花嫁レンタル、いかがですか? よろず派遣株式会社 (集英社オレンジ文庫)
- 集英社 (2018年11月20日発売)
- Amazon.co.jp ・本 (256ページ)
- / ISBN・EAN: 9784086802222
作品紹介・あらすじ
鵜崎真尋、25歳。実は早世した有名女優の娘なのだが、わざと地味メイクを施し、母親そっくりの顔を変えて生きてきた。
母とは違って引っ込み思案でおとなしい性格のため、なるべく目立たないようにしたかったのだ。
都内に父のいる自宅があるものの、一人暮らしをしたくて横浜の大学に進学し、そのまま就職した。
だがその会社をある事情で辞めてしまい、横浜で職探しをしていた真尋に、声をかけてきたのは人材派遣会社の社長を名乗る人物。
破格の報酬のその仕事とは、挙式直前に逃げた花嫁の身代わりとして、式に出てほしいというもので……!?
感想・レビュー・書評
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何かお困りのことはありませんか?
可能な限り、意向は尊重します。
是非一度「レンタル派遣株式会社」へ、
必要とされている人材、レンタル致します。・・・・・主人公、真尋はこの会社社長にスカウトされた。一流企業でセクハラに悩まされ、辞めたばかりだった。
真尋の母親は、大女優だった。
そのせいで、注目されるのが嫌でいつも
控え目。髪も後ろでひとつに結ぶだけ。
黒縁の伊達メガネ。言いたいことがはっきり言えない性格になってしまった。
・・・・会社を辞める時も、セクハラを皆に言うことができずじまいだった。
私なら、絶対上司の上司に言う。同じ
辞めるならば、大人しく泣き寝入り
なんて冗談じゃあない!
真尋が、セクハラを誰にも告げずに、
辞めることに苛立ちを感じる。
真尋のレンタル会社での初仕事は、
何とドタキャンした花嫁の身代わり。
社長は見抜いていた。本当は、真尋が
美人だと。いつも地味にしていても
社長の眼は鋭かった。
真尋はいつも母親のメイクを見ていた
ので、ドタキャン花嫁に似せてメイクをすることができた。
・・・・その後、花婿だった邦彦はド天然の
真尋を好きになってしまい、真尋のアルバイト先へ通うが・・・・どうなることやら
会社の同僚、でも年下の灰谷は何かと
真尋にちょっかいを出す。本を読んで
いて、~これは相思相愛だ~゙と思った。
もう少し、ふたりの先行きを読んで
みたかった。
真尋の、明るい表情が目に浮かぶ。
人材レンタルという仕事と灰谷のおかげで性格が明るくなってきたようだ。
・・・・真尋は、5年前に母親を事故で
亡くしている。
父親が一人で暮らしている家へはずっと帰っていない。
さぞかし、心配しているのではと思う。
エイ!ヤ!と、勇気を振り絞り電話を
かけた。父親の声音は、少し震えているように聞こえた。「近いうちに、お母さんのお墓参りに行こうね」
そう言うと、父の嬉しそうな無愛想な声が聞こえてきた。
2021、5、25 読了 -
女優の娘であることを隠している真尋。そんな真尋が新しい職場として選んだのが人材派遣会社。その仕事をする真尋を見ていると、自分じゃない人になることを楽しんでいるように見える。隠してはいても、やっぱり女優の娘なのかな...。と思った。悪意のない無邪気さと鈍感さで、周りにダメージを与えているのも笑ってしまった。
寂しい思いを抱えながら育った2人がレンタルされた話だったからか、「自分の居場所」を探してるのかな。とも思えた。この本のなかでは、娘役の話が好き。他の依頼の話を読んでみたくなる。 -
説明不足かなと思う部分があったり真尋メインの話でもないため多少距離を感じたりしますが、癖も無く読みやすかったです。
ふんわりとしたまま終わるので、ちょっと物足りない印象。 -
人材派遣の会社で、諸事情で仕事せねばならない事に。
どういう勘違いをして、どうしてこうなった? な
上司も、元上司になって再登場。
おかげでそちらの事はすっきりしましたが。
しかし友人の方はどうなったのでしょう?
そちらは相手が見つかったのでしょうか??
実印は、気を付けないといけないです。
表紙がアニメチックだと、ついスルーしてしまいます(^_^;)
「雷神」は書店で見かけて、チェックだけはしてまし...
表紙がアニメチックだと、ついスルーしてしまいます(^_^;)
「雷神」は書店で見かけて、チェックだけはしてましたが、読むのはまだまだ先かな~。
息子さんが借りて来てくれるなんて、羨ましい!
20冊までなんですね。私の行く図書館は二週間で7冊まで。
柚木麻子さんの作品は、まだ読んだことが無いので、レビュー楽しみにしております(*^^*)