- Amazon.co.jp ・本 (248ページ)
- / ISBN・EAN: 9784087208108
作品紹介・あらすじ
『古事記』や『源氏物語』など古典を読み解き、錦絵、浮世絵に描かれたセックスのリアリティに迫る。タブーはないがモラルはあるという、世界に類を見ない日本の性文化の豊饒に迫る、驚天動地の日本文化論。
感想・レビュー・書評
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日本人は性におおらかだと思う
タブーはないがモラルはある
恥の文化が熟成されていく過程である
古代において子孫繁栄は願いであった
性が生理生活だった
政治組織が出来上がり直接表現する時代になっていく
言葉の解釈表現が現代的でわかりやすい詳細をみるコメント0件をすべて表示 -
歴史の相対化には十分な内容。が、著者の知識の豊富さが読みにくさを招いているかもしれない。
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明治以前の日本社会には、性的モラル(道徳的規範、価値観)はあったが、性的タブー(許されない、非難されるべきこと)はなかった。
題材として、『古事記』『源氏物語』や絵巻物、春画などが取り上げられ、それらが今風の言葉で冗談交じりに解説される。 -
浮世絵の乳房の表現方法から,江戸時代の男はおっぱいは赤ちゃんが吸うもので性的な対象とみていなかったという説を唱えている.面白い視点だ.源氏物語に出てくる「女にて見ばや」という語句をベースに平安時代の男女関係を解説している第3章が面白かった.美男を見て"女だったらいいな.やっちゃうんだけど」と書く紫式部の茶目っ気もうなずけるが,男色が一般的だった時代があったことも驚きだ.西洋文化が入ってくる前の日本は性的におおらかだったことは確かだ."
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最近はやっている(?)「日本人は実は性に対して開放的だった」系の本。
主に源氏物語と古事記を題材に、現代日本人が当たり前に感じている性的なるものに対する恥じらいといった感情が昔はなかったかを論じている。
面白いことを書いていると思うけど、ちょっとまどろっこしく、ふわふわした記述が多いので、読むのに疲れてしまった。 -
まぐわうって、目合うで、目が合うとそれは性交するという日本の古代に、タブー謎なかった。それは、ただの自然な生理で過ぎなかったわけで。
ただしフリーではなく、モラルやルールはあったというのを、古典や絵画から描き出す。
源氏物語なんか凄いな。これ、よく子供たち読ませようてって思う。当時の女流文革なんか、少女コミックスみたいなもんだってのは、いや、きっとその通りなんだろ思った。
そんな国に、性的差別なんかあったわけなかろう。 -
この人の本は今までにも何冊か読んできているが、扱うテーマが結構幅広い。強いて言えば共通しているのは「人間とはどういうものか」といった所か。本書では日本人の性に対する価値観を歴史から紐解いている。オープンになったと思われる現代よりも昔(弥生時代~江戸時代)の方がよほどオープンで、その根底には「そういうもんだ」という考えがあったようだ。
西洋の話も聖書で紹介している。日本で言えば古事記のようなものか。元の内容(?)学校で習うよりも遥かに、性的だけでなく人間の本能をありのままにえぐるような表現が多い。
社会性、といった方がいいか、それを人間が獲得していく中で、性への考え方、道徳観、表現の仕方は変わっていったようだ。 -
http://naokis.doorblog.jp/archives/no_taboo_of_sexiality.html
【書評(18禁)】『性のタブーのない日本』覗く、目と目が合う、そしてまぐわう。
http://naokis.doorblog.jp/archives/why_Japanese_changed_sexuality.html【書評(18禁)】続『性のタブーのない日本』〜どうして日本人は性に対する意識を変えたのか
<目次>
タブーはないが、モラルはある
第一章 それは「生理的なこと」だからしょうがない
第二章 「FUCK」という語のない文化
第三章 男の時代
参考文献
2015.11.21 新書巡回にて
2016.01.18 読了 -
読売朝刊・新聞小説で金色夜叉の現代版を執筆中の橋本治氏の「性のタブーのない日本」、2015.11発行です。楽しく読了しました。古代、平安、武士の時代を中心に現代と対比させながら描いてます。平安時代の「性」はある意味現代に通じる奔放さがあったのでしょうか。現代が平安時代に近づいているのでしょうか(^-^) 大和撫子はおしとやかが定説ですが、それは武士の時代になってからで、日本の女性は決しておとなしくなんかないそうです(^-^) 北条政子やや春日局が悪女とされるのは武士の時代だからだそうですw!