ヒエログリフを愉しむ ―古代エジプト聖刻文字の世界 (集英社新書)

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  • 集英社
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  • Amazon.co.jp ・本 (226ページ)
  • / ISBN・EAN: 9784087202540

作品紹介・あらすじ

古代エジプトの文字ヒエログリフは、その形がもつ美しさ、謎めいた雰囲気が誘う古代へのロマンゆえに、今なお多くの人々を魅了しつづけている。五世紀にはすでに死語となり、誰も読めなくなっていたヒエログリフだが、1822年、シャンポリオンが解読に成功して以来、ふたたび歴史を語りはじめた。本書は、その初歩から、ヒエログリフ研究における最先端の議論までを豊富な図版とエピソードで紹介していく。最古の"イスラエル"という表記、大ピラミッドの謎の碑文、インチキ・ヒエログリフの話など興味は尽きず、難しい文法の話は抜きで、古代エジプトの文字と歴史の面白さを教えてくれるユニークな一冊である。

感想・レビュー・書評

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  • 古代エジプトといえば、聖刻文字であるヒエログリフだろう。

    この本は、そんなヒエログリフに対する見識を広げるためにうってつけな本であり、また、文法などの細かい部分は省略してあるので、まさしく、愉しむことができる一冊。

    ヒエログリフは、アートでもあり文字であり、その美しさゆえに多くの人々を魅了してきたが、ロゼッタストーンがなければ、意味を理解することができなかっただろうと思う。

    そして、一部のエリート階級でしか、文字を書くことも読むこともできなかったというのは、現代の双方向性メディアの時代からすると不思議ではある。


    まだまだ謎の多い、エジプト文明。
    さらなる新しい遺跡が発掘され、全貌が明らかになるのはいつのことだろう。発掘は、外から見るとロマン漂うものであるが、内側の人間にとっては、努力が報われるかもわからない苦労の日々だろう。

    その一端、空気感を少しでも感じ取れただろうか、と読後振り返った。

  • 松岡美術館に行ってみたくなった。

  • [ 内容 ]
    古代エジプトの文字ヒエログリフは、その形がもつ美しさ、謎めいた雰囲気が誘う古代へのロマンゆえに、今なお多くの人々を魅了しつづけている。
    五世紀にはすでに死語となり、誰も読めなくなっていたヒエログリフだが、1822年、シャンポリオンが解読に成功して以来、ふたたび歴史を語りはじめた。
    本書は、その初歩から、ヒエログリフ研究における最先端の議論までを豊富な図版とエピソードで紹介していく。
    最古の“イスラエル”という表記、大ピラミッドの謎の碑文、インチキ・ヒエログリフの話など興味は尽きず、難しい文法の話は抜きで、古代エジプトの文字と歴史の面白さを教えてくれるユニークな一冊である。

    [ 目次 ]
    エジプト学との出会い
    ヒエログリフの歴史
    ナルメルのパレット
    大ピラミッドの碑文
    大スフィンクス夢の碑文
    オシリス神の聖地アビュドス
    シヌへの物語
    ヒクソス
    定型の供養文「ヘテプ・ディ・ネスウト」
    シナイ文字とアルファベット
    王名表
    王家の谷のグラフィート
    不思議なオストラコンと洗濯石
    石材に記された「右班」と「左班」
    キルヒャーの解読とローマのオベリスク
    インチキ・ヒエログリフ
    アマルナ文書
    ネフェルトイティ王妃は王になったのか
    ツタンカーメン王墓の厨子
    貴族の墓の壁面と碑文
    不思議な名前イイエンウイア
    ワイン壷
    葬送用コーン
    古代エジプトの方位と左右
    イスラエル・ステラ
    ネフェルトイティ王妃墓の壁画
    アボット・パピルス
    ある拓本との出会い
    日本の古代エジプト・コレクション

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    ☆☆☆☆☆☆☆ 文章
    ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー
    ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性
    ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度
    共感度(空振り三振・一部・参った!)
    読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ)

    [ 関連図書 ]


    [ 参考となる書評 ]

  • マニアック?

  • ヒエログリフについての本、というよりは、ヒエログリフの書かれている遺跡や遺物をひたすら解説していく本、という感じで、ヒエログリフそのものに関する話題は少しだけ。その中でもヒエログリフが表音文字であることや、シャンポリオンとヤングの話、キルヒャーの話が面白かった。ただその他はあまり興味が持てず斜め読みして終わり。(07/05/25)

  • フェニキア人からギリシア人に伝えられたアルファベット。そのアルファとベータに意味があったとは。なかなか興味深い一冊だった

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著者プロフィール

早稲田大学文学部助教授。専門はエジプト学。著書に『ものの始まり』(岩波新書)『エジプトの考古学』(同成社)、訳書に『黄金のツタンカーメン』(原書房)『パピルス』(学芸書林)など多数。

「2005年 『古代エジプト文化とヒエログリフ~新装普及版』 で使われていた紹介文から引用しています。」

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