金庫番の娘 (講談社文庫)

著者 :
  • 講談社
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本棚登録 : 109
感想 : 7
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  • Amazon.co.jp ・本 (448ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065284438

作品紹介・あらすじ

わたしがあなたを総理にしてあげる!

国のため、社会のため、企業のため、個人が人知れず犠牲を強いられるなんて絶対に許せない!
永田町のドン、総裁選、司法取引――
私物化された権力の横暴を前に、新米女性政治家秘書が風穴を開ける!

一気読み必至!
元新聞記者がこの「どうしようもない」現実に全力で投げ込む、骨太政治エンターテインメント!



ベテラン衆議院議員・久富隆一の秘書を父に持つ藤木花織は、十年近く働いた一流商社を辞め、久富事務所に転職。慣れない業務に慌ただしい毎日を送る中、突然久富から呼び出され、父と一緒に財務秘書――<金庫番>になるよう打診される。
実は政治が好きでもなければ、興味もなかった花織。なぜ彼女がこの世界に飛び込んだのか。そこには誰にも明かせぬ「秘密」があった――。

感想・レビュー・書評

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  • 遡ってみたら私はこの作者の作品を多く読んでたのだな、そして曲がりなりに三権分立とは名ばかりの日本の政治組織の片鱗を目にしたんだな。
    リアル、しかもタイムリー。地に足が付いてるのは登場人物がみんな血肉を持った存在である事。もっとヒットすべき作者なのに、何かの忖度があるのかな、とか深く疑ってしまう位の作品だった。

  • 国会議員の秘書である父親が実は裏金も扱う金庫番でその仕事を引き継いでくれなんて言われる娘の心中たるや…でもこの主人公は日本刀の如く強い精神の持ち主だから簡単には折れない。理想の実現のために全てを利用し泥に塗れて生きていく。そう覚悟を決めて幼なじみとタッグを組む。
    裏資金工作もそうだが、パーティー券の扱いや総裁選の裏側など政治に興味がなければ知ることがない内容が面白かった。
    ラストの台詞まで含めていかにもドラマ化・映画化されそうと感じたけど裏金を肯定する話はダメなのかな。

  • すごい。
    政治に興味のない人、不信感を持っている人が読むべき。

  • 何もかもが淡白な内容で想像の粋を越えず淡々と頁を捲った。
    政界のおぞましい ドロドロしたものを期待したのだが、即買いのなせる業
    そのもの

  • 商社を辞めて政治の世界に飛び込んだ花織が永田町で大奮闘! 傑作「政治×お仕事」エンタメ!

  • 「金庫番の娘」とはタイトルにあるものの、金庫番らしいことは何一つせず、探偵まがいのようなことをして味方の窮地を救う、政治型なろう小説。
    財務秘書の真似事は裏金を運んだくらいで、他はどうでもいい検察庁内の権力争いにも結構なページが割かれてるけど、これはいらないよね。
    秘書なりたてホヤホヤの小娘(30代ではあるが)に、地元の有名企業の会長が対応したりとかありえないし、番頭的な秘書ですら相手にするかねぇ。
    評判が高かったので期待していたが、拍子抜けだった。

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著者プロフィール

1978年東京都生まれ。上智大学法学部卒業。新聞社勤務などを経て、2013年に『見えざる網』で第33回横溝正史ミステリ大賞を受賞しデビュー。2015年に『事故調』、2021年に「警視庁監察ファイル」シリーズの『密告はうたう』がドラマ化され話題に。本作は地方検察庁を舞台としたミステリ『地検のS』『地検のS Sが泣いた日』と続く「地検のS」シリーズの最終巻にあたる。他の著作に、『巨悪』『金庫番の娘』『事件持ち』『ぼくらはアン』『祈りも涙も忘れていた』などがある。

「2022年 『地検のS Sの幕引き』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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