- Amazon.co.jp ・本 (304ページ)
- / ISBN・EAN: 9784086803144
作品紹介・あらすじ
今宵も、夜明宮には訪いが絶えない。
泊鶴宮の蚕室で、大切な繭がなくなったという宮女・・・・・・。
一方、花娘を通じ城内での謎多き失せ物探しも舞いこむ。
烏妃を頼る者は日に日に増え、守るもののできた寿雪の変化に、言いようのない感情を抱く高峻。
・・・・・・やがて寿雪と高峻は、真実眠る歴史の深部へ。
鍵を握るのは名もなき幽鬼か、あるいは――。
蚕神
金の杯
墨は告げる
禁色
の、四編を収録。
烏妃を頼る者、不安視する者、守る者・・・・・・宮中の思惑が交錯する、待望の第四巻――!
シリーズ続々大重版、圧倒的中華幻想譚!!
感想・レビュー・書評
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危機を救った烏妃に新たに忠誠を決意する新しい護衛の淡海を始め、烏妃を慕う動きが広がるように見えて、そこには思いもかけない落とし穴があった。沙那賣一族の長の朝陽が都にやってきたことによって、事態は大きく動き始める。鼇の神と烏漣娘娘の二つの神の秘密を知るために、烏妃も高峻もいままでのしきたりを破って思い切った行動をする決意をするのだった。これは、烏妃の周りの人々の心の繋がりが広がっていくというこのシリーズのテーマの本筋なのだ。ますます面白くなり、先が知りたくなる。5巻の出版が待たれる!
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泊鶴宮の蚕室で、大切な繭がなくなったという宮女……。
一方、花娘を通じ城内での謎多き失せ物探しも舞いこむ。
烏妃を頼る者は日に日に増え、守るもののできた寿雪の変化に、言いようのない感情を抱く高峻。
……やがて寿雪と高峻は、真実眠る歴史の深部へ。
この巻で、これまでなんだかよく分からなかった烏漣娘娘が何者なのか、歴史の一部が少しずつ明るみに出てくる。
最後の感じからすると、白雷も今は危うい人物だが、味方につくのか!?
宗教、政治、呪詛祓いに、神さまの歴史。
なかなか奥深くなってきた。
興味深く面白い(^-^)
5巻に進みます(^-^)/ -
謎めいた存在だったのが、認知され、慕われていく。
夜明宮に籠るばかりではなく、外をうろつくことも増え、活動的に。
守りたいものが増えた寿雪がほほえましく、変わったなと感じる。
烏漣娘娘と鼇の神。
その成り立ち、秘密についても明らかに。
前作でスケールが大きくなった歴史の細部を、掘り下げるような話。
晩霞について最後に明かされたことは、正直意外。
なにか裏があるか、波乱が巻き起こりそうなラストだった。 -
面白い。
夜明宮の人たちが寿雪を慕っているのがいい。
昼間の夜明宮はとても賑やかで楽しそう。
いつまでも続くといいんだけど、そうはいかないんだろうな。 -
小さな事件が解決するたびに、大きな謎が少しずつ明らかになっていく…
烏妃から解放されるための道は、少しずつ見えてきたけれど、その険しさもまた、姿をあらわして…
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その身に烏蓮娘娘(うれんにゃんにゃん)を宿す、夜伽をしない烏妃・寿雪。
烏妃の不思議な力を頼り、困り事を持ちこむ人々は日に日に増えていた。
それともに、烏妃を崇める人々もまた少しずつ集っていく。
その状況に、皇帝への反抗勢力となりうる烏妃の存在を危ぶむ者もあらわれた。
しかし、烏妃のもとに人を集めてはならない真の理由は、別にあった…
烏蓮娘娘の秘密が少しずつ明らかになるにつれ、烏蓮娘娘を解放できるかもしれない道も見えてきた。
しかしその道の険しさもまた、垣間見えて…
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中華風ファンタジー「後宮の烏」シリーズ第4作。
小さな事件が連なり、その事件が解決するたびに大きな謎への鍵となる情報が織り込まれているので、とてもおもしろいです。
特に4巻は、だいぶ踏み込んだ烏蓮娘娘の秘密が明かされ、その部分を読むと「うおおおおおーーーーーー!!!」となりました。
烏妃である寿雪は烏蓮娘娘を宿すだけでなく、その出自自体にも、誰からも隠さなくてはならない秘密をもっています。
そこもまた、絡み合っていく様子が、とても楽しみでもありつつ、寿雪たちがこれからも無事でいてほしいとも願うばかりです。
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それにしてもカバーイラスト担当の香魚子さんによる寿雪のビジュアルは今回も素晴らしいです。
カバーでしかイラストが見られない(本文扉には影絵のイラストはありますが)のが残念でなりません…!なんとかならないものですか?!オレンジ文庫さん!(切望) -
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2020/09/05
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2020/09/06
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少しずつ真実が見えてくるとともに、複雑になってきた。
最後まで気になるところ -
面白くなってきた。烏がなんなのか、鼇の神は?とか、小出しに情報が出てきて引き込まれた。今作の幽鬼は蚕絡みと書籍絡み、どちらも程よく烏の秘密に繋がっている。寿雪の変化も封印されてからの月日とほころびの出てくる期間的な設定が違和感ない。なんとなくエンディングの姿が予想されつつあるので、どういう分岐をたどっても、ハッピーエンドであれば嬉しい(個人的希望)。
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過去の王朝の遺物を解析してようやっと見えてきた神々の戦いの記録。
こういう雰囲気、よく考えられてていいです。目的に対して各方面の力を頼らないと解決できないのに、孤立を強いられてるがゆえ困難だったという。。。
RPGのゲームしてるみたいな楽しさがある。 -
ああ、おもしろい。
歴史の層が厚いというか、前王朝の頃の話や千年前の出来事が今に繋がっていることが物語を壮大にしていて、いろんなことが見えてきているのにまだまだ全貌は見えないのがまたいい。
中でも初代烏妃の恋物語?など、とても興味津々。一体過去、何があったのか。
烏妃の優しさに惹かれる人が多いのはわかるけれど、危惧していた事態がついに起こってしまって、かねてからわかってはいた彼女の立場の危うさみたいなものを突き付けられる。
もう、変化は止められない、のかもしれないけれど、進む覚悟と勇気が格好いい。
そして、私は晩霞がわりと好きで、彼女の選択をもろ手を挙げて応援したい気持ちでいっぱいなのですが、衝撃の出来事に実はまだ受け止め切れていなかったり。
え、そういうことってあり得るんだ。いや、それはもちろんあって当然なんだろうけど、彼女いくつだっけ、というか、政治的な均衡とか考えるときっと当分ないな、なんて思っていただけにびっくり。
続きが気になる!