ガールフレンズ 冴子スペシャル (コバルト文庫)

著者 :
  • 集英社
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本棚登録 : 42
感想 : 2
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  • Amazon.co.jp ・本 (324ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784086114097

作品紹介・あらすじ

ここには、冴子さんが日頃おつきあいしている友だちがたくさん登場します。対談では生き生きした会話がきかれますし、カラーページでは、冴子さんへのメッセージとして、7人からのイラストの贈りものがあります。

感想・レビュー・書評

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  •  故氷室冴子氏が全盛期のころに出されていたエッセイ。うむ。知らんかった。こんな本があったのか。
     いわゆる少女小説が豊かな時代ってすげーな……と感心するとともに。久しぶりに氷室冴子作品を読み返したくなる。

  • 「好きな作家の小説は全作品読め」という清水義範さんのススメを実行するべく、読もうとしているのは、氷室冴子、田辺聖子、井上靖、井上ひさし、シェークスピア。
    全作読めというのは正しいわ、とこの本を読んで実感。

    この本は、氷室冴子ファンのためのスペシャル本で、氷室さんの対談集、インタビュー集、小説のイラスト集、そして下書き段階の小説二篇。
    私のために作られた本じゃないの?って思ったほど、すべてが参考になりました。

    特に最後の下書き小説の『ニューヨーク物語』が。
    一作目は、完全に宝塚のミュージカルスタイル。トップ男役、準トップ、トップ娘役、準娘役という役割、ゴージャスで派手な話の流れ。

    ああ、作家って素晴らしい「インプット」があってこそ、素晴らしい「アウトプット」ができるんだ!!!って心から思いました。氷室さんも書いてる通り、何かの宝塚の舞台を見て感動して書きました、という作品で。いい芸術に触れるって、本当に大事だなぁと。真矢みきさんの『失われた楽園』というアメリカのショービズ界を描いたショーを思い出しました。

    そしてそれを、より「個」の成長を描くべく、ミュージカル風から「小説」に改稿した二作目!
    アイディアや、書きかけの小説を、私もこんなふうに素晴らしく改稿できたら!!!

    新井素子さんとの対談でも言ってたけど、三人称のドラマと、一人称の「私」の物語、どっちを選ぶかで作品は変わるんだよねー。
    シチュエーション作りも、「私」の模索も上手い氷室さんが、やっぱり好き!!

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著者プロフィール

氷室冴子(ひむろ・さえこ)
1957年、北海道岩見沢市生まれ。 1977年、「さようならアルルカン」で第10回小説ジュニア青春小説新人賞佳作を受賞し、デビュー。集英社コバルト文庫で人気を博した『クララ白書』『ざ・ちぇんじ!』『なんて素敵にジャパネスク』『銀の海 金の大地』シリーズや、『レディ・アンをさがして』『いもうと物語』、1993年にスタジオジブリによってアニメ化された『海がきこえる』など多数の小説作品がある。ほか、エッセイに『冴子の東京物語』『冴子の母娘草』『ホンの幸せ』など。 2008年、逝去。

「2021年 『新版 いっぱしの女』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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