アガタ

著者 :
  • 講談社
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感想 : 21
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  • Amazon.co.jp ・本 (352ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784065322017

作品紹介・あらすじ

「見えているのに見えないもの、それを捜すのよ」オシャレすぎる女性警視が新米刑事に突きつけた言葉の意味は?美大に通う女子学生が背中をめった刺しにされて殺された。しかし、指紋も足跡もなく、防犯カメラの映像も残っていない。警視庁の捜査一課に異動したばかりの青木一は捜査本部に呼ばれ、地元の有力者の息子がストーカーだったという噂を耳にして、無断で本人に接触したため管理官から大目玉を食らう。一方、鵜飼縣は警視庁本部庁舎の片隅であらゆる犯罪情報を収集分析して汎用性の高い検索システムを構築している。スタッフの桜端道が投資詐欺事件の情報をつつきまわすうちにたどり着いた謎の闇サイトには殺人現場の生々しい写真が。縣は秘かに美大生殺害事件の捜査の進み行きを探り始める……。『脳男』の作者による規格外の警察小説の誕生!

感想・レビュー・書評

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  • アガタ
    鵜飼縣 (うかいあがた)

    年齢は22歳~25歳くらい。身長172センチ。女性にしては大柄。コスプレのような奇抜なファッション。(ある日は仔猫がプリントされたTシャツにミニスカ 黄色のソックス)。アラスカ育ちの帰国子女(産まれてすぐオオカミに育てられたと本人は言っている)。警察庁からの出向先である警視庁であらゆる異常犯罪情報をデータベース化する『与件記録統計分析係』に所属する女性警視。(部下?は元ハッカーの桜端道だけ)

    クセ強。個性あふれる主人公。
    これはシリーズ化される?と思ったら
    アガタは「脳男シリーズ」に出てきたキャラだったみたい。「脳男」読まなきゃな。そのうち。そのうち…。

    道が投資詐欺事件の情報をつつきまわすうちにたどり着いた謎の闇サイト。そこには大量の殺人現場や被害者の写真が並べられていた。さらにサイトに新らしくアップされた写真。何者かに背中をナイフで滅多刺しにされた女性の姿。それは2日前 都内の所轄署に捜査本部が立ちあがった女子大生殺人事件の現場写真であった。

    アガタと道が 闇サイトから犯人を追い詰めていく話かな〜と思っていたけれど(結果 そうなるんだけど)
    、女子大生殺害の犯人を追い詰ていくのは新米刑事の青木一。 アガタは要所要所に出てくる程度。(最後はババーんともっと大きな事件を解決に導くけどね。) この青木一も 東大文学部卒 専門は歌舞伎と浮世絵という変わった男で、捜査一課に配属されたのも運としかいいようのない残念な感じの青年。 またアガタのよき理解者で犯罪心理学者のレイチェルなど オモロしそうなキャラが脇をかためている。やっぱりシリーズ化される??

  • 表紙の派手さとは違う読みやすく
    丁寧に書かれていたと思います

    登場人物が多く場面がコロコロ変わるので
    何度か読み返しました

    他の方も書いてありますが
    ドラマ化しそうなキャラクターが
    いました

  • 読んだ後もう「やられたあ〜」のひとことに尽きる。予想外の展開、ラストの意外なる真実さすが傑作『脳男』の作者であるとうなってしまった。アガタと言う題名が読んでいてだんだんとわかる意味深な題名裏切られる展開に拍手喝采です。

  • 女子大生が何者かに殺された事件は、手掛かりもなく混迷していた。刑事の一人は噂話をもとにある人物に接触するものの、有力者絡みの人物だったために上から叱責され、疑惑だけが深まる。一方でさまざまな事件のデータを収集し検索システムを構築する「与件記録統計分析係」では、鵜飼縣が謎の闇サイトにたどり着いていた。
    「ブックキーパー 脳男」に登場していた縣が再び登場です。彼女のキャラクターがとても魅力的だったので、これは嬉しいです。しかし彼女だけが圧倒的に活躍するわけではなく、その他の刑事も個々に地道な捜査を進めていくところが堅実な印象でした。特に青木の頑張りがなかなかです。
    殺人事件の犯人の正体はもちろん、闇サイトとそれに関わる犯罪までが暴かれていく過程は圧巻。なるほどこういう部署はこれから必要になるでしょうが、しかし足を使う刑事もやっぱり必要だよなあ。

  • 警視庁捜1課与件記録統計分析係第二分室(長い!)に所属する桜庭道とその上司鵜飼縣がデジタル技術を駆使して連続殺人事件を解決、さらに巨悪を摘発する…。軽いタッチのストーリー展開に引き込まれる。脳男とは違った趣向。

  • 警視庁で犯罪データを分析する鵜飼縣。とても個性が強いけれどそれに頼ることなく物語が展開されていくのがいい。縣以外にも語り手がいてそれぞれがひとつの事件をそれぞれの角度から捜査していく。捜査が進んでいく緊張感のなかにユーモアも感じられてそのバランスやテンポもいい。著者の作品を久々に読めて嬉しかったしまたすぐ読めることを期待。

  • 初めて読む作家さんです。『能男』の人です。

    ネタバレになりますが、一人暮らしの若い女性が殺された事件から始まり、連続殺人事件、挙げ句の果てにエプスタイン事件のような大がかりな事件まで解決してしまいます。有能な人は違うな。

    WOWOWなんかでドラマ化したら面白そうだ、と思いました。

  • 脳男シリーズ登場人物の女性警視が主人公。
    型破り、システムを武器に事件を解決する。
    美大生殺人事件、政界も関わる人身売買組織の摘発と大活躍。スタッフも超優秀。
    嫌な奴だと思っていた管理官の末路も回収されて一件落着。面白かった。
     

  • 主人公の縣をはじめ青木刑事とか登場人物のキャラや設定が楽しくサクサク読めた。殺人も大きく残忍な事件だけれど、並行して暴かれた事件の闇が大変深くて、取ってつけたように内定してましたと言われてもサラッとしすぎてびっくり。もっと混乱して。

  • 派手で目を引く装丁、タイトルに反して中身は普通の小説だった。
    確かに登場人物に目立つ不思議な人物は出てくるが、あっと驚くような、奇想天外な、そんな感じではない。
    でも面白かった。

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著者プロフィール

1956年栃木県生まれ、上智大学法学部卒。会社勤務等を経て、2000年に『脳男』で第46回江戸川乱歩賞を受賞しデビュー。他著に『事故係 生稲昇太の多感』『刑事の墓場』『指し手の顔 脳男2』『刑事のはらわた』『大幽霊烏賊 名探偵面鏡真澄』がある。


「2021年 『ブックキーパー 脳男』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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