- Amazon.co.jp ・本 (324ページ)
- / ISBN・EAN: 9784086114097
作品紹介・あらすじ
ここには、冴子さんが日頃おつきあいしている友だちがたくさん登場します。対談では生き生きした会話がきかれますし、カラーページでは、冴子さんへのメッセージとして、7人からのイラストの贈りものがあります。
感想・レビュー・書評
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故氷室冴子氏が全盛期のころに出されていたエッセイ。うむ。知らんかった。こんな本があったのか。
いわゆる少女小説が豊かな時代ってすげーな……と感心するとともに。久しぶりに氷室冴子作品を読み返したくなる。詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
「好きな作家の小説は全作品読め」という清水義範さんのススメを実行するべく、読もうとしているのは、氷室冴子、田辺聖子、井上靖、井上ひさし、シェークスピア。
全作読めというのは正しいわ、とこの本を読んで実感。
この本は、氷室冴子ファンのためのスペシャル本で、氷室さんの対談集、インタビュー集、小説のイラスト集、そして下書き段階の小説二篇。
私のために作られた本じゃないの?って思ったほど、すべてが参考になりました。
特に最後の下書き小説の『ニューヨーク物語』が。
一作目は、完全に宝塚のミュージカルスタイル。トップ男役、準トップ、トップ娘役、準娘役という役割、ゴージャスで派手な話の流れ。
ああ、作家って素晴らしい「インプット」があってこそ、素晴らしい「アウトプット」ができるんだ!!!って心から思いました。氷室さんも書いてる通り、何かの宝塚の舞台を見て感動して書きました、という作品で。いい芸術に触れるって、本当に大事だなぁと。真矢みきさんの『失われた楽園』というアメリカのショービズ界を描いたショーを思い出しました。
そしてそれを、より「個」の成長を描くべく、ミュージカル風から「小説」に改稿した二作目!
アイディアや、書きかけの小説を、私もこんなふうに素晴らしく改稿できたら!!!
新井素子さんとの対談でも言ってたけど、三人称のドラマと、一人称の「私」の物語、どっちを選ぶかで作品は変わるんだよねー。
シチュエーション作りも、「私」の模索も上手い氷室さんが、やっぱり好き!!