるとなんとそこにガリップがいるではありませんか! ほんわかしたイラストですがお話はちょっとダークな味わいがあって、”読んだ人のみぞ知る“な表紙ですね。

  • 6篇の短編小説。どの作品も印象深く、描写がはっきりしていて読みやすかった。結末に悲しくなったり切なくなったり…いろいろな愛の在り方を知りました。

  • 表紙はかわいらしいが、なかなかに毒と捻りの効いた短編集。

    表題作で語られる人生も相当なものだが、「ガリップ」の二人と一羽の関係など、どこで発想を得たものか。
    映像化したら相当怖い。

  • 結婚と家族をめぐる不思議でちょっぴり幻想的な6つの短編集。
    装丁はかわいいけど、内容はほっこりしたり、しんみりしたり、怖かったり…読みごたえあり!
    一番印象に残ったのは「家猫」と「ガリップ」
    嫁、夫、姑の三者の視点から描かれていて、語り手が変わると、ここまで見え方感じ方が変わるのか~と驚きと怖さがあった。
    そして「ガリップ」。
    白鳥との三角関係…すごくシュールだけど、この発想も面白い!

  • 「結婚」を基にする短編集。全てめちゃ良かった。私は白鳥との3人の生活をする「ガリップ」と「川端康成が死んだ日」が取り分け凄いと思った。異人の世界に連れ込まれた気持ち良さを感じた。

  • 短編でどれもさくさく読めました。
    最初はどういうことだろうって考えてしまうけどラストに「なるほど」と納得できる展開になっています。
    表題の「オリーブの実るころ」と「ローゼンブルクで恋をして」が好きです。

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著者プロフィール

1964 年東京都杉並生まれ。小説家、エッセイスト。出版社勤務、フリーライターを経て、2003 年『FUTON』でデビュー。2010 年『小さいおうち』で第143 回直木三十五賞受賞。同作品は山田洋次監督により映画化。『かたづの!』で第3 回河合隼雄物語賞・第4 回歴史時代作家クラブ作品賞・第28 回柴田錬三郎賞を、『長いお別れ』で第10 回中央公論文芸賞・第5 回日本医療小説大賞を、『夢見る帝国図書館』で第30 回紫式部文学賞を受賞。

「2022年 『手塚マンガで学ぶ 憲法・環境・共生 全3巻』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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