毒舌姫と黄金の慈雨 (毒舌姫シリーズ) (コバルト文庫)

  • 集英社
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感想 : 8
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  • Amazon.co.jp ・本 (272ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784086016827

作品紹介・あらすじ

緊張すると心にもない"毒舌"を吐いてしまう呪いをかけられているクリスタ。隣国の王子アロイスの婚約者として社交界デビューしたものの、貴族社会に馴染めず四苦八苦していた。その上、謎の占い師に二人の婚約は不吉だと言われてしまう。それを裏付けるように、貴族男性の髪の毛が突然抜けるという怪事件(?)が発生。不吉疑惑を晴らすため、クリスタは謎の占い師と対決することに…。

感想・レビュー・書評

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  • 毒舌姫2冊目。毒舌癖が出る時の毒舌相手はアロイスがいいな。会話のテンポが良くって面白いから。ヨハネスとの決着はどうなるのかな…

  • アロイスがうまい具合にクリスタの毒舌を利用していて、なんだかおかしかった。
    クリスタもだんだんたくましくなってきたし、毒舌も彼女の魅力のひとつということでこのままでもいいんじゃないかと思えてきた。

    嫁ぎ先のレムシュテッドでも、毒舌を思う存分ふるってほしい。

  • “「クリスタ!素晴らしいダンスだったね。次は私と、踊ってほしい」
    そう声をかけてきたのは、笑みを浮かべたフィリップだった。視界の端でアロイスがむすっとしていることに気づいたが、断るわけにもいかない。クリスタは頷いて、フィリップの手を取った。フィリップはフィリップで、アロイスからもぎ取るようにしてクリスタを離れた場所まで連れ出した。
    もしやアロイスを挑発しているのかしらと危惧しつつ、クリスタは兄に言った。
    「このような祝宴を開いてくださり、本当にありがとうございます。フィリッ……。お兄さま」
    「いいや。兄として、当然の務めだ。前にも言ったろう?君のためにできることは、なんでもしてあげたいんだ。僕は」
    首を振り、クリスタを見つめるフィリップの瞳はどこまでも優しい。こういう表情を見ていると、先刻のアロイスへのすげない態度も悪気があったわけではないような気がしてくる。
    (たまたま?……天然?)
    頭を捻り、またフィリップを見つめる。すると彼は、飼い主に構ってもらって喜ぶ子犬のように、表情を輝かすのであった。やっぱりクリスタには、見た目通り心優しい無邪気な青年に思える。”[P.64]

    2巻目。
    兄バカと親バカに笑う。
    次巻にはノルトベルク国を出て行くかな。

    “「お待ちください、クリスタさま!お戻りに……っ。……糞っ、戻らないか!このばか王女めっ……」
    ブルクハルトの怒りの叫びは、もう遠かった。主塔の最上階を目指して、ぐんぐん高度が上がっていく。他の塔の蒼い屋根の合間を、暗闇の中通り抜けていく。
    「あ、あれはなんだ……!?」
    「空飛ぶドレス……。いや、中身も入っているぞ!あの方は……、嘘だろ!?クリスタさまだ!」
    「なんだと!?す、すぐにフィリップ陛下に報告するのだ!!急げっ……」
    そんな大声が、遥か下方から聞こえてくる。彼らには、ヴィルマの姿が見えていないのだ。クリスタが一人、空を飛んでいるように見えるのだろう。
    (うわあ……!あとで、まずいことになるかも)
    後日絶対大問題になることはわかったが、それでも戻る気はなかった。クリスタは、自分を支えて飛ぶ親友を叱咤激励した。
    「ヴィルマ!あと少しよ、頑張って」
    《重いっ!重い重い、重いぃっ!!クリスタ、私もう駄目かも……》
    「嘘でしょ!?こんなところで力尽きたら、地面に落下して死んじゃうわ。頑張って、ヴィルマ!」
    《もうっ。お人好しのくせして、精霊使いが荒いんだから……!》
    「こ、根性よ!頑張って、ヴィルマ!!」”[P.213]

  • 緊張すると毒舌を吐いてしまうクリスタですが、今回はうまい具合に毒舌が発動してます。少女小説にはあるまじきハゲになる薬とか、親ばかと兄ばかの父と兄のデレデレぶりとか、笑っちゃうツボも満載で、楽しませていただきました。

    黒髪オレサマのアロイスも、くまの柚子さんのイラストでかっこいいし、クリスタに上から目線で接しながらも弱気になってたりして、なんとも言えません。

    次も出てるみたいなんで、早めに読みたいかな。

  • シリーズ2冊目。

    正直な所、1巻より断然面白かったです!
    毒薬で青年貴族達がハゲになってしまうという設定は、少女小説に殴り込みをかけたような斬新さで目から鱗でした(笑)。
    思わず自分達の頭部を気にするアロイスとフィリップのシーンに笑いました。

    次巻、3巻で最終巻のようですが、舞台はいよいよアロイスの故郷レムシュテッドに移るようです。
    アロイスの父親と兄の登場が楽しみです。

  • 12年11月刊。

    ラブラブいちゃいちゃな、最近流行りの感じ。
    胸が高鳴ると毒舌が出てしまうとかも。

    今回は、貴族男性の髪の毛が抜けてしまうという設定があり、奇抜な設定で物語を動かしていく、のを作者さんの強みとして今後も続けていくのかな。
    他の作家さんと違ってていいと思います。

    あとがきの「明るくて楽しい話が、大好き。読んでくれた方が、ほんの少しでも楽しい気持ちになれたら、とても幸せです」という言葉が、とても素敵だと思いました。

  • 悪足掻きするハインツとフィリップのお陰で、結局ノルトベルクを出ずに終わる二巻目。アロイスが父兄に心を砕くクリスタに苛つくシーンが多めでニヤリ(  ̄▽ ̄)。そして禿げる薬、タイミングよく発動するなぁ(笑) 目撃したアロイスとフィリップが自分の確かめたくても怖くて出来ないシーンの変な切迫感が(大笑)クリスタの毒舌含め、コメディなノリで面白くなってきたので、続くなら次も読むかな。

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